才流(サイル)では、これまで180社を超えるBtoB企業をご支援してきました。中でも多いのが、「BtoBマーケティングの戦略と施策立案」のご支援です。
マーケティング関連のサービスやツールの多様化が進み、マーケティングに取り組む企業は増えています。しかし、施策ありきでマーケティングを進めた結果、「思うような成果が出ない」「施策をやりっぱなしになっている」などの課題を抱えるケースも増えているのです。
才流では、正しい戦略を立て、戦略にもとづいた施策の実行と社内体制を構築することが重要だと考えています。
本記事では、前述の考えに沿って当社が行っているBtoBマーケティング支援のプロセスを、時系列に沿ってご紹介します。あくまでも基本のプロセスではありますが、進め方や考え方などを細かく記載しています。自社でBtoBマーケティングを進める際に、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
なお、実際のプロジェクトでは、お客様の状況に応じて、本記事で紹介する以外の施策をご提案することもあります。
※記事内では、才流がご支援する企業を「お客様」、お客様の商品・サービスを購買する方を「顧客」と表記しています。
才流のBtoBマーケティングに関する実績・特徴、支援内容などの詳細については、資料でもご紹介しています。⇒サービス紹介資料の無料ダウンロードはこちら
プロジェクト全体の流れ
当社では、お客様にマーケティング戦略と施策を立案するまでの期間を3か月と設定しています。全体の流れとしては、自社・顧客・競合の調査と分析、ペルソナ設計やカスタマージャーニーの検討を行ったうえで、戦略・施策に落とし込みます。
最初の2か月間は調査・分析の期間です。
お客様の事業や社内の営業状況などを把握したうえで、競合や見込み顧客の調査・分析を行います。
2か月目の終わりから、3か月目にかけては、調査・分析の結果をもとに、マーケティングの戦略を設計します。お客様とディスカッションしながら、以下の問いに対し、ひとつひとつ答えを見つけていく工程です。
- 商品・サービスを購買する人はどのような人なのか?(ペルソナ)
- どのような情報から、どんな行動をとり、購買に至るのか?(カスタマージャーニー)
- 自社が提供できて、競合他社が提供できない、顧客が求める独自の価値は何なのか?(バリュープロポジション)
- 商品による課題解決をロジカルに説明できるか?(売れるロジック)
マーケティングの戦略が決まった後は、カスタマージャーニーを踏まえて、どのような施策を行うべきか。具体的にまとめています。
「リソースがないので、戦略を立てても絵にかいた餅になってしまうのでは」とご相談をいただくことがありますが、現状のリソース(予算や人員)でどこまでできるのか、優先順位をつけて施策をご提案しています。
お客様の状況により、目標達成から逆算し、どのくらいのリソースが必要なのか。目安をご提示することもあります。
また、戦略立案に向けた動きと並行して、1か月目に「セオリー施策」も実施しています。
セオリー施策とは、すぐに実行でき、成果が出る可能性が高い改善のことです。顧客への深い理解や、詳細な分析がなくともできる改善施策を、当社のこれまでの支援経験の中からご提案しています。
たとえば、以下のような施策です。
- ファーストビューに資料請求やお問い合わせのボタンを設置する
- お問い合わせフォームのページ構成や項目を見直す
※関連記事:読んでそのまま使える、BtoBサイトのCVRが改善する打ち手10選
4か月目以降は、施策実行の伴走支援もご提供しています。自走できるマーケティング組織を作りたいというお客様は、伴走支援をご希望されることが多く、平均で半年~1年ほど継続されます。3か月目までに立てた戦略を実際の施策に落とし、PDCAサイクルを組織に定着させるまで、才流がフィードバックや勉強会などを行いながら、ご支援しています。
※伴走支援の様子がわかる事例記事
Web経由の問い合わせ8.2倍を実現。BtoB製造業が取り組んだコンテンツマーケティング(支援期間1年)
