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BtoBマーケティングの事例を見るときのポイント&成功企業の共通点

BtoBマーケティング
インハウスエディター
南 大友

BtoBマーケティングで成果を出すのは決して容易ではありませんが、成功している企業が多いのも事実です。才流(サイル)でもこれまでに多くの企業様をご支援してきましたが、BtoBマーケティングを成功させた企業にはいくつかの共通点があります。

本記事では、才流における支援事例をご紹介するとともに、事例を見るときに注意すべきポイントやBtoBマーケティングを成功させるために大切なことも解説します。

BtoBマーケティング担当者は、ぜひ参考にしてみてください。

才流では成果が実証されたメソッドにもとづき、マーケティング戦略立案から施策実行まで支援しています。マーケティング活動で課題を感じている方はお気軽にご相談ください。⇒才流のサービス紹介資料を見る(無料)

■監修:才流 代表取締役社長・栗原 康太

目次

BtoBマーケティングとは

 まずはBtoBマーケティングの基本について簡単におさらいしましょう。

企業間取引に特化したマーケティング

BtoB(Business to Business)とは、企業と企業が取引を行うビジネスモデル。つまり、法人を対象にした事業であり、そこで行われるマーケティング活動を「BtoBマーケティング」と呼びます。

BtoB企業が販売する商材には、以下のようなものがあります。

・企業で使うITツール(勤怠管理システム、人事管理システムなど)
・製造用部品(自動車のエンジンパーツ、半導体など)
・産業機器(金属素材を加工するプレス機、溶接機など)
・医療機器(MRI、CTなど)
・食品の原材料(小麦粉など)
・人材派遣サービス

上に挙げたものも一例に過ぎず、BtoB商材は多種多様です。そのため、マーケティング手法も多岐に渡ります。

BtoB商材は購入に至るまでの検討期間が長い

BtoBは対象者が生活者(消費者)ではなく、法人(団体)であり、かつ取引単価が大きいため、BtoCよりも購入までの検討期間が長い傾向にあります。

BtoCとBtoBマーケティングの違い

※関連記事:BtoBマーケティングとは?戦略の立て方とプロセス【基礎知識編・用語解説付き】

購入までの検討期間が長いため、見込み顧客にアプローチをしてから受注に至るまでのリードタイムの管理や顧客との関係構築がBtoBマーケティングにおいては重要となります。

BtoBマーケティングにおける主な手法

BtoBマーケティングは、リード獲得からリード育成、商談、受注に至るまでのフェーズごとに適した手法(施策)があり、その数は膨大です。

BtoBマーケティングの手法一覧

ここでは、主なBtoBマーケティングの手法をピックアップしてご紹介します。

手法① SEO(検索エンジン最適化)

SEO施策とは、Googleなどの検索エンジンにおける検索結果の上位に自社サイトを表示させるための取り組みであり、オンラインでのリード獲得に適した手法です。特定のキーワード(検索クエリ)で上位表示できれば、見込み顧客へ効果的にアプローチできます。

BtoBマーケティングにおいては、リード獲得を見込めるキーワードが決して多くないため、キーワードの選定が肝となります。検索ボリュームと受注単価を総合的に判断して、選定しましょう

BtoBマーケティングにおけるSEOの取り組み方は、以下の記事でご紹介しています。
※関連記事:BtoBのSEOの基本!記事コンテンツによるSEOを成功させる方法

手法② Web広告

Web広告もオンラインにおけるリード獲得に適した手法のひとつ。Web広告には、以下のような種類があります。

・検索キーワードに連動して表示される「リスティング広告」
・Webサイトやアプリの広告掲載枠に表示される「ディスプレイ広告」
・Facebook、Instagram、TwitterなどのSNSプラットフォームに配信する「SNS広告」

