勝手納品とは
コンサルティングや研修、HP・動画作成などの無形商材の法人営業において特に有効なメソッド。
サービスを顧客に強制的に体験させることで、商談化率、受注率、受注までのリードタイムの改善が見込める。
よくある課題
オフィス什器などの有形商材と違い、無形商材は企業から顧客に提供されるものがわかりづらい。
そのため、顧客の視点に立つと「何を提供してくれるのか?」「何がアウトプットされ、アウトプットの品質はどの程度なのか?」がわかりづらく、購買検討や発注時の不安が大きい。有形商材でも、比較的新しい製品・サービスで「どんな機能があるのか」「どんな価値があるのか」が浸透していない場合は同様の状況が発生する。
しかし、多くの製品・サービスにおいて、営業資料や提案資料、Webサイトを見ても、その会社がどのようなサービスを提供してくれるのかは発注をしなければ具体的にわからない。
その状態では、顧客の頭で不安が残り続け、検討や発注が前に進まない、という機会損失が起きてしまう。
やるべきこと
無形サービスの営業・マーケティングにおいては、納品物の一部を顧客に自主的に納品する『勝手納品』を徹底的に行う。
『勝手納品』なので、顧客の発注合意を得る前に、サービスの価値や品質が具体的にイメージができる納品物を顧客に強制的に体験してもらうことがポイントになる。
- 納品物の切り出し方
- コンサルティング会社:顧客の外部情報をもとにした分析レポート
- アプリやWeb制作:デモ画面、デザイン案
- 印刷会社:サンプル印刷
- オフィス移転会社:移転後のオフィスレイアウト模型やデザイン案
- 強制的に納品する方法
- テレアポで無料でレポートを作っているので見てもらいたいと打診
- 納品物が記載されているURLやQRコードを手紙に掲載し送付
- コンペ時に納品物の一部をプレゼン
事例
- 株式会社ヤプリの事例
- 参考ページ:https://note.com/horishin/n/ncfa5a404e38f
- 参考引用文
Yappliを提案する時は、当時、黒田さんが夜なべしてクライアントのデモアプリを準備していました。初回面談などで、「試しに御社のアプリを作ってきました」(庵原さん)とプレゼンすると、「おお、すごい!もう、このデモアプリで十分です」(お客さん)、とお客さんのウケがメチャクチャ良かったんです。
- 創業3年のベンチャーが上場企業400社と契約した方法
- 参考ページ:https://www.youtube.com/watch?v=uL1sO98B4Oc
- 決算短信をサンプルとして印刷し、テレアポで担当者に合意をとった上で郵送。郵送後に商談を打診すると5割商談化し3割受注。
- 株式会社才流の事例
- コンペ時にユーザーインタビュー・ユーザーテストを実施した上で提案。商談受注率が20%程度向上
- Webマーケティング会社の事例
- SEOとユーザビリティ診断をテレアポで打診し1割が商談化。