プロジェクト1か月目
ここからは、詳細なプロセスとポイントを解説します。
1か月目は、調査を中心に行います。戦略と施策の立案に必要な情報を取得しながら、新たなインサイトを得て、戦略の方向性を検討します。調査・分析の進捗は頻繁にお客様と共有し、コミュニケーションをとりながら進めるようにしています。
ちなみに、当社は支援会社という立場で情報のインプットを行っていますが、社内異動で新たな商品・サービスの担当になったマーケターの方、はじめてマーケティング担当になった方にも、事業理解・顧客理解のための体系的なインプットをおすすめしています。
①キックオフミーティング
プロジェクトのスコープやスケジュールなどを、キックオフミーティングで確認します。
アジェンダは以下のとおりです。
- 担当コンサルタントの自己紹介
- 才流の会社紹介
- お客様のメンバー紹介
- プロジェクトのスコープ確認
- スケジュール確認 など
お客様のプロジェクトメンバーとしてご参加いただくのは、役員、事業責任者、マーケティング責任者、マーケティング担当、インサイドセールス、営業、カスタマーサクセスなどのポジションが多いです。
マーケティング戦略は各チームにも影響を及ぼすため、関連するチームメンバーに参加していただくことで認識の齟齬をなくし、施策をスムーズに実行できます。
②ヒアリングシートの記入
お客様には、ヒアリングシートに情報をご記入いただいています。すべての情報を入力するのに3~5時間ほどかかりますが、商品・サービスの理解、自社の営業状況の把握のために、重要なプロセスです。お客様ご自身で書ききれないこともあるため、コンサルタントがヒアリングしながら一緒に進めるケースもあります。
※関連記事:BtoBマーケティング担当になったら最初に知っておきたいこと~9つの情報整理フォーマットを解説~
③商品・サービスの説明とデモ
お客様の提供している商品・サービスをくわしく理解するために、商品・サービスの説明やデモの実施をお願いしています。
④目標数値・KPIの確認
お客様の四半期・今期・来期の計画と実績を確認します。各種数値を把握することで、ボトルネックを洗い出し、目標達成に向けた計画を立てます。
※関連記事:BtoBマーケのKPI管理シート(Excel)、予算・施策・アクセス管理
⑤事業責任者・役員インタビュー
お客様社内の事業責任者や役員の方に30~60分ほどヒアリングします。内容は事業やサービス全般の方向性についてです。
【主な質問項目】
- サービスを開発した背景
- 短期・中期の事業計画
- 事業としてやらないと決めていること
- 機能開発などの今後の予定
- 顧客に関する情報
- 競合企業に関する情報
- その他、課題に感じていること
⑥営業責任者・営業インタビュー
お客様社内の営業責任者とトップセールスの方に、30~60分ほどヒアリングします。日々の商談の中で感じていることや、顧客に刺さるポイントなどを伺い、言語化するのが目的です。
【主な質問項目】
- 顧客の傾向
- 商談の傾向(初回訪問から受注までの流れ・顧客に刺さるポイント・顧客の反応が薄いポイント・受注の決め手)
- 営業関連の数値、実績
- マーケティングチームに対する要望
- その他、課題に感じていること
※関連記事:マーケターの顧客解像度を高める「営業インタビューシート」
⑦顧客インタビュー
実際に商品・サービスを利用している顧客2~3社に60分程度のインタビューをします。商品・サービスを使いこなしている顧客、これまで導入実績が多い業界や業種の顧客などをピックアップしていただくことが多いです。
【主な質問項目】
- 導入前に感じていた課題
- 検討プロセス
- 導入の決め手
- 導入後の評価
※関連記事:既存顧客へのインタビュー項目シート。契約に至るプロセス・ユーザーの情報収集方法
【お客様の声】NRIセキュアテクノロジーズ株式会社 様
われわれはこれまで、グループ全体としてインバウンドの需要とリピートのお客様に支えられてきました。NRIのブランド力もあるので、お客様が向こうから来てくださり、一度ご契約されるとリピートされるというケースが多かったんですよね。