Web広告は上位表示までに時間がかかるSEOとは異なり、即効性があります。その反面、掲載費用が発生するため、費用対効果が見合う媒体を選ぶ必要があります。また、配信して終わりではなく、クリエイティブの改善、出稿時間の調整などの運用スキルも必要です。

SEOよりも成功したときのインパクトは大きいものの、リスクもある施策と言えるでしょう。

※関連記事:
リスティング広告の効果を上げる64のチェックリスト-BtoB事業のGoogle検索広告編
Facebook広告の効果を上げる38のチェックリスト- BtoB企業向け

※参考記事:
Googleディスプレイ広告の改善方法がわかるロジックツリー
【すぐわかる】Twitter広告のターゲティングの種類と使い方

手法③ ホワイトペーパー作成

ホワイトペーパーとは、見込み顧客が抱える課題の解決に役立つ情報(市場調査、導入事例の解説、ノウハウなど)をまとめた資料。BtoBマーケティングにおける代表的なリード獲得手法であり、リードの育成(リードナーチャリング)にも貢献します。

ホワイトペーパーを作成する際のポイントは、以下の記事でご紹介しています。
※関連記事:ホワイトペーパーの制作と活用の際に役立つ28のチェックリスト

手法④ セミナー開催

セミナー開催はBtoBマーケティングにおける有効なリード獲得手法であり、ホワイトペーパーと同様に、リード育成にも貢献してくれます。

【セミナーの種類】
・自社商材に興味がある顕在層・準顕在層向けの「製品説明セミナー」
・自社製品を利用する顧客に登壇してもらう「顧客登壇セミナー」
・自社のノウハウを共有する「ノウハウ共有セミナー」
・同業種の会社などと協力して開催する「共催セミナー」

なお、コロナ禍以降においてはウェビナー開催も増えています。

セミナーの企画、集客、フォローの方法は、以下の記事でご紹介しています。
※関連記事:BtoBセミナーで成果を上げる企画・集客・フォロー方法

手法⑤ メルマガ配信

ホワイトペーパーやセミナー、展示会で獲得したリードに対して、メールを定期的に配信することは、リード育成の代表的な手法です。BtoBであれば最低でも週に1〜2回の頻度で配信するのがおすすめです。

メルマガ配信で成果を上げるためのチェックリストは、以下の記事でご紹介しています。
※関連記事:BtoBメールマーケティングで成果を上げる38のチェックリスト

手法⑥ MA(マーケティングオートメーション)ツールの導入

MAツールとは、顧客データに基づくマーケティング活動の自動化をサポートするツール。商談化率の向上や営業効率アップのために導入する企業も多いです。

ただ、MAはマーケティング活動の全てではなく、一部分を自動化してくれるツールです。闇雲に導入しても使いこなせないケースがあるので、マーケティング活動の目的、課題を明確にして、導入するかどうかを判断しましょう。

MAツール導入のポイントは、以下の記事でご紹介しています。
※関連記事:MA(マーケティングオートメーション)ツール導入のポイントと活用戦略【MAツール比較検討シート付き】

手法⑦ インサイドセールス部隊の立ち上げ

インサイドセールスとは、マーケティング活動によって獲得したリードに対して、メールや架電などでアプローチする内勤型の営業手法。リードから商談を創出するだけでなく、後述するフィールドセールスの無駄足を減らす役割もあります。

インサイドセールスを導入する際のチェックポイントは、以下の記事でご紹介しています。
※関連記事:インサイドセールスとは?成果に繋げる113のチェックポイント

手法⑧ フィールドセールスとインサイドセールスを分業

フィールドセールスとは、商談段階になった顧客に対して、商談からクロージング(受注)まで行う営業部隊のことです。

企業によってはリード獲得からリードナーチャリングまでもフィールドセールスが担当する場合もありますが、商談数の最大化、営業活動の効率化を図るために、インサイドセールスとフィールドセールスで役割を分けているBtoB企業が増えています

