アトラエ、ベーシックなどB2B SaaS企業の「ホワイトペーパー」を比較分析! | #BtoBマーケティングの事例分析 | DOER NOTE

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アトラエ、ベーシックなどB2B SaaS企業の「ホワイトペーパー」を比較分析! | #BtoBマーケティングの事例分析
金森悠介

アトラエ、ベーシックなどB2B SaaS企業の「ホワイトペーパー」を比較分析! | #BtoBマーケティングの事例分析

こんにちは。株式会社才流の金森です。

 

今回は、B2B SaaS企業の「ホワイトペーパー」を比較してみようと思います。まずは、基本から説明し、「EFO」やホワイトペーパーの活用事例、作成におけるポイントなどについても触れていきます。

 

今回の記事で登場する企業とサービス

 

そもそも、ホワイトペーパーとは?

「 ホワイトペーパー」は、英国政府が発行した白表紙の公式外交報告書に由来しており、日本政府においては経済財政白書、防衛白書など、それぞれの分野の課題や分析、そして解決策を掲載した白書などのことを指していました。

 

マーケティングにおいては、企業が解決すべき課題とその要因を分析し、解決策とその解決を実現する自社ソリューションの紹介などをまとめた報告書を「 ホワイトペーパー」と呼んでおり、顧客への提供資料として BtoBのマーケティングにおいて活用されています。一般の営業資料が、自社ソリューションの紹介とその導入効果という、ソリューション提供側の視点に立って記述されているのに比べ、 ホワイトペーパーは顧客側の視点に立ち、企業における課題とその分析、そして解決手法の紹介という構成になっている点が大きな相違点です。(出典:ferret

 

企業にとってみれば、リード獲得手法の一つとして活用されるマーケティング施策となります。一方、顧客にとってみれば、自分の知りたい情報などが集約されたありがたい資料と言えます。


ホワイトペーパーの種類

 

◼ ホワイトペーパーの効果ってなに?

 

※ ホワイトペーパーの効果について語られている記事
トップを走るBtoBメディアは、何を狙っているのか? DOER NIGHT #3レポート

それでは具体的な事例をもとに詳しく見ていきましょう。

 

組織改善プラットフォーム「wevox」

① 「wevox」とは?

 

※ 「エンゲージメント」とは
 エンゲージメントは関係性、つながりから生まれるもの。一方で、エンゲージメントと誤解されがちな「モチベーション」は個人が感じるもの。

 

エンゲージメントはさらに、自分の職務に対する関係性におけるエンゲージメントを意味する「ワークエンゲージメント」と組織に対するエンゲージメントを意味する「従業員エンゲージメント」に分けられる。
(出典:なぜ今”エンゲージメント”が重要なのか?

 

②ホワイトペーパー

・内容
☞エンゲージメントとモチベーションの違いとは?
☞エンゲージメントを構成する要素
☞今日からできる “What to do”
☞エンゲージメントに対するコメント(北里大学教授 島津明人氏、他)
☞現場のエンゲージメントを向上させる各社の取り組み

 

③ホワイトペーパー関連事項

【1】EFO(Entry Form Optimization)について

ホワイトペーパーをダウンロードする時に、ほぼ入力必須になるエントリー(お問い合わせ)フォームについて調べてみます。ここでは、「wevox」におけるデモアカウント施策を例に考えてみましょう。

この施策はきっと、デモアカウントを配布することによって、実際のツールがどんなものか知ってもらうための施策でしょう。いちいち、システムを構築する必要のないSaaSならではのメリットを活かした施策と言えますね。(個人的には、デモアカウント施策採用前と採用後で、どれくらいCVRが変わったの気になります。)サイト訪問者は「担当者名」と「メールアドレス(企業ドメイン)」を記入するだけでデモアカウントを使用することが可能です。メリットは、手間が少ない分、フォームからの離脱は防げそうなところ。一方デメリットは、サイト訪問者を篩(ふるい)にかけることができないと言ったところでしょうか。

 

