BtoBマーケティングの施策として活用する企業が増えているのが、Facebook広告です。Facebook広告は、豊富な属性データの活用によって、高い精度でユーザーをターゲティングできるため、成果を実感している企業も多いのではないでしょうか?
今回は、常時300を超える広告アカウントの運用を行っている株式会社キーワードマーケティングと共同で、BtoB企業向けにFacebookの効果を上げるためのチェックリストを作成しました。
Facebook広告の効果を上げる38のチェックリスト(Word)をダウンロードする※個人情報の入力は必要ありません。クリックするとファイルがダウンロードされます。
「Facebook広告を始めたいがやり方がわからない」「Facebook広告を配信しているが正しく運用できているかわからない」などのお悩みをお持ちの方は、ぜひチェックリストを使って自社のFacebook広告の運用を見直してください。
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Facebook広告を配信する前のチェックリスト
ここからはチェックリストの項目とあわせて、Facebook広告活用のポイントを解説していきます。
Facebook広告が有効なチャネルである理由
本記事の執筆時点(2020年11月時点)での日本国内のFacebookの月間アクティブユーザー数は2,600万人です。つまり日本人のおよそ20%が利用しているため、Facebookは非常に多くの人にリーチできるプラットフォームと言えそうです。
Facebookには、実名で学歴や所属企業などを登録しているユーザーが多いため、豊富な属性データが蓄積されています。そのため、属性データを活用し、ターゲットと似た属性のユーザーに広告配信できる機能(類似オーディエンス)の精度は非常に高いです。これらの機能を活用すれば早期に成果を出せるため、積極的に活用しましょう。
顕在層から潜在層まで幅広い層にリーチできるFacebook広告ですが、ターゲットやターゲットの検討段階によって最適な広告クリエイティブ、誘導先ページが異なります。そのため、まずは誰向けに、どのような広告を配信するかを決めることが大切です。
また、Facebookでは広告に対してユーザーがコメントできます。ポジティブ・ネガティブ両方のコメントが書き込まれる可能性があるため、コメントに対しての対応方針も事前に決めておきましょう。
Facebook広告を配信する前のチェックリスト
- 広告を配信する目的は明確か?
- 例:資料請求獲得・セミナー誘導・リターゲティングなど
- どのターゲットセグメントに対して配信する広告か決まっているか?
- コンバージョンの定義は決まっているか?
- 例:ホワイトペーパーダウンロード、セミナー申し込み、資料請求、トライアル申し込みなど
- 広告配信に必要なコンテンツを準備しているか?
- 例:ホワイトペーパー、セミナー、事例インタビューなど
- Facebook ピクセル(※1)を設置しているか?
- カスタムコンバージョンを設定しているか?
- ターゲットセグメントごとのLTVを算出し、許容できるコンバージョン単価(目標CPA)を把握しているか?
- 広告代理店に依頼する場合は、運用代行手数料を含む
- 広告経由の目標コンバージョン数を決めているか?
- 月額予算(もしくは、四半期や年間予算)を決めているか?
- 広告代理店に依頼する場合は、運用代行手数料を含む
- 月額予算を平均したペースで使っていいか?注力したい期間などあるか?
- 広告の目的に応じたLP(ランディングページ)を用意しているか?
- リード獲得広告で配信する場合は、Facebookインスタントエクスペリエンス(※2)でフォームの作成が必要
- サービスサイトや会社サイト訪問のカスタムオーディエンスを作成しているか?
- カスタマーリスト(※3)を活用したカスタムオーディエンスを作成しているか?
- 広告に投稿されたコメントへの対応方針を決めているか?
- ポジティブな反応にのみ対応するのか?
- ネガティブな反応にも対応するのか?
- まったく対応しないのか?