その分、本当にお客様の目線で考えることや、どのように新たなお客様を増やしていくのかという意識が欠如していたんじゃないかと思うんです。当社が次のビジネスステージに進むためにも、顧客理解という視点は必要だったんだと、あらためて感じています。(渡部様)
引用:才流の支援事例(NRIセキュアテクノロジーズ株式会社様)
⑧想定見込み顧客インタビュー
想定される見込み顧客(まだ購買していないが、購買する可能性がある方)を当社でアサインし、3~10名ほどインタビューを実施します。競合他社の商品・サービス導入を検討したことがある方にもインタビューを行い、見込み顧客のペルソナと購買プロセスのインサイトを発見します。
【主な質問項目】
- 課題に感じていること
- 検討プロセス
- 比較検討した製品・サービス
- 選定軸、決め手
- 導入後の評価
ユーザーインタビューをふまえ、お客さまとブレストを行うこともあります。
【お客様の声】トランスコスモス株式会社 様
ブレストでは、当社側から出た言葉と、才流のおふたりから出た言葉がまったく違っていたのが、印象に残っています。私たちは特徴的な機能をアピールする「プロダクトアウト」の視点が中心になっていたんですが、石田さん、中澤さんは徹底して顧客視点をベースにお話をされていたんです。(横山様)
ブレストは驚きが大きかったですね。私たちは、ものづくりを行ってきた者としての視点が中心になっていて、「お客様がどのように使うのか」「どのような比較検討を経て、この商品が選ばれるのか」まで考えが及んでいなかったと感じました。大きく考え方を変えなければいけないと、気付かされましたね。(田中様)
引用:才流の支援事例(トランスコスモス株式会社様)
※関連記事:見込み顧客へのデプスインタビューの効果を高める26のチェックリスト|ビザスク活用編
⑨ユーザーテスト
現状のサービスサイトを見込み顧客に実際に見てもらい、率直な感想をもらいます。「興味が持てない」「情報が少なくてよくわからない」「他サービスと何が違うんですか?」などのリアルな意見が、サイトや営業資料改善に役立ちます。
※関連記事:ユーザーテストのやり方(準備、実施方法、分析について)
⑩全体数値の分析
お客様から、これまでの受注・商談件数、問い合わせ数、資料請求数、サイトセッション、CVR(※)など、事業全般の数値を共有していただきます。ダッシュボードやExcel、スプレッドシートなどで管理している数値を見ることが多いです。
当社では、サービスサイトにおけるCVRの目安(1%以上)、商談における受注率の目安(中小企業が対象であれば20%以上)など、ベンチマークすべき各種数値を把握しています。それらの数値と比較し、改善すべきポイントを洗い出します。
※CVR:シーブイアール/Conversion Rate の略。問い合わせや資料請求などのWebサイトが目的としている成果にどれくらい至ったかの割合を示したもの。「CV率」「コンバージョン率」とも呼ばれる。
⑪サイトデータの分析(Google Analyticsなど)
アクセス解析ツールの閲覧権限をいただければ、当社で数値の分析を行います。Webサイト全体のCVR、フォーム完了率(※)などを分析して改善箇所を洗い出します。また、コンバージョン貢献度の高いページと低いページを抽出し、Webサイト構成の見直しをする際の参考データとして活用します。
※フォーム完了率:フォームに入力し、送信が完了するまでの割合
※関連記事:「バケツに穴は空いていないか?」BtoBサイト専用の健康診断レポートを公開
⑫広告データの分析
広告アカウントの閲覧権限、広告運用結果のレポートなどを共有していただき、数値分析やアカウント設計を確認します。広告代理店に運用を依頼している場合は、お客様に打ち合わせをセッティングしていただき、当社から広告代理店にヒアリングすることもあります。
※関連記事:【BtoB企業向け】リスティング広告の64のチェックリスト
⑬受注・失注・商談・問い合わせデータの分析