お問い合わせフォームの方では「担当者名」「会社名/組織名」「メールアドレス」「電話番号」「お問い合わせ内容」を記入する必要があります。

 

▼「EFO(Entry Form Optimization)」とは

EFOとは、入力フォーム最適化のこと。EFOは、ユーザのコンバージョン直前の離脱を改善することから、短期間で成果が上がりやすいと言われている。EFOが重要だと叫ばれている背景には、申込みフォームにまで到達したにも関わらず、離脱しているユーザは約7割だと言われているため。


▼入力フォーム改善施策例4選

①入力項目を減らす
②(フォーム上における)現在位置のナビゲーションを表示する
③「次へ進む」ボタンを大きくわかりやすくする
④不要なリンクは設置しない
(出典:LISKUL

 

▼ EFOに関する参考文献

ホワイトペーパーをダウンロードする際、リード獲得のために、多くの場合入力フォームを用意していますよね。ですので、EFOについてはよく知っておく必要があります。一見地味に見えるかもしれませんが、コンバージョンに近い部分なのでめちゃくちゃ重要です。(僕も、使い勝手の悪いエントリーフォームのせいで何度もサイトから離脱したことがあります。)

 

・EFO(エントリーフォームの最適化)に効く17のアイディア
EFO(エントリーフォームの最適化)に効く17のアイディア – Feedmatic BlogEFO(エントリーフォームの最適化)はユーザーの離脱率を下げ、コンバージョンを高めるのに効果的です。この記事ではソーシャルblog.feedmatic.net

 

・【2018年版】入力フォームのデザイン設計に参考にしたいサイト事例8選
【2018年版】入力フォームのデザイン設計に参考にしたいサイト事例8選 | 株式会社パンタグラフ実際の入力フォームのデザイン設計に参考にしたいサイト事例8選を集めてみました。デザイン面からもUI面からも、参考になるようpantograph.co.jp

 

【2】オウンドメディア

人事・マネージャー向け 組織改善の“Do”がみつかるメディア「DIO」

「DIO」は「組織改善の“Do”が見つかるメディア」をコンセプトに、 人事・マネージャー向けに組織改善に役立つ情報を提供するWebメディア。

 

▼コンテンツ例

 

Webマーケティングツール「ferret One」

①「ferret One」とは

 

▼プロダクトツアー詳細

 

② 質、量ともにレベルの高いホワイトペーパー

資料の量はとても多く、そして質も高いです(すごすぎる🙄)。「お役立ち資料」をダウンロードするためのページでは、Webマーケティングに役立つ資料がいくつも用意されています。繰り返しになりますが、ホワイトペーパーは”顧客”側の視点に立ち、企業における課題とその分析、そして解決手法の紹介という構成になっている点で、通常のサービス紹介資料とは異なります。

 

ferret Oneが提供しているホワイトペーパーは大きく3つに分けられます。

 

①Webマーケティングの全体像を学ぶ

 

②Webマーケティングを効率化する手段を知る

 

③Webマーケティングの成果を高める

 

タイトルのつけ方なども参考にできますね。キャッチコピーひとつでコンバージョン率も大きく変わってくるので、ここら辺は是非参考にしたいところです。
具体的な中身もちょっと見てみます。

 

▼ 【ferret】5つのマーケティングメソッド

注目ポイント①:クオリティはさることながら(79ページ)、しっかりと自社プロダクト「ferret One」への導線設計を用意している点に注目しました。PDFバージョンであれば、画像にハイパーリンクも設置されています。(←これに関しては資料によりけり。)

※ 上記画像は、ダウンロードした資料をいくつか抜粋して、並べたもの。

 

注目ポイント②:ダウンロードページで、最も目立つ下記資料。他の資料の違いとして、入力フォームの記入項目を3つに抑えています。ユーザー側の手間をなるべく少なくすることで、フォームからの離脱を防止しようとしているのでしょう。(cf.記入項目の多い他の資料

 

