伸びているオウンドメディアが必ず意識している『4つの問い』とは | DOER NOTE

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伸びているオウンドメディアが必ず意識している『4つの問い』とは
石川 康裕

伸びているオウンドメディアが必ず意識している『4つの問い』とは

ずいぶんと世の中に各企業様が立ち上げた「オウンドメディア」が乱立し始めました。

今日は魔法の言葉にも思えるオウンドメディアのプロジェクト推進する上で留意しておくべき点について、オウンドメディアを15サイト以上開発した人間がお話しします。


オウンドメディアが生まれる主な動機は3つ

オウンドメディア立ち上げに関して、主たる動機は以下の3つのいずれかに該当します。


A. 自社のプレゼンスを上げたい(→広報誌型メディア)
B. 広告枠を用いて広告収益を得たい(→ディスプレイ広告用メディア)
C. とあるサービス/商品へ送客したい(→LP型メディア)

 

Aは企業さんのサイトの「ブログ」というコーナーでやってることが多いです。

Bはキュレーションメディアと言われるサイトが多く、
Cは広告代理店さんがメーカーさんに提案して作成する
「専門的な情報をまとめたステマっぽいWikiサイト」が多いかなと見ます。

昨今は、ABCの混合のものも多いです。

 

マーケティング手法の潮流が「なりふり構わず狩猟型の顧客獲得じゃ!」
というオラオラ系な傾向から「きちんとファンを育てて顧客にしましょう」
という農耕型に移りつつあることにも起因していそうですが、

 

それにしても、、、、

いち読者というか生活者目線でいうと「玉石混合な状況」であることには違いはないです。

 

オウンドメディア(WEBマガジンなど)を構築してきた中では、成否の決め手については正直なところシステムでもデザインでもなく90%以上が発行人&メディア運営側で決まると断言できます。

さて、うまくいっている・伸びているオウンドメディアの発行人&メディア運営側にはどういった共通点があるのでしょうか。

 

伸びているオウンドメディアがもつ4種の回答

まず結論から話してしまうと、成長しているオウンドメディアの発行人&メディア運営側は以下の4つの問いに対して回答を持ち合わせています。

 

  1. どうやってメディア事業を成立させるか(=継続可能なビジネスモデル)
  2. 読者と世の中にどんな影響を与えるのか(=メディアミッション)
  3. どうしてこのメディアが他より選ばれるのか(=競合優位性)
  4. このメディアの数値目標を立てる前提が何か(=正しいKPI設計の前処理)

 

他方で、いまいちなメディアの発行人&メディア運営側についてはこの質問をしてもはぐらかされるし「いいからやればいいんだよ」という思考停止な印象があります。

 

すでにメディアを運営されている方は一度この記事読むのをやめていただき、4つの問いについて即座に考えて見てください。

参考までに以下、具体的な回答例を(ある程度ぼかしをいれながら)示してみます。

 

成長しているオウンドメディア発行人の回答例

※Mtgの議場で過去に発行人(クライアント)様から聞いた話を、インタビュー風に書き直しています

 

1.どうやってメディア事業を成立させるか

【例1】

– あくまでこのWEBメディアは広報誌であると認識しているので、毎年の「広告宣伝費」でコストとして出し続けます。
– 会社として体力がないときは、編集のスピードを緩めるなどしてコストコントロールをします。
– 自社の優良顧客との関係値を厚くすることと新規ルート開拓に着眼しているため、メディアの編集方針に即した方々の取材を積極的に行なっていきます。

 

【例2】

– バナー広告枠と記事広告枠を用いて、広告主から収益を出します。
– 広告オプションとして、公式SNSでの紹介や姉妹サイトでの紹介なども行ないます。
– あわせて、親和性の高いECサイトも保有しているため、そこへの送客を図って「広告収益&EC収益(仲介手数料+自社商品)」の二毛作で成立させます

 