SFA(※)に蓄積しているデータを提供していただき、当社で分析します。ローデータのまま送っていただいてもかまいませんが、個人情報など機密性の高い情報はデータから削除をお願いしています。
※SFA:エスエフエー/Sales Force Automationの略。営業活動の記録、進捗状況、顧客情報などを管理するシステムのこと。
※関連記事:SFAを有効活用・運用するためのチェックリスト
⑭セオリー施策の提案
過去の実績から、実施すべき施策や改善案を提示します。サービスサイトやメルマガを中心に、セオリーからすぐに改善できる内容をご提案します。
※関連記事:読んでそのまま使える、BtoBサイトのCVRが改善する打ち手10選 | メソッド | 才流
【Point】戦略・施策を立てる際、何より重要なのは「顧客理解」
才流で戦略を立てる際、もっとも重要だと考えているのは「顧客理解」です。
商品・サービスを使うお客様がどのような課題を持ち、どういう意思決定を行っているのか。そこを理解しないことには、戦略の方向性は定まりません。
もし、自社の施策がうまくいっていない場合は、一度立ち止まって顧客の声を聞きましょう。顧客を理解し、向き合うことが何より重要です。
見込み顧客、既存顧客などへのユーザーインタビューは、少ない工数で大きな示唆を得られる施策です。ぜひ検討してみてください。
※関連記事:顧客理解を深めるための12の手法
プロジェクト2か月目
1か月目から継続している調査をふまえ、2か月目の終わりにはペルソナ・カスタマージャーニー・バリュープロポジションを整理します。
①競合調査
競合サービスのマーケティング活動や特長、強みなどを外部から把握できる範囲で調査します。「競合サービスのマーケティング活動は手薄になっている部分があるのか」「どのような価値を訴求しているか」などを把握し、お客様の商品・サービスと比較する際に活用します。
※関連記事:競合分析テンプレート‐BtoB企業向けにまとめ方やツール、分析の観点を解説
②ターゲット顧客の整理
お客様が狙いたいセグメントや商品・サービスの強み、競合サービスの動向などを踏まえて、どのセグメントにアプローチすべきなのかディスカッションを重ねて決定します。
③ペルソナの決定
セグメントのペルソナ(※)を整理します。BtoBでは、購買の目的は課題解決であることがほとんどです。ペルソナがどんな課題を抱えているのかを中心に整理し、3~5パターンほど作成することが多いです。
※ペルソナ:自社の商品・サービスを利用する象徴的な顧客像のこと。ターゲットとなる業界、業種、役職の中から、さらに詳細な人物像を描くように作成します。
※関連記事:BtoBマーケで役立つペルソナ作成3つのステップ【テンプレート付き】
④バリュープロポジションの整理
バリュープロポジション(※)を作成し、商品・サービスが、顧客に提供する価値を整理します。顧客が求めており、かつ競合サービスが提供していない、独自の価値を言語化することが目的です。
※バリュープロポジション:自社が提供でき、競合他社が提供できず、顧客が求める独自の価値を見つけだすフレームワーク。
※関連記事:バリュープロポジションとは?作り方と事例~テンプレート付きで解説~
⑤カスタマージャーニーの整理
見込み顧客の検討プロセスに応じて、どのような接点があるかを見つけます。そして接点ごとに、どのようなコンテンツを提供し、どんな態度変容を促すかを整理します。カスタマージャーニーが整理されれば、これをベースに具体的な施策を作成します。
※関連記事:カスタマージャーニーマップの作成手順【BtoB向けテンプレート付き】
⑥階段設計
初回接点から商談獲得までの流れを整理します。検討フェーズ毎に提供すべきコンテンツをまとめ、顧客がのぼりやすい階段を設計するのがポイントです。
※関連記事:階段設計
【Point】社内で「戦略」という共通言語を持つことの意味
マーケティングに取り組んでいる企業でよくあるのが、マーケティング部門と営業部門でそれぞれ違う顧客像を描いていることです。思い描く顧客像が違えば、抱えている課題も、求めていることも当然違う。それが、部門の方向性がかみ合わない原因にもなってしまうのです。