③ 圧倒的に集客力のあるメディア「ferret」で集客。そして、自社プロダクトへ誘導。

こちらの記事をご覧になって頂いている方ならきっとご存知でしょうが、一応「ferret」について説明しておきます。「ferret」とは「中小企業のWebサイト担当者のWebマーケティングについて分からない問題を解決する日本最大級のWebマーケティング情報発信メディア」です。

 

○ 高い実績:登録会員数38.5万人、月間500万ページビュー(2018年4月時点)
○ コンテンツ内容:
(1)ferret Webマーケティング講座(20種類以上)
(2)著名人たちへの独占インタビュー
(3)Webマーケティング情報


「ferret」という圧倒的に集客力のあるメディアで人を集め、自社のプロダクト「ferret One」や、無料フォーム作成ツール「formrun」へと繋げているのでしょう。もし「Webマーケティングと言えばferret」と想起させることができれば、マーケティングツールの役割を果たす自社SaaSへの導入もスムーズに行きそうです。説得力が他とは違いますもんね。

 

マネジメント支援ツール「Wistant」

①「Wistant」とは?

・サービス概要:目標管理や1on1の開始・運用・改善の機能など、マネジメントに必要な機能を搭載。1on1の結果を分析することで、組織内のマネジメントの状態が可視化され、改善の一手を打つことが可能。RELATIONS株式会社が開発・提供する。

・3つの効果:
(1)マネジメントレベルの底上げ
(2)メンバーの自律的な成長
(3)キャリアアップ・成長促進
・プライシング:月額980円(税抜き)/ 1人(詳しくは資料請求を)
・その他特記事項:2018年3月に正式版がリリース

 

②自社が運営するメディア「SELECK」で集客。そして、「ebook」でCVを狙う

同社は、別事業としてビジネスメディア「SELECK」というものを運営しています。記事のクオリティが高く、僕も好きなメディアの一つです。SELECKの記事の最後では「Wistant」の紹介などがされています。サイトの端っこでは、資料(ebook)ダウンロードのためのチャット風フォームも設置されています。

 

○ ホワイトペーパーの一例(GIF画像は表紙と、最終ページ)

○ 内容:
・マネジメントにデータを活かす「People Analytics」
・従業員体験を改善する「Employee Experience」
・1人ひとりの成長に向き合う対話の時間「1on1」
・管理型のマネジメントを伴走型に変える「Wistant」
顧客にとって有益な情報を盛り込みつつ、最後の章で「Wistant」もきっちり紹介。最終ページでは、「無料トライアル」への導線も敷かれています。(CVポイントの設計・ネクストアクションを提示)

 

栗原も「ホワイトペーパー作成のポイント」についてツイートしています。

 

BtoBマーケにおけるホワイトペーパー作成のポイント

・目を引く表紙
・PC/スマホからPDFで閲覧されるのでフォントサイズは大きめに
・デザイナーに依頼し、見やすく整える
・最終ページに問い合わせなどのネクストアクションを提示
・ダウンロードしてもらった後にどうするかを事前に設計

 

クラウド会計ソフト「freee」

① 「freee」とは?

 

② Facebook広告でホワイトペーパーを活用

下記画像は、freeeが提供している『CFOのための成長経営ガイドブック』というホワイトペーパーのFacebook広告です。ホワイトペーパーは、freeeのサービス説明資料とは別個に用意されており、LPからホワイトペーパーへの導線は敷かれていません(LPとは完全に独立状態)。詳しくは分かりませんが、Facebook広告のみに出稿しているのでしょうか。

 

同様のパターンで、Boxil(ボクシル)もFacebook広告を活用しています。(しかも、実際の広告はアニメーション。)

ちなみに、freeeは「経営ハッカー」というメディアも運営しており、そこでもいろんな資料が用意されています。勿論、これもホワイトペーパーの一種と言えますね。
(参照:「経営ハッカー 無料ガイド」

 

営業に特化したWeb会議ツール「ベルフェイス」

①「bellFace」とは?

