リモートワークの浸透を背景に、獲得したリードに対する電話がつながりにくくなっています。電話によるアプローチで商談を獲得してきたインサイドセールスも、この変化に対応していく必要があります。
こうした状況で重要度が増しているのがメールです。電話に比べ、伝えられる情報量は限られますが、見込み顧客に届きやすく、文面の工夫次第では電話なしでも商談機会を得られます。
今回の記事では、インサイドセールスにおけるメール作成のポイントを解説し、ケース別のテンプレートをご紹介します。ぜひご活用ください。
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※本記事の作成にあたり、インサイドセールス支援を行う株式会社セールスリクエスト代表の原秀一さんに監修・情報提供いただきました。
インサイドセールスにおけるメール作成のポイント
インサイドセールスにおけるメール作成のポイントは大きく2つあります。
①メールの主旨やオファーが明確であること
②見込み顧客の属性にあった内容であること
この2つの基準に沿っているかによって、成果が変わります。
「①メールの主旨やオファーが明確であること」とは、送信相手にメールを送った目的・提供できるメリットがわかりやすく記載されており、余計な文言や情報がない状態を指します。長い自己紹介や前置きは不要です。できるだけ要素を絞り、意図を捉えやすいメールを目指しましょう。
メールの構成は、以下の4つの要素を盛り込み、それ以外の要素はできるだけ排除してください。
- 自分は何者か
- なぜいま連絡したのか
- なぜあなたに連絡したのか
- どのような価値提供ができるのか
また、「②見込み顧客の属性にあった内容であること」は、送信相手の属性から想定される関心にあわせた内容にすることを意味します。
BtoBの場合、業界・企業規模・部署・役職・検討フェーズなどの属性によって送信相手の関心が異なります。商談化を狙う場合、広い属性を対象としたメールでは内容が浅く、送信相手に行動を起こさせることはできません。受け手の立場で「どんなオファーであれば魅力を感じるか」を突き詰めて考えることが必要です。
今回、①と②を踏まえたメールを作成するための土台としてテンプレートをご用意しました。ケース別にご紹介しますので是非ご活用ください。
インサイドセールスのケース別メールテンプレートをダウンロードする(docx形式)
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資料請求後のメール
資料請求者に対するメールで重要なのは、単なる打ち合わせの日程調整依頼で終わらせないことです。打ち合わせに進むことでどのような情報を得られるのかを、想定される関心事に合わせて明記しましょう。
サービス紹介資料の請求時であれば、任意の事前アンケートを記載することもおすすめです。事前準備ができ、商談の質を高められます。
情報提供メール
ハウスリスト内のターゲットと接点を持ちたい場合、過去の資料請求履歴に関連する情報を送信することが有効です。
多くの情報提供メールは唐突なものが多いですが、それでは送信相手は自分ごととして捉えてくれません。”過去の資料請求に対する御礼”→”近いテーマでお役に立てる情報の案内”とすることで、「なぜいま連絡したのか」「なぜあなたに連絡したのか」「どのような価値提供ができるのか」が明確になり、自分ごととして捉えてもらいやすくなります。
また、どのようなコンテンツに興味があるかを問うアンケートを設置し、次回の情報提供メールのきっかけにすることも有効です。アンケートで検討状況を確認し、回答によっては商談依頼のアクションにつなげることもできます。
商談打診メール
コールドリードへ直接的に商談を打診する場合には「どのような価値提供ができるのか」の部分に特にこだわることが重要です。送信相手の検討状況が温まっていない可能性が高いため、「このクオリティであれば聞いておきたい」と思わせる必要があります。
文面だけではなく、商談時に情報提供する資料のキャプチャやサマリなど”実物”を用いた訴求が有効です。
セミナー申込段階の特定企業向けメール
セミナー申込リストの中で特に接点を持ちたい企業がある場合、セミナー開催以前に個別メールを送ることが有効です。申し込みがあっても必ず参加してもらえるわけではありませんし、不参加であれば申込日から日が経つに連れて関心度合いが下がってしまいます。どうしても接点を持ちたい場合、事前メールを検討しましょう。
「イベントではお伝えしきれない具体事例等のご紹介や個別課題に関するご相談が可能」といったイベント前に打ち合わせに進むべき理由・メリットを明示してください。
展示会後の御礼メール
展示会参加者向けのメールの場合も具体的にどんな情報を提供できるのかを明示することが重要です。展示会後は各社から多くのメールが参加者向けに送信されるため、単なる商談依頼では埋もれてしまいます。可能であれば、名刺交換時に会話した内容に関連したテーマでの情報提供をオファーすることが望ましいです。
一方で、展示会参加者は「広く情報収集したい」という検討フェーズの方がほとんどです。打ち合わせに進むのはハードルが高いため、あわせてセミナーなど参加ハードルが低いオファーも記載しておきましょう。
まとめ
今回はインサイドセールスがメールで商談獲得を狙う際のポイントとケース別のメールテンプレートをご紹介しました。繰り返しになりますが、送信相手の関心事を想定し、「自分は何者か」「なぜいま連絡したのか」「なぜあなたに連絡したのか」「どのような価値提供ができるのか」を明示することが重要です。本テンプレートが、自社や送信相手に適したメール文面の発見につながれば幸いです。
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監修
原 秀一氏
Twitter:@sicgram
2009年より大手人材企業にて求人広告営業に従事。その後、弁護士ドットコム株式会社にてフィールドセールス・インサイドセールス・営業推進を経験後、スタートアップ企業を経て2019年に独立。セールスリクエスト代表。
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