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BtoBにおいて、なぜマーケティングが重要視されるようになったのか?
栗原 康太
  • 著者/栗原 康太
  • 株式会社才流 代表取締役社長

BtoBにおいて、なぜマーケティングが重要視されるようになったのか?

BtoB企業でも「マーケティング」という言葉が一般的になりましたが、少し前までは重視されていませんでした。この変化にはどういう背景があったのか、同分野のプロフェッショナルである栗原康太(株式会社才流・代表取締役)が解説します。

 

「クチコミ」をハックすることが必要

そもそも、これまでBtoBにおいては、いわゆる「マーケティング」があまり重要視されていませんでした。営業マンがテレアポをし、飛び込み営業をし、各地に営業拠点を作る……といったことで成果が出ていたためです。

 

なぜマーケティング活動が重要になったのか。様々な理由がありますが、1つはお客さんがWebで情報収集をするようになったこと。

 

一昔前までは、マーケティングチャネルといえば、展示会や業界紙への広告出稿、テレアポ・飛び込みなどが主でした。しかし、BtoBにおいても、製品・サービスの情報源として、Webサイトを参考にするのが当たり前になっています。

 

BtoBサイト調査 2018 トライベック・ブランド戦略研究所

 

「営業マン」がお客さんの重要な情報源だったのが、自らWeb上で情報を探し、自社の課題解決に必要な製品を探すようになっている。当然、営業が果たす役割も大きく変わってきています。

 

さらには、単純にタッチポイントが増加していることも大きな理由です。

 

インターネットやスマホなどの普及によって、単純にお客さんのインターネット接続時間、スマホを見る時間が劇的に増加しているんですね。このインターネット接触、スマホを見る時間の増加に対して、リスティング、SEO、メディアへの広告出稿、メール、FacebookやLINEのタイムラインに掲載されるインフィード広告、様々なウェブサイトや動画、アプリに表示できるディスプレイ広告などを当てられるようになってきています。

 

こうしたお客さんの変化に対応するために、特にデジタル上のマーケティング活動が重要になってきたのですね。

 

 

あとは、SaaSやサブスクリプションサービスの文脈でもありますが、現在は何百万もかけてソフトウェアを導入したり、物を購入する時代ではなくなりつつあります。それこそ月額1、2万円という金額で使えるサービスが多いので、この額のサービスに営業が動くとなると費用回収が遅くなり、収支を合わせづらくなります。

 

テレアポや飛び込みが有効な商材もありますが、それ以外の手法が増えているので、デジタルを駆使したマーケティングで成果を出せる場面が増えています。

 

もう一つ、これは仮説なのですが、コミュニケーションの総量が激増していることも理由だと思います。チャットにせよ、Facebookメッセンジャーにせよ、オンライン/対面の会議にせよ、人と人とのコミュニケーション量が増えているのでクチコミが相対的に重要になってきています。

 

それはCGM(Consumer Generated Media)という意味ではなくて、「誰かいい人いないですか?」「最近のあれ、どう思いますか?」という意味でのクチコミのことです。メールや電話、メッセンジャーのやり取り、対面の雑談・飲み会等で、そういう質問がすごく増えているのではないかと。BtoBのマーケッターは、「自社ブランドに関係するクチコミが起きる仕掛けをつくる」ことが大切だと思いますね。

 

「思い出されるかどうか」が非常に重要になった

マーケティングにおいては、マインドシェア(消費者の心に占める企業ブランドや商品ブランドの占有率)が極めて重要だと思います。先程の例でいえば、メッセンジャーのやり取りの中で、いかに自分たちの事業を思い出してもらうか。

 

例えば、僕自身のFacebookのタイムライン上でも、Webサイトの制作や広告運用などの話が飛び交うことはあるんですが、そのたびに「才流(サイル)に言ってくれたらいいのに」と思ってます(苦笑)。


 
そこでサイルに声がかからないのは、信頼の蓄積が足りないこともありますが、「思い出されていない」ことも多い。

 

「情報過剰時代」を唱えた『情報大爆発』という本が出版されて10年以上が経ちますが、「思い出されるかどうか」は、今後のマーケティングにおいて「超」がつくほど決定的な要素になると思います。僕もFacebookの友人は1,500人ぐらいいますが、いかに腕利きな人であっても思い出さないことには声をかけようがないですから。

 

最近ではブロガーのはあちゅうさんやイケダハヤトさん、編集者の箕輪康介さんなどのインフルエンサーが、一企業が持つ認知度を超えるケースも出てきています。例えば、「本を書きたい」となったときに、僕はぱっと編集者を思いつかないので「箕輪さんになんとかリーチできないか」と思いますから。同様に、どんなに良いサービスを提供していても、知らないことには声をかけようがありません。

 

意思決定プロセスの中でマインド的にも、物理的な意味でも、視界に入る必要があると思います。特に、リアルの接点があると思い出してもらいやすい。普段の会話やメッセでも、名前を挙げてもらいやすくなります。

 

マインドシェアかコンバージョン率か

マインドシェアの重要性は、SmartHRなどのクラウドサービスでも言えると思いますね。クラウド労務管理ソフトは、競合他社もたくさんあるはずですが、SmartHRの認知度は他社よりも10倍、100倍は高いのではないでしょうか。競合会社のLPがSmartHRのLPよりもコンバージョン率が10倍、100倍高いことはないと思うので、マインドシェアの戦いで勝負が付いてしまっている。


そして、LPからのコンバージョンを10倍にするのはほぼ不可能ですが、認知を10倍、100倍にするのは比較的やりやすくなったと思います。なぜなら、ハックする対象が明確になっているから。みんなスマホを見ているし、PCにかじりついている。PCやスマホの閲覧以外でも、ユーザーの行動データを把握しやすくなっている。どこをハックすればいいかは、明確です。

 

元USJの森岡さんも、著書「確率思考の戦略論」で認知とプレファレンス(好意度)がマーケティングの鍵だと書かれていますが、「認知をハックしに行く」というのは、今後のBtoBマーケティングにおいて非常に重要なテーマではないかと思います。

栗原 康太
  • 著者/栗原 康太
  • 株式会社才流 代表取締役社長

2011年にIT系上場企業に入社し、BtoBマーケティング支援事業を立ち上げ。事業部長、経営会議メンバーを歴任。2016年に「才能を流通させる」をミッションに掲げる、株式会社才流を設立し、代表取締役に就任。 より良い物事の捉え方・進め方を「サイル式メソッド」として発信しています。

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