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メールマガジンで成果を出すためのベストプラクティス

BtoBマーケティング
コンサルティング部門 責任者
澤井 和弘

BtoBマーケティングにおいて、メールマガジンは欠かせない施策のひとつです。しかし、メルマガに関する悩みや課題は非常に多く、「どうやって改善していいかわからない」「なかなか成果が出ない」という相談をよくもらいます。

そこで今回は、BtoB企業がメールマガジンで成果を出すための方法をまとめました。個人情報の入力なしでダウンロードできるメールマガジンのベストプラクティス集も用意しましたので、自社のメールマガジン施策にご活用ください。

メールマガジンのベストプラクティス(PDF形式)をダウンロードする

※個人情報の入力は必要ありません。 クリックするとファイルがダウンロードされます。

才流(サイル)では「メールマガジンの効果を上げたい」「メールマガジンの施策を実行したい」企業さまを支援しています。メールマガジンの運用でお困りの方はお気軽にご相談ください。⇒サービス紹介資料の無料ダウンロードはこちら

読まれるメールマガジンにするための4つの基本

メールマガジンを作成するのにどれだけ時間をかけたとしても、メールマガジンを開封して読んでもらえなければ意味がありません。成果につなげるためにも、まずは読んでもらうことを目指しましょう。ここからは、読まれるメールマガジンに必要な4つの基本について解説します。

読まれるメルマガ4つの基本は①役に立つ情報を提供する②ターゲットとメッセージを合わせる③「人」感を出す④1メール1メッセージを徹底する

1.役に立つ情報を提供する

メールマガジンでは、ターゲットとなる見込み顧客の役に立つ情報を提供するのがポイントです。メールマガジンでサービスの案内ばかり送られてきても、興味がなければ閲覧しないもの。潜在層から明確層まで、どの層にどんな内容を送れば興味を持ってもらえるのかを意識してコンテンツを考えましょう。

どのターゲットに、どのような情報を届けるか明確にしてメルマガを配信します。メルマガ配信リストでは、ターゲットによって送信する内容も異なるということを意識しましょう。

2.ターゲットとメッセージを合わせる

ターゲットごとにどんな内容を提供すればいいのか決まったら、それに合わせてメールマガジンの配信を行います。そのためにはリスト管理が重要です。まずはすべてのリストを「ホットリスト」と「コールドリスト」に分類します。

全リストにメルマガを配信する→メルマガ内URLをクリックした人に営業が架電する→クリックした人をホットリードにグルーピングする(案件化した人を除外)→その他のリストは、コールドリードにグルーピングする→以降、ホットリストとコールドリストに分けてメルマガを配信する

BtoBの場合、送信先のセキュリティソフトによる自動クリックが計測されてしまうケースがあります。以下のような現象がみられる場合はセキュリティソフトによるクリックである可能性が高いため、コールドリードに分類するのが得策です。

  • 同じ企業ドメインのメールアドレスでほぼ同時刻に開封・クリックされている
  • クリックした人に架電したところ「開封・クリックしていない」と言われた

ホットリストには商談につながる内容(サービス紹介、サービス紹介セミナーの案内、新機能の紹介など)を多めに、コールドリストにはお役立ち情報(ブログ記事の紹介、ホワイトペーパーの案内など)を多めに送って、月内で配信する情報の割合をコントロールするとよいでしょう。

メルマガではリスト管理が重要です。メルマガリストと内容(メッセージ)をしっかり合わせることが重要になります。リストを分類し、ターゲットにマッチした内容のメルマガを送信しましょう。

※参考:Mail Marketing Lab(メルラボ)|【イベントレポート】メールマーケティングのKPI・PDCAの回し方について研修を実施しました!

3.「人」感を出す

メールマガジンを受け取るのは人です。どんな会社のどんな人がメールを書いているのか、受け取る側も気になります。書き手がどんな人なのかわかれば愛着が湧き、開封率の向上・解約購読解除率の低下が見込めます。


送信元に個人名を表示し(会社名や部署名だけにしない)、冒頭では個人名を出して挨拶をしましょう。

メールを受け取るのは「人」なので、どんな人がメールを送っているのか、受け取る側も意識しています。送信者が誰でどんな人かわかれば、愛着が湧き開封率の向上・配信停止率の低下が見込めます。

4.「1メール1メッセージ」を徹底する

ひとつのメールにたくさんの情報が書かれていると、何を伝えたいのかわからなくなってしまいます。ひとつのメールで伝えるメッセージはひとつに絞りましょう。また、メッセージを絞ることでその後の導線設計(サイトへの誘導など)もわかりやすくなります。

メールの例。余計な情報は伝えずに伝えたいことをシンプルに伝える。メッセージが1つなので導線も1つでわかりやすい。

メールマガジンの件名の付け方

メールマガジン施策の中でも、どのような件名を付けるかはもっとも重要なポイントのひとつです。なぜなら、メールマガジンを受信した人は件名を見て開封するかどうかの判断をするからです。

開封されるメールマガジンの件名は、以下の3つの基本を押さえるようにしましょう。

  • 冒頭の15〜20文字以内でメリットを伝える
  • すぐ開封して読む動機付けをする
  • タイムリーで独自性の高い内容にする
メルマガの件名の付け方の説明。重要な情報やメリットをできるだけ件名の冒頭に持っていき開封率を高めるのがポイント。