※1:Facebook ピクセルとは、Webサイトで実行されたアクションを把握して、宣伝の効果を測定できる分析ツールのこと。
参考:Facebookピクセルについて|Facebookビジネスヘルプセンター
※2:インスタントエクスペリエンスとは、モバイルデバイスを使う利用者が広告に反応した後にフルスクリーンで表示される広告フォーマットのこと。インスタントエクスペリエンスを作成するとブランド、製品、サービスなどの視覚的な訴求が可能。
参考:インスタントエクスペリエンスについて|Facebookビジネスヘルプセンター
※3:カスタマーリストとは、自社で保有している顧客メールアドレスなどのデータを活用して、顧客にだけ広告を配信したり、顧客と似た属性の人に広告を配信できる機能。
参考:カスタマーリストを使ってカスタムオーディエンスを作成する|Facebookビジネスヘルプセンター
Facebook広告の配信設定におけるチェックリスト
見込み度の高いリードの獲得を狙うのであれば、広告の遷移先は資料請求やお問い合わせに設定し、カスタマーリストなどを活用して、ターゲットと似ている層へのリーチを狙います。
一方で、見込み度の低いリードの獲得を狙う場合は、ホワイトペーパーや広いテーマのセミナー・ウェビナーなどへ誘導しましょう。類似オーディエンス(※4)を活用すれば、短期間で成果を期待できます。
※4:類似オーディエンスとは、既存のターゲット顧客と似た傾向を持ち、配信した広告に関心を示す可能性が高いと思われるユーザーにリーチを広げる機能のこと。
参考:類似オーディエンスについて|Facebookビジネスヘルプセンター
また最近では、ターゲティングをせずに広告を配信して成果が出るケースも増えています。
Facebookのターゲティング精度は非常に高いです。そのため、細かく配信対象を設定せずとも、Facebookが学習しコンバージョンに至る可能性が高いユーザーへ自動的に広告を配信できます。潜在層向けに広くリーチしたい場合は、ノンターゲティングで配信してもいいでしょう。
また、Facebook広告ではコンバージョンデータの活用による機械学習によって、コンバージョンが最適化されます。つまり、コンバージョン数が少ないと機械学習ができず、コンバージョン最適化ができません。
目標CPAに到達しない、コンバージョン数が増えない場合は、最適化ポイントを「LP(ランディングページ)ビュー)にするなど、「広告配信への最適化」を見直しましょう。
キャンペーンの設定に関するチェックリスト
- キャンペーンの目的は決めているか?
- 例:お問い合わせや申込みの獲得、認知の拡大など
- 予算設定は通算予算か日別予算、どちらを使うのか?
- 曜日や時間帯による広告のオンオフを行う場合は通算予算を使用
広告セットの設定に関するチェックリスト
- 開始日と終了日の設定は正しいか?
- 通算予算設定の場合、曜日や配信帯をビジネスタイムにしているか?
- 例:平日7時〜22時
- ターゲット設定は適切か?
- カスタムオーディエンスに設定ミスはないか?
- 既存顧客やコンバージョンユーザーの除外を行っているか?
- 配信エリアを対応できるエリアのみにしているか?
- 類似オーディエンスで配信する場合、サイズを1%~5%の範囲で設定しているか?
- いきなり6%以上を設定しない
- 年齢を絞りすぎていないか?
- 利用者層、興味・関心、行動を設定した際のボリュームが広すぎないか?狭すぎないか?
- オーディエンスのグラフが緑の部分になっているか?
- オーディエンス設定が完了した段階で、適切なボリュームになっているか?
- オーディエンスのグラフが緑の部分になっているか?
- 配置設定は適切か?
- 基本的には自動配置を選択する
- 手動設定を行う際は最低でも4つ以上の配置を選択する
- 広告の最適化ポイントの設定は適切か?
- 最低でも週に50回以上カウントされるコンバージョンを設定する
- 推奨は1日15回以上
- 最低でも週に50回以上カウントされるコンバージョンを設定する
- コストコントロールの設定は適切か?