ペルソナが重要なのは、あいまいな顧客像を見える化し、社内で共通言語を持つためです。顧客像が明確になってはじめて、顧客が抱えている課題やニーズに対し、自社がどのような価値を提供できるのか見えてきます。
バリュープロポジションは、自社・競合・顧客の視点から、顧客に提供する価値を表現するフレームワークとして使用します。自分たちが伝えたいことではなく、顧客が求めているものを提供しなければ、購買にはつながらない。一見当たり前のことに思えますが、これができていない企業が多いのです。
また、顧客に伝える順番も重要です。コンテンツの階段設計がないと、「興味・関心が低いお客様に対して商談を打診する」ような、ちぐはぐなコミュニケーションが生まれてしまいます。低いハードルの低い接点を作り、次のステップへ進んでもらえるように設計しましょう。
マーケティング戦略を立てるのは、成果を出すため。これは間違いありません。しかし、成果を最大化するためには「社内が同じ方向を向いて動く」ことが重要なのです。戦略を立てるプロセスは、社内の共通言語を作り、同じ方向を向いて動くために欠かせません。
プロジェクト3か月目
いよいよプロジェクトも終盤です。マーケティング戦略にもとづき、どの施策をどのような優先順位で行うか決定します。
①マーケティング戦略の立案
ペルソナ、カスタマージャーニー、バリュープロポジションなどをベースに、マーケティング戦略を整理します。以下はサマリーの資料です。
②マーケティング施策の提案
戦略にもとづき、具体的な施策をご提案します。予算、社内リソースなどに応じて施策の優先順位を決める場合もあれば、目標数値から逆算して達成するための計画を立てることも可能です。
施策は、実行する施策ごとに何をすればいいのか、具体的にご提案します。たとえばセミナーの開催であれば、以下のような内容も検討します。
- 実施するセミナーのテーマ案
- セミナーで成果を上げるためのオペレーション
- 現状のオペレーションの改善点
【お客様の声】マンパワーグループ株式会社 様
黒須さん(才流コンサルタント)からご提案いただいたのですが、顧客をニーズごとにセグメントして、それぞれのニーズに合わせてLPの種類を増やしました。見込み顧客インタビューの結果、早い段階で顧客ニーズが明確化されているとわかったからです。 単純にセグメントをすればいいというわけではなく、需要のボリュームを見ながらにはなりますが、結果的にCVRは2倍近く上げられました。(野木様)
引用:才流の支援事例(マンパワーグループ株式会社様)
【お客様の声】エーアイシーテック株式会社 様
今回は「そもそも展示会をして何を達成するのか」という観点をもとに、全体的なプランニングを才流さんに手伝っていただきました。会場設営の事前準備から展示会場でのオペレーション、そしてイベント後のインサイドセールスまで、営業プロセスの一連の流れを作った結果、展示会で目指すゴールに向かって一丸となって動けたと思います。(石川様)
引用:才流の支援事例(エーアイシーテック株式会社様)
【お客様の声】 株式会社マルチブック 様
才流に支援いただく前から、私はメールマガジンの運用を担当しています。金森さん(才流コンサルタント)にも丁寧にメルマガ文面を見ていただいたのですが、なにぶん素人なので、金森さんのアドバイスを1度で理解できないときもあるんです。
「ここは、この書き方でいいですか?」「他の方法もあったりしますか?」と私が質問すると、メリット・デメリットの比較表までつくってくださって、ロジックの通った答えがすぐに返ってきました。そのアドバイスからは、素人の私でもわかる表現で説明してくださっていることが伝わってきて、本当にありがたいと感じました。(川畑様)
引用:才流の支援事例(株式会社マルチブック様)
③マーケティング体制、KPIの設定
マーケティングの体制やKPIの設計も行います。
検討する項目の例は、以下のとおりです。
- 施策をすべて社内のリソースで行うのか?
- 新たに担当者を採用するか?
- 採用する場合はどのような人材がいいのか?
- アウトソースを活用するか?