 

② インサイドセールスに特化したホワイトペーパー

実際に、bellFaceが提供しているホワイトペーパー(インサイドセールスを絶対に成功させる3つのポイント)をダウンロードしてみました。資料は見やすいデザインで仕上げられており、コンテンツも「なるほどなぁ、確かに!」と納得できるものでした。

 

▼ お役立ち資料

 

それはそうと…。お役立ち資料(ホワイトペーパー)をダウンロードするためには下記のようなフォームに答える必要があります。

「wevox」の際に先述した、入力フォーム改善施策例の②(現在位置のナビゲーションを表示)が見事に実践されていますね。

 

▼入力フォーム改善施策例4選

①入力項目を減らす
②(フォーム上における)現在位置のナビゲーションを表示する
③「次へ進む」ボタンを大きくわかりやすくする
④不要なリンクは設置しない

 

所感

① ホワイトペーパーを用意していない(できていない)SaaS系企業もある

2018年に上場したSaaS系企業(一部)をチェックしてみました。一つの会社で複数のSaaSを提供している会社もありますが、今回は一つだけ紹介しています。(LP上にあるかどうかで判断。)

 

(1)ブリッジインターナショナル株式会社
→ インサイドセールスの業務支援システム「Funnel Navigator」:なし
(2)株式会社チームスピリット
→ 働き方改革プラットフォーム「TeamSpirit」あり
(3)株式会社エーアイ
→音声作成クラウド「AIcloud」あり
(4)株式会社ライトアップ
→経営課題解決エンジン「Jエンジン」:なし
(5)ビープラッツ株式会社
→サブスクリプション統合プラットフォーム「Bplats」あり

 

5社中2社はありませんでした。
詳しい背景は外からでは分からないので一概には言えませんが、ホワイトペーパーを用意するのは決して簡単なことではありません。時間やお金を要するのは勿論のこと、ライター・編集者・デザイナーなど色々な人の協力が必要になります。

 

そんなホワイトペーパー作成について、栗原がツイートしています。

 

BtoBマーケで活用されるホワイトペーパー。
ゼロから作成するのは結構大変なので、以下を編集して資料化するのがオススメ

・社内の業務マニュアル
・過去の提案資料
・過去のセミナー資料
・提案やセミナーのために調べた情報群
・過去のブログ記事
・顧客事例インタビュー
(いくつかまとめて事例集化)

 

② 参考になるホワイトペーパーを見つけるべき?

・株式会社フロムスクラッチ「b→dash」
マーケティングプラットフォーム「b→dash」のホワイトペーパーはめちゃくちゃすごいです。デザイン・質・量、どれをとってもレベルが高いです。
いきなり、このレベルの資料を作成するのは中々難しいでしょうが、一つの目標にしてみるのは良いかもしれません。


今回はこんな感じで締めようと思います。

 

まとめ:メディアとホワイトペーパーは相性が良い

リサーチを通してみて、メディアとホワイトペーパーは相性が良いんだろうなぁということに気づきました。(当たり前…?)

 

とは言え、全てのSaaS企業がメディアを運営している訳ではありません。
メディアを運営している場合とそうでない場合で、自分だったらこんな感じに考えるかなぁと下記にまとめてみます。

 

①SaaS以外に自社でメディアを運営している場合、もしくはSaaSから始めており、今後メディアを展開しようとしている場合

 

②SaaS一本に絞っており、メディアを運営していない場合

※ コンテンツの中身は、ホワイトペーパーの種類を参考に。

 

本記事が、何かしら少しでも参考になれば幸いです。
それでは最後までお読み頂きまして誠にありがとうございました。

 

【無料ダウンロード】BtoB企業のマーケティング戦略立案ToDoリスト

金森悠介

(株)才流所属。スタートアップにてメディア運用、RPA関連企業の新規事業部にて法人営業等に従事。ブログでSaaS関連の情報発信をしていたことをきっかけに、株式会社才流にジョイン。才流では、B2B企業のマーケティング分析を担当。早稲田大学4年。

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