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ゼロからのオウンドメディア運用。受注額を10倍にした方法

BtoBマーケティング
株式会社ガイアックス ソーシャルメディアマーケティング事業部 副部長
大久保 亮佑

SNSマーケティング情報を発信する「ソーシャルメディアラボ」前編集長の大久保亮佑です。

2015年12月~2018年3月の約2年間編集長を務め、月間PV数約2.5倍、月間問い合わせ数2.5倍、問い合わせからの受注額は10倍以上に伸ばしてきました。

最近ではオウンドメディア運営の相談も受けるようになったのですが、そのなかで感じるのは「継続的なメディア運営できている企業が少ない」ことです。オウンドメディアで成果を出すためには、長期的な視点での継続的な運用が重要です。

本記事では、私が編集長になったときのことを振り返りつつ、メディアの継続運用に必要な考え方をまとめます。

メディア運営はド素人。とりあえず現状分析からスタート

転職したタイミングで編集長になったはいいものの、前職の仕事内容は法人営業がメイン。メディア運営の実務経験は、ほぼありませんでした。そこで、とりあえず現状のメディアの立ち位置をまとめたいと思い、3C分析に取り組みました。

競合分析

同じテーマを取り扱うメディアを見てみると、幸いにも継続的に更新を続けているメディアはありませんでした。しかし、定期的にSNSで話題になりそうな記事をアップしているメディアや、過去記事の蓄積で主要なキーワードでSEO流入が多そうなメディアはありました。

競合メディア分析の際は、SimilarWebで大まかに把握したうえで、以下をチェックしました。

  • メディアのインデックス数
  • 主要なキーワードとその掛け合わせワード800~1,000個の検索順位
  • SNSのフォロワー数・運用状況
  • 更新頻度
  • 記事内容
  • 運用体制(外からわかる範囲で)

顧客・市場

クライアントにヒアリングしたところ、「流れが早いSNS情報についていけない」「各SNSのヘルプ情報は分かりにくい、他SNSとの比較になっていない」という声が多くありました。

実際に検索してみると、3年以上も前の情報や信憑性が薄い個人ブログのような記事が検索上位を占めており、SNSマーケティング初心者の私自身も不便さを感じました。

自社

最後に、自社のリソース状況。メディアに携わっていたのは、私と入社3ヶ月のインターン生(現編集長:小東)の2名。前述のとおり、私もインターン生もメディア業務初心者で、そもそも記事作成や編集の業務をほぼやったことがないという状態でした。(はじめてのWordPress入稿は1時間弱かかりました笑)

ただ幸いにも、前職ではSEO関連のサービスの営業をしていたため、検索流入の増やし方や検索ユーザー行動を踏まえたコンテンツの知見はありました。

現状を踏まえての方向性を策定

現状分析を踏まえて、メディアの方向性を以下のように定めました。

メディアの方向性

  • 誰に: SNSマーケティング担当者で業務を進めるにあたってつまずいた人
  • 何を:常に新しく、適切な情報を
  • どのように:分かりやすく、継続的に

※約1年はこの方向性で進めました

そして、やらないことも決めました。

やらないこと

  • ソーシャル上で話題になるような記事企画・発信
  • 深い知見・考察が必要な記事企画・発信
  • ソーシャルメディア上でのリーチ・流入の最大化(当初は課題感が顕在化した人を対象)

※SNSがテーマのメディアにもかかわらず、ほぼSNSアカウント運用をしていませんでした

やらないことを決めれば、余計なことにリソースを割かずに継続的な運用に注力できます。また、方向性の輪郭がはっきりと浮かび上がり、推進力を高められます。

ここまでのピースがそろうと、自ずとやるべきことは決まってきます。

この方向に進むために、SNSマーケティングにおけるトップレベルの知見や、面白い企画力も必要ありませんメディア運営におけるセンターピンを、継続的に適切な情報を発信し続けられる「生産体制の仕組みづくり」として見据え、そこだけに集中して取り組みました

すべてを一から経験し、プロセスを細分化

「生産体制の仕組みづくり」に向けて何をやったかというと、まずは自分自身がメディア運営におけるすべてのプロセスを一通りやりました。

プロセス

キーワード調査・選定→企画→事前調査→記事骨子(執筆依頼書)の作成→執筆→編集→アイキャッチ画像作成→入稿・アップ→SNS上での発信→効果検証→リライト

それぞれのタスクを細分化して、インターン生や外部の業務委託の方ができるレベルに落とし込み、安定的な生産体制を作っていきました。継続的な発信ができるようになってからは、自分自身が次の新しい取り組みをし、またそれをメンバーに任せるということを何回も繰り返すことでメディアの成長につなげていきました。

「やらないことを決める」勇気と重要性

冒頭の問いに戻り、オウンドメディアの継続的な運用には何が重要かと聞かれれば、「やらないことを決めるのが一番大事」と回答します。

「戦略的思考が大事だ!」という一言で片付けてしまえばそうなのですが、やらないことを決めるのは勇気が必要。意識して決めきることが大事です。

  • ソーシャル上で話題になっている
  • 業界内で話題になっている
  • たまたまバズった記事のリアルタイム計測が忘れられない

※すべて実体験

上記のようなことが起こると、自社メディアの方向性以外にも手を出してしまいそうになるのです。

しかし、「やらないことを決め、愚直に進み続ける」。これが、ソーシャルメディアラボでやってきたことなのです。

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