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書籍出版スタートガイド【出版企画書テンプレート付き】

BtoBマーケティング
才流コンサルタント
土山 勇人

BtoB企業においても書籍出版は有効なマーケティング施策のひとつです。才流(サイル)でもこれまでに4冊の書籍を出版し、手応えを感じています。

そこで、本記事では才流のこれまでの書籍出版の経験をベースに、書籍出版の基礎知識、企画から出版までの流れ、執筆やプロモーションに取り組むときのポイントなどをまとめました。

出版社に提案するための企画書テンプレートもダウンロードできますので、ぜひご活用ください。

出版企画書テンプレート(Word形式)

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※個人情報の入力は必要ありません。 クリックするとファイルがダウンロードされます。

才流では成果が実証されたメソッドにもとづき、BtoBマーケティングの支援をしています。

マーケティング活動で課題を感じている方はお気軽にご相談ください。⇒才流のサービス紹介資料を見る(無料)

書籍出版の2つの種類

書籍出版には、大きく分けて商業出版企業出版があります。

まずは直接的なコストの負担がない商業出版で書籍を出すことを目指し、難しければ後述する商業出版と企業出版の中間形式での出版をおすすめします。

商業出版とは

出版社がコストを負担して書籍を出版することを「商業出版」といいます。出版社に利益が出ることを前提とするので、誰でも出版できるわけではありません。著者や企画を選びます。

実績やコネクションがない著者の場合は、出版社に企画を持ち込む必要があります。また、最近はSNSのフォロワー数が多い著者の企画は採用されやすい傾向にあります。

企業出版(自費出版)とは

出版社ではなく、企業や法人がコストを負担して出版することを「企業出版(自費出版)」といいます。

著者がコストを負担し、リスクを負うため、書籍の企画や内容に関する主導権を握りやすいことがメリットです。

最近は商業出版をベースにしつつ、著者側にもコスト負担を求める、いわば商業出版と企業出版の中間の形式で出版するケースも増えています。商業出版と同レベルの流通・プロモーションをしてもらえるかは、出版社や契約内容によって異なります。必ず事前に確認しておきましょう。

書籍出版で得られる効果【才流の事例】

書籍出版で得られる効果について、才流が2020年11月に出版した書籍『BtoBマーケティングの戦略と実践』(すばる舎)を例に挙げて解説します。

なお、才流の主要事業はコンサルティングサービスで、この書籍の著者は代表の栗原です。

1.売上に貢献する

書籍を出版することで得られる効果として、売上への貢献が挙げられます。

才流では、書籍の発売から2年4か月の期間で、書籍をきっかけとしたお問い合わせを200件以上いただきました。そして、そのうちの30件以上が受注につながり、トータルのLTV※は1.8億円ほどに上ります。

※LTV:Life Time Valueの略。いち顧客が生み出す粗利の合計(顧客生涯価値)のこと。

※関連記事:LTV・CACの計算方法とよくある質問への回答

『BtoBマーケティングの戦略と実践』は商業出版での出版のため、流通・プロモーションの費用は出版社が負担しました。そのため、才流として負担したコストは著者の人件費のみ。およそ400万円です。

なお、前提として著者の栗原は執筆経験が豊富、かつ当該書籍の執筆テーマは自身の経験がベースになっています。執筆のスピードや領域によってコストは変わってくるので、一例としてご覧ください。

2.顧客から信頼を獲得できる

才流では、書籍の出版実績をコーポレートサイトや提案書に掲載しています。書籍の出版はその道のプロフェッショナルと認識してもらえ、信頼性が向上するためです。とくに見込み顧客の場合は、安心感にもつながるでしょう。

書籍を出版してから、とくに大手企業からの受注が増えたと感じます。「書籍を読んでファンになりました」「書籍を大量に購入して、社内で配布しました」といった声もいただくようになりました。