- 低すぎる入札価格は最適化の妨げとなるため注意が必要
Facebook広告のクリエイティブ作成におけるチェックリスト
Facebook広告でもっとも重要なのはクリエイティブです。Facebookを閲覧している人は、検索エンジンのように何か明確な目的がある人ばかりではありません。広告クリエイティブは複雑にせず、閲覧者にとってメリットがある情報をわかりやすく訴求しましょう。
訴求内容や画像素材、配色などを変えて複数パターンを入稿し、どのパターンが成果が出るのかを検証しましょう。また、画像内のテキスト量について、Facebookは簡潔に伝えることを推奨しています。
以前ほど画像内のテキスト量に対して厳しくはないですが、できるだけ簡潔にしてわかりやすい訴求にしてください。
そして、動画で配信する場合は、かならず字幕やテロップを入れてください。消音で広告を閲覧するユーザーも多いため、音声がなくても内容が伝わる動画にしましょう。
Facebook広告のクリエイティブ作成におけるチェックリスト
- Facebookページの紐付けは正しいか?
- 広告を複数パターン入稿しているか?
- 画像は写真、イラスト、図説、マンガなど2つ以上のパターンを用意しているか?
- 画像のアスペクト比は適切か?
- 迷ったら1:1の画像を登録する
- 横幅1,200px以上の画像を使用しているか?
- 画像のテキスト量は適切か?
- 明確で簡潔なテキストを使用することが推奨されている
- 参考:広告画像のテキストについて|Facebookビジネスヘルプセンター
- 動画を使用する場合、消音でもメッセージが伝わるか?
- 動画を使用する場合、最初の3秒でメリットを伝えているか?
- ありきたりな表現、ターゲットが広すぎる言葉ではないか?
- メインテキストは、最初の2行でメリットを伝えているか?
- ありきたりな表現、ターゲットが広すぎる言葉ではないか?
- 適切なCTA(Call To Action)を選択しているか?
- 見出し、説明を入力しているか?
- URLパラメーターを設定しているか?
Facebook広告の配信後のチェックリスト
目標とするCPAやCV数に達しているか確認し、もし目標に到達していない場合は、以下のチェックリストを参考に改善しましょう。
チェックして問題がない場合は、広告クリエイティブを改善してください。同じ広告クリエイティブを配信し続けていると成果が落ちていきます。定期的に新しい広告に入れ替えや(新しいホワイトペーパーの作成やセミナーの開催など)、広告クリエイティブの変更を行いましょう。
Facebook広告の配信後のチェックリスト
- 情報収集期間中に大幅な編集をしようとしていないか?
- 情報収集期間が1週間以上続いていないか?
- フリークエンシーが高すぎないか?
- 広告の成果が落ちている時はクリエイティブの入れ替えを検討する
- 初回インプレッション率が低すぎないか?
- 広告の成果が落ちている時はクリエイティブの入れ替えを検討する
- オークション重複率が高くなっていないか?
- オークション重複率が高く、インプレッションが伸び悩んでいる場合は広告セットのターゲットを見直す
- 品質ランキングの低い広告はないか?
- 品質ランキングが低く、成果の出ていない広告は停止・変更を行う
- 広告単位での最適化ポイントの数は十分か?
- 1週間で50件以上が推奨
チェックリストは以上です。
Facebookを閲覧しているユーザーの大半の目的は、あくまで友人や知人の投稿を見ること。“友人・知人の投稿を見る場”に企業が広告を配信していることを忘れてはいけません。ユーザーの心理状態を見極め、役に立つコンテンツの提供を心がけましょう。本チェックリストがFacebook広告で成果を出すための一助になれば幸いです。
Facebook広告の効果を上げる38のチェックリスト(Word)をダウンロードする※個人情報の入力は必要ありません。クリックするとファイルがダウンロードされます。
才流では「広告を出す際のポイントがわからない」「広告の成果を上げたい」企業さまを支援しています。広告出稿でお困りの方はお気軽にご相談ください。⇒サービス紹介資料の無料ダウンロードはこちら