当社では、マーケティング戦略に応じた体制構築をご支援しています。中間KPIの設計など、数値管理全般のアドバイスもしています。
マーケティングの戦略と施策立案が終わった後は、施策の実行フェーズに入ります。才流では4か月目以降、伴走支援というメニューで、施策実行のサポート、データの分析、改善案の提示などPDCAサイクルを回せるようにご支援しています。
【Point】マーケティング戦略・施策は作って終わりではない
自社はどのような施策から実行すればいいのか、迷っている方は多いでしょう。
目標達成のために最適なリソース配分を行い、スケジュールを立てるのが理想ですが、現実問題として、マーケティングにかけるリソースをこれ以上増やせない場合もあります。まずは自社のリソース状況を把握し、取り組めること、取り組めないことを整理しましょう。
もし取り組めることが限られている場合は、成果へのインパクトが大きいものから順に取り組みます。そこで成果が出れば、社内で追加のリソース配分を交渉しやすくなるからです。
施策の優先順位を決めたら、数値ごとの目標を立て、PDCAを回します。才流がご支援に入る場合は、毎週定例会議を行って、数値の確認を行い、未達なら達成するための改善案をご提案しています。
マーケティングの戦略や施策は、作って終わりではありません。施策は日々改善し、戦略も年に1回は見直し、方向性がずれてないか検証しましょう。
アウトプットイメージ
当社では、3か月のプロジェクト終了時、200ページ前後(※)の資料を納品します。資料には、顧客・競合・商品・サービスの調査結果、マーケティング戦略(方向性、ペルソナ、カスタマージャーニーなど)、実施すべきマーケティング施策と実行の優先順位、各施策の具体的な進め方、セオリー改善施策をまとめています。
※プロジェクトの内容により、ページ数は増減します。
お客様からは、「マーケティング戦略から実施すべき施策、実施方法まで整理されているので、次の日から何をやればいいのかわかりやすい」「印刷して常に持ち歩いている」などのお声をいただいています。
自社で新たな施策を検討する際も、マーケティング戦略に立ち返ることで、施策を実行すべきなのか、実行する場合はどうすればいいのか。指針としてご活用いただけます。
資料は途中経過を報告しつつ、双方で認識の齟齬がないか確認しながらプロジェクトを進めています。
自社でBtoBマーケティングに取り組む場合も、このようなアウトプットを用意すると、部門間やパートナーとのコミュニケーションがスムーズになるのでおすすめです。
【お客様の声】株式会社エヌ・ティ・ティ・データ 様
才流からいただいたご提案は、具体的なアクションプランにしっかりと優先順位をつけてありました。ここから、何をどのようにやるべきかを確認する、われわれの地図のようなものです。マーケティング経験がないメンバーが多く、知見もなかったので、やはりプロにお願いをして良かったと思いました。(鈴木様)
引用:才流の支援事例(株式会社エヌ・ティ・ティ・データ様)
才流のBtoBマーケティング支援のよくある質問と回答
BtoBマーケティングの事業責任者 澤井です。
ここからは、才流の初回商談時にいただくご質問に回答します。
Q.プロジェクト中のコミュニケーション方法は?
週次か隔週の定例ミーティング(オンライン)を実施します。普段のコミュニケーションはお客様指定のチャットツールで対応します。とくに指定がない場合は、Slackを使用しています。
Q.ミーティングの回数やチャットでの質問に制限はありますか?
特に制限はありません。必要に応じて定例以外のミーティングも実施させていただきます。
Q.パートナー(広告代理店や制作会社など)とのミーティングに同席してもらえますか?
ご相談をいただければ、同席いたします。「パートナーから提出されるレポートの理解を深めたい」「制作会社が作るコンテンツに、適正なフィードバックをしたい」などの課題をお持ちの場合、各種勉強会も開催しています。併せてご相談ください。
Q.各種ツールを導入する際に、ツール選定を支援してもらうことは可能ですか?
はい、マーケティング戦略上必要なツールやサービスの選定もお手伝いしています。当社は特定のツールやサービスとの代理店契約はしていないため、お客様の状況に合わせて、ソリューションフリーの立場でご提案します。
Q.プロジェクト全体で、どれくらいの工数がかかりますか?
お客様側では、3か月で60時間ほどを想定していただければ幸いです。初月はヒアリングシートやインタビューなどで多めの工数がかかりますが、2か月目以降は週1回の定例ミーティングが中心です。
Q.勉強会やレクチャーを実施していただくことはできますか?
有料にはなりますが、勉強会やレクチャー会の実施が可能です。BtoBマーケティングやインサイドセールス・法人営業の基礎や、各施策(展示会、セミナー、広告など)のレクチャーも可能です。テーマについてはお気軽にご相談ください。
Q.プロジェクト中、どんなことを相談できるのでしょうか?
当社で対応できることであれば、課題の解決策をご提案させていただきます。お気軽にご相談ください。
本記事では、才流が行っている「BtoBマーケティングの戦略・施策の立案」のプロセスをご紹介しました。自社のマーケティングをゼロから立ち上げたいと考えている方、施策を実行しているが成果が出ないなどの課題をお持ちの方にとって、参考になりましたら幸いです。
才流では成果が実証されたメソッドにもとづき、マーケティング戦略立案から施策実行まで支援しています。マーケティング活動で課題を感じている方はお気軽にご相談ください。⇒才流のサービス紹介資料を見る(無料)