才流のコーポレートサイトイメージ
書籍の出版実績|才流コーポレートサイト
才流の提案書
書籍の出版実績|才流提案書

3.自社のファンが増える

書籍は、ファンをつくる手段としても非常に有効です。書籍を読んだ方からの問い合わせの場合、商談から受注までのリードタイムが短くなる傾向があります。書籍を読んだことにより、すでに当社のファンになってくださっているからです。

また本を読んだ方がSNSで感想を投稿くださることも多く、ありがたい限りです。

Twitterのスクリーンショット
出典:Twitter

書籍出版で効果が得られにくいケース

もちろん書籍出版はすべての方にとって有効な手段ではありません。ここでは効果が得られにくいケースについて解説します。

1.ターゲットと書籍の親和性が低い

ターゲットに書籍を読む習慣がない場合は、書籍によるアプローチはできません。

まずはターゲットへのインタビューを通して、書籍を読む習慣があるかどうかを確認しましょう。また、ペルソナを作成してターゲットが接触する媒体を整理するのもおすすめです。

2.LTVが低く、投資コストの回収が見込めない

企業出版の場合は、LTVが低いと投資コストが回収できないことがあります。事前にシミュレーションを行い、投資コストが見合うかどうか確認しましょう。

企業出版の投資コスト回収シミュレーション例

3.コンテンツの質が低く、文章が読まれない

せっかく書籍を手に取ってもらえたとしても、内容の質が低く、文章が読まれない場合は書籍出版のメリットを享受できません。売上への貢献も、信頼感の醸成も、ファンの獲得もすべてはコンテンツの質が高いことが前提にあります。

書籍出版の流れとポイント

ここからは、書籍を出版するまでの流れについてポイントを交えながら解説していきます。書籍出版は、主に企画、執筆、プロモーションの3つの工程に分けられます。

出版社に提出するための企画書もダウンロードいただけますので、ぜひあわせてご覧ください。

1.企画

まずは出版企画書を作成し、出版社に持ち込みます。企画書に盛り込む項目とポイントについて、順番に解説していきます。

出版企画書テンプレート(Word形式)

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自己紹介

著者の経歴や所属企業の詳細を端的にまとめます。執筆実績やSNSのフォロワー数を記載すると、評価が上がる傾向があります。

タイトル案

書籍のタイトル案です。3つほど記載しておきましょう。複数の切り口を示すことで、編集者の琴線に触れる可能性が高まります。

企画趣旨

書籍を出版する狙いや背景です。以下の3つを盛り込むことを意識してください。

  1. 今、出版すべき理由
  2. 書籍で取り扱うテーマが必要とされる背景
  3. 世の中に類似の情報が出回っていないこと、情報が不足している旨

想定読者

在籍している企業、職種、役職のほか、彼らが抱えているであろう課題や興味について記載します。

目次の案

目次の案を記載することで、書籍全体の内容を伝えます。また編集者が著者の構成力や執筆力を判断する際のソースになる場合もあります。

類似の書籍

類似のテーマを扱う書籍を記載し、編集者が書籍の売上を予測できるようにします。

連絡先

メールアドレスや電話番号、SNSのアカウントなどの連絡先です。

2.執筆

出版社が決まったら、原稿を執筆します。

書籍は短期集中で書き上げることが大切です。片手間で執筆すると、全体の流れを思い出すのに時間を要し、効率が悪くなってしまいます。たとえば一定の期間ホテルにこもって書き上げるなど、集中して執筆しましょう。

また、頻繁に出てくる用語や専門用語はあらかじめ整理しておくと効率的です。たとえば「見込み客」と「見込み顧客」、「Web」と「ウェブ」のどちらを使うのかといったようなものです。