BtoB領域では、メールマガジンの開封率は20%以上あれば成功だといえます。重要な情報やメリットを件名の前半に配置して、開封率の向上を目指しましょう。

メールマガジンの構成

メールマガジンの構成にも、読まれるためのコツがあります。ここではファーストビューと本文それぞれで押さえたいポイントを解説します。

メルマガの基本の説明。ファーストビューにCTAを置く、内容は1メール1メッセージを徹底する。

ファーストビュー

メールマガジンを開封して最初に目に入る部分をファーストビューといいます。ファーストビューは、メールマガジンの続きを読むかどうかを判断する重要な部分です。

メールマガジンのファーストビューでは、アイキャッチとなる画像を配置するケースが散見されます。アイキャッチ画像や画像内のテキストは、メールマガジンの要約が伝わるようなデザインが望ましいです。
すぐにコンバージョンしたい受信者のために、画像にはリンク・CTAボタンを必ず設置しましょう。

メルマガ本文

メール本文の冒頭では、誰が送っているかを明確にするために送信者の個人名を記載しましょう。愛着を持ってもらうために「人」感を出すのがポイントです。

そこから続く本文では、内容を盛り込みすぎず「1メール1メッセージ」を徹底します。実施してほしいアクションを決めて、そこに合わせた導線設計を行いましょう。誘導したいCTAはできるだけメール上部に設置すると成果が出やすいです。

文末では、自社のサービスを一言で説明し、サイトに誘導する程度にとどめておくとよいでしょう。

メールマガジンの配信でチェックすべき5つの指標

メールマガジンを配信したら必ず効果測定を行いましょう。ここからは、メールマガジンの効果測定でチェックすべき5つの指標について解説します。

メルマガでチェックすべき指標5つ。不達率 (Bounce Rate)、開封率 (Open Rate)、CTR (Click Through Rate)、CVR (Conversion Rate)、購読解除率

不達率 (Bounce Rate)

不達率(Bounce Rate)とは、配信リストのうち送り先にメールが届かなかった割合のこと。不達率が5%より高い場合、配信リストに問題があります。すでに使われていないメールアドレスはデータベースから削除する、または配信リストから除外する、といった対応を行いましょう。

不達率 : 不達アドレス数/配信リスト数 ×100

開封率 (Open Rate)

開封率 (Open Rate)とは、メールが送付先で開封された割合のこと。開封率が15% より低い場合、件名に問題がある可能性が高いです。役に立つ情報やメリットでユーザーの興味を惹き、開封を促すような件名に改善しましょう。

開封率 : 開封された数/配信リスト数 ×100

iOSのメールプライバシー保護による影響

2021年、iOSに「メールプライバシー保護」機能が追加されました。この影響で、iPhoneなどに搭載されているAppleの標準メールアプリで受信した場合、未開封でも開封としてカウントされてしまう事態が発生しています。

BtoBではそこまで大きな影響はありませんが、場合によってはメールマーケティングのKPIを見直すなどの対策を行いましょう。

CTR (Click Through Rate)

CTR (Click Through Rate)は、クリック率のこと。配信が成功したリスト数のうちクリックされた割合を指します。


CTRが1.0%を下回る場合、メールマガジン本文の構成に問題がある可能性が高いです。CTAをファーストビューに設置する、「1メール1メッセージ」にするなどの改善を行いましょう。

CTR : メール内URLクリック数/配信リスト数 ×100

CVR (Conversion Rate)

CVR (Conversion Rate)はコンバージョン率のこと。メールマガジンのCVRは、クリック数のうち目的の行動(申し込みや資料請求など)を実行したユーザーの割合を意味します。

CVRは1〜5%を目安としますが、これを下回る場合はターゲットとメッセージが合っていないかもしれません。配信リストをホットリードとコールドリードに分けて、それぞれに合ったメッセージやコンバージョンポイントを設定しましょう。

CVR : 成果/クリック数 ×100

購読解除率

購読解除率は、届いたメールのうち購読解除された割合のこと。購読解除率が0.25%を上回っている場合、ターゲットに合わないメッセージを送信している可能性が高いです。まずは、メールマガジンの内容を配信リストのセグメントに合ったものに改善していきましょう。

また、購読解除率が高いからといって配信頻度を減らす必要はありません。自社のことを覚えてもらうためにも、最低でも週1回はメールマガジンを配信しましょう。

購読解除率 : 購読解除数/配信リスト数 ×100

メールマガジン配信後のフォロー

メールマガジンは、配信して終わりではありません。他のマーケティング施策への活用、インサイドセールス・フィールドセールスへの情報共有などやるべきことは多くあります。

マーケティング成果につなげるためにも、メルマガ配信後は以下のアクションを実施しましょう。

  • メールをクリックした人をMAツールで確認し、インサイドセールス・フィールドセールスからアプローチする
  • メルマガ下部にあるサービス紹介のような、より深い箇所にあるリンクをクリックした人を優先してアプローチする
  • メールマガジンに返信がきた場合の対応ルールはあらかじめ決めておく
メルマガ配信後のフォロー

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監修

株式会社WACUL 執行役員CMO
安藤 健作(あんどう けんさく)

小売業勤務を経て、2006年株式会社ラクスに入社。同社にてCS組織の立ち上げを行ったのち、マーケティングマネージャへ。その後、2016年よりメールマーケティングサービス「配配メール」の事業責任者となる。その後メールマーケティングのエバンジェリストとして活動し、講演実績多数。
2022年7月より株式会社WACULにジョイン。

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