2.読者と世の中にどんな影響を与えるのか

【例1】

– 当メディアは、まだ日本で確立されていない〇〇という業界の業界新聞となることを一義に考えています。
– 「いま、誰が、どこで、どのような取り組みをしているのか」「業界に影響を及ぼしそうな行政の施策がなんなのか」という、業界に特化したジャーナリズムを確立すること、そしてこの業界の有用性を世間に向けて発信することを使命としています。
– その結果、業界に参加する人が増えることと、業界に参画している人らがより誇りを持って取り組める社会に貢献していきたいと考えます。

 

【例2】

– あえて広告主がいない(恣意性のない)メディアだからこそ、この業界の未来を屈託無く語らう場にしたいというのが根底にあります。
– 新しい技術が、今後どんな未来を描いてくれるのだろうかと、業界のトップランナーと語らいあうことで、そのインタビューの場がブレストになったり、記事が業界関係者の思いを焚きつけたりする景色が見てみたいのです。

 

3.どうしてこのメディアが他より選ばれるのか

【例1】

– 当社の場合は「オープンソース」という理念に基づいているため、業界の裏話については惜しみなく放出します。
– さらに商材のレビューに関しては顧客観点で語り、長所/短所について明示します。
– このようなスタンスで運用している同じ業界のオウンドメディアは他にありませんので、一般の生活者の方が商材を購入検討する場合は当社が選ばれる傾向にあります。

 

【例2】

– すでに当社は半世紀以上かけて培った業界のネットワークがあり、記事の取材先選定に事欠かないという部分が優位と言えます。
– また講演会を行なう場所も社内にあるため、公開インタビュー記事なども作成可能です。
– あわせて、広告主/スポンサーがいないことから、他社のプレーヤー/マネジャー同士が話すような記事もかけるという特権があることが、読み手としては面白いと思ってもらえる点です。

 

4.このメディアの数値目標を立てる前提が何か

【例1】

– 当メディアの記事は商材の速報と、長く読まれて良いハウツー記事に別れます。
– 前者は「どれだけ多くの人の目に止まったか」後者は「どれだけシェアやリアクションを取れているか/ブクマされてるか」を評価の大軸に据えて数値目標を設計しています。

 

【例2】

– 当メディアの記事は配信頻度が月に数回と、他社に比べて多くはありません。
– しかし1つ1つが書籍にできるような長文記事であるが故に、「読まれているか」が重要な指標となります。
– またそれが気にいっていただけた場合はブックマークにしていただけることから、遷移元がDirectである可能性が高いです。
– 「きちんと読まれたか」「なんども味わっていただけているか」を評価の大軸に据えて数値目標を設計しています。

 

まとめ

オウンドメディアは正直なところ、「事業/サービスとしてどこまで真剣に考えられたか」で大きな差がつきます。

 

あまりキャッシュインもキャッシュアウトも派手ではないために、ふんわり始める企業が多いのですが、編集部を回し続けるカロリーを年間に積算すると結構かかります。

 

例に挙げると

 

– ゲラチェックの時間
– 版権処理の時間
– 取材にかかる渡航費
– ライター/カメラマンの費用
– ネタ出しの時間
– SNS配信の計画
– サイトのグロース状況のレビュー
– サイトのメンテナンス

 

これらを年間を通じてコンスタントにやり続ける必要があります。

うまくいっている/これからもいきそうだというオウンドメディアの発行人&メディア運営側についてはきちんとオウンドメディアを1つの事業として、シビアに向き合っているからこその今なのだといえます。

 

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石川 康裕

「アビリオン株式会社」CEO/「オーバシーズ インベスターズ株式会社」CEO/「株式会社仙台山來」社長/サービス&UXデザイナー・プレゼンテーションコンサルタント 1990年より13年間子役タレントとしてTVCMやドラマに出演。2012年にアビリオン社へ転職し、2016年に代表就任。事業設計からプロダクト開発までをワンストップで行う「サービスデザイン&開発ディレクション」を得意とする。「艱難はアイディア一つでチャンスに変わる」を信じ、プランニングやプレゼンテーションの支援やコンサルティングも行なっています。noteはこちら

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