原稿を読んでもらう人も、あらかじめ社内と社外の両方に確保しておきましょう。

3.プロモーション

書籍が完成したら、プロモーションを行います。ここでは代表的な書籍のプロモーションの方法をポイントとともに紹介します。

SNS

TwitterやFacebookなどで告知をしましょう。著者本人だけでなく、社員の方にも告知に協力してもらうと効果が高まります。

出典:Twitter

メルマガ

自社のメルマガでも書籍出版の告知をします。

インフルエンサーへの献本

インフルエンサーに書籍を献本しましょう。書籍の感想をSNSに投稿してもらえる可能性があります。

献本DM

郵送のDMで書籍を送ります。送り先は経営者とするケースが一般的です。

経営者を経由して役員や担当部長で回し読みしてもらえることもあるので、前述したファン化の観点でもメリットを享受できます。

出版記念イベント

出版を記念したイベントを開催します。イベント参加者はもちろん、イベントの告知を通じて書籍を認知してもらえる可能性があります。

たとえばデジタルマーケティングを支援する株式会社WACULでは、書籍の出版に際して以下のようなイベントを開催していました。

WACUL Marketind DX Days
出典:「デジタルマーケティングの定石」出版記念 WACUL Marketing DX Days

セミナー参加者に書籍をプレゼント

類似のテーマでセミナーを開催する際に、参加者に書籍をプレゼントしましょう。ファン化が期待できます。

才流でもセミナー参加者に書籍をプレゼントしています。

書籍プレゼントのスライド

書店巡り

書籍やポップを店頭に置いてもらえるよう、書店に足を運んで交渉します。

広告施策

広告を実施して、書籍をプロモーションすることもできます。よく使われる手段として、新聞広告やAmazon広告などがあります。

書籍出版に関するよくある質問

Q.どうすれば商業出版で企画が通りますか?

出版社の判断基準は「書籍が売れるかどうか」です。類書が売れていること、時代に沿っていること、SNSフォロワー数が多いことなどがその裏付けとなります。

また、「執筆力」も判断基準のひとつです。過去の執筆実績や目次案などで執筆力を伝えましょう。

Q.SNSはどれくらいのフォロワーがいると企画が通りやすいですか?

Twitterはフォロワー数が1万を超えると、インフルエンサーとして認定されます。

Q.商標出版と企業出版の中間の形式の場合は、何部くらい買い取ると企画が通りやすいですか?

最低でも1000部を買い取りましょう。3000部だとさらに効果的です。

Q.ライターを使うべきですか?

執筆力がある場合は、自分で執筆した方が熱意が伝わるので文章の質が上がります。執筆力に自信がない場合は、ライターの活用を検討しましょう。

Q.帯は依頼すべきですか

影響力のある人に依頼できる場合は、依頼した方がよいでしょう。基本的には出版社ではなく、著者から依頼することになります。

Q.単著、共著どちらがいいですか?

共著の場合は、執筆できる範囲が広がる、SNSの合計フォロワー数が増えるといったメリットがあります。一方で、熱意が伝わりづらい、全体の整合性が取りづらいなどのデメリットもあるので、執筆内容に合わせて検討しましょう。

Q.出版社の選び方は

年齢層が高い人は出版社のブランドで書籍を選ぶこともあるので、できれば認知度が高い出版社を選ぶ方がよいでしょう。

商業出版の場合、コネクションがある出版社を選ぶと企画が通りやすいです。企業出版の場合は、商業出版と同様の流通・プロモーションを行ってくれるかを必ず確認しましょう。

また、企業出版の場合は、負担するコストに違いがあるので、見積もりを取得しましょう。

まとめ

書籍出版は有効なマーケティング施策のひとつです。以下にあてはまる場合はぜひ検討してみてください。

  • ターゲットと書籍の親和性が高い
  • 投資コストを回収できそう
  • 質の高いコンテンツを提供できそう

才流では成果が実証されたメソッドにもとづき、BtoBマーケティングの支援をしています。

マーケティング活動で課題を感じている方はお気軽にご相談ください。⇒才流のサービス紹介資料を見る(無料)

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