今月、当社ではコロナショックに伴う不景気、テレワーク化によってBtoB営業・マーケティングにどのような影響があったのかを調査しました。SNSでアンケートを募集したため、サンプルは偏っていますが、状況把握と各社の取り組みを参考にしていただけるのではないかと思い、公開させていただきます。
アンケート調査の概要
・調査期間:2020年4月2日~4月8日
・調査対象:BtoB企業の経営者、マーケティング責任者30名
・調査方法:オンライン上でのアンケート調査
・募集方法:SNS
①リード獲得への影響
まずはリード獲得への影響です。
50%の企業がリード獲得数が減少したと回答。展示会、セミナー、テレアポなどのオフライン施策が使えなくなったことが影響しているようです。
20%の企業は増加したと回答しましたが、テレワーク・リモートワークで必要になるクラウドサービスを提供する会社でした。
②注力したオンラインリード獲得施策
次に各社のオンラインによるリード獲得施策です。
- コンテンツ制作
- オンラインでのセミナー・カンファレンス
- ホワイトペーパー作成
に取り組む企業が多い傾向でした。
アンケートに協力いただいた企業は、すでにマーケティング投資を積極的に行っていたSaaS企業が多かったため、「以前と特に変わっていない」という企業も20%ほど見受けられました。
他には以下のようなコメントがありました。
「コンテンツ」とも書きましたが、広報周りとの連携を強めようと考えてはいます。
丁度、直販で得られる顧客LTVが高くないことが問題視されていたので、リード数そのものを既にKPI/KGIからは除外済みでした。
③商談獲得への影響
商談獲得への影響に関しては、半数の企業が商談化率低下や予算削減 or 凍結による商談キャンセルの影響を受けていました。
まだまだお客様が「コロナが落ち着いたら・・・」という理由で訪問アポが取れず、商談フェーズが進まないのが悩みです。
何かやりたいけど予算少ないという商談が増えた
商談の質が極端にいいか悪いかに分かれるようになりました。
一方、テレワーク銘柄のSaaS企業に関しては以下のようなコメントがありました。
テレワーク銘柄なので申し込みが殺到
④注力したオンラインの商談獲得施策
商談獲得に影響が出た企業が多かったですが、60%もの企業がオンラインセミナーに注力していました。
アンケートの回収期間が4月の前半だったため、今ではさらに多くの企業がオンラインセミナー(ウェビナー)に取り組んでいるかもしれません。
他にはコロナによる影響をプラスに受けることができる製品ラインでコンテンツマーケティングに注力する、といったコメントがありました。
コロナの影響が追い風になる領域へのコンテンツマーケティングの準備
また、商談獲得の場として、セミナー・展示会などの顧客接点を強く持てるチャネルを活用していた企業は、商談獲得に影響を受けているようです。
セミナー・展示会が活用できず、ストップしているイメージ
⑤受注獲得への影響
8割近い企業が訪問商談の不可、およびリスケの影響を受けていました。企業のテレワーク化がさらに進んでいることを考えると、今ではさらに訪問商談が難しい状況になっているでしょう。
加えて、これからさらに影響を受けるのでは、という声が複数ありました。
現状よりも1か月頃くらいから苦しくなるのでは?と考えています。
影響はこれから本格化
⑥受注獲得施策
最後に各社の受注獲得への取り組みです。
約半数の企業がオンラインMTGツールを導入していましたが、興味深かったのは「営業資料/パンフレットの見直し」「商材自体の見直し」をしている企業が3分の1ほどいたこと。
商材や商材を説明する営業資料/パンフレットなど、根本の部分から取り組んでいるようです。
まとめ
- リード獲得は、半数の企業が減少
- コンテンツ制作とオンラインセミナーに注力
- 商談獲得施策でオンラインセミナー、メールマーケティングに注力
- 商談獲得は約8割の企業にマイナス影響
- 商材や営業資料の見直し、オンライン商材ツールの導入に注力