※関連記事:
フィールドセールスが知っておくべき紹介営業【基礎知識編】
フィールドセールスが知っておくべき紹介営業【実行編】

BtoBマーケティングの手法についてもっと知りたい方は、以下の記事でご紹介しています。
※関連記事:BtoBマーケティングの手法大全 – 社内会議で使える79個の施策アイデア

BtoBマーケティングの事例を見るときのポイント

BtoBマーケティングの事例をご紹介する前に、事例を見るときに注意すべきポイントを3つ解説します。

ポイント① 自社と同じような課題、規模感、業種の企業における実績かどうか

事例に掲載されている企業の課題、規模感、業種が自社と異なる場合、同様の施策を実行したとしても、同じような成果が出ない可能性があります。

ポイント② 自社でも実行できそうな施策かどうか

また、たとえ同じ課題、規模感、業種であったとしても、チーム体制やメンバーのスキルによっては、事例にあるような施策を自社では実行できないケースもあり得ます。

「自社でも実行できるか」という観点はもちろん、「自社で実行するならば、どういった形になりそうか」という視点でも見るようにしましょう。

 ポイント③ どのような思考プロセスでその施策に至ったのか

事例は施策や成果に注目しがちですが、そこに至るまでの思考プロセスも重要です。とくに外部支援業者によるコンサルティング支援を検討している方であれば、コンサルタント(およびコンサルティング会社)の技量は施策や成果よりも思考プロセスに表れるので、しっかりとチェックしましょう。

以上、3つのポイントに注意しながら事例をご覧ください。

才流のBtoBマーケティング事例

「“顧客像”の言語化が、組織にとってプラスでした」【株式会社Surpass】

業種営業代行
従業員数145名 (2022年1月時点)
課題BtoBマーケティングに力を入れる必要性を感じながらも、体制が整っていない
主な提案内容ペルソナ※の整理
主な施策既存顧客インタビュー
見込み顧客インタビュー
コーポレートサイトのリニューアル 
成果明確な顧客像の確立
マーケティング体制の立ち上げ

※ペルソナ・・・サービスを利用する象徴的なユーザー像

女性の営業アウトソーシングを手掛ける株式会社Surpass様は、以前まで代表の人脈やお客様の紹介から新規顧客を獲得してきました。しかし、事業が拡大するフェーズに入ったこと、そしてコロナ禍で人と会うのが難しくなったことから、マーケティングの必要性を感じてはいたものの、体制が整っていない状況でした。

才流では、顧客が購買するまでの行動や思考、感情などのプロセスを見える化するために、ペルソナの整理をご提案。既存顧客、見込み顧客へのインタビューを実施しました。インタビューにより明確な顧客像を確立したことが、その後のマーケティング活動に大いに役に立ったといいます。

「“顧客像”の言語化が、組織にとってプラスでした。社員が共通の意識を持てるようになったんです」

(株式会社Surpass 青木様)

また、本プロジェクトでは社内のリソース不足を、施策を実行する部隊(パートナー企業)を紹介することで解消。3社合同によるマーケティングチームを組成しました。

この事例の詳細については、以下の記事でご紹介しています。
※関連記事:「正攻法で、ゼロからマーケティング体制を最短ルートで立ち上げられました」

この事例の担当コンサルタント

コンサルタント
澤井 和弘

求人メディア運営会社にて営業・マーケティング・新規事業の立ち上げを担当。その後、フィードフォースに入社し、マーケティングチームの立ち上げ・事業責任者などを務め、デジタルマーケティングに関するメディアへの寄稿やBtoBマーケティングに関するイベント登壇など行う。現在はBtoBマーケティング支援事業の責任者として活動を行う。

「製造業であっても通用するノウハウだと実感」【エーアイシーテック株式会社】

業種製造
従業員数130名 (2022年10月時点)
課題新規顧客開拓のプロセスを確立できていない
顧客データが「見える化」されていない
組織にマーケティングの知識や理解がない
主な提案内容自社(および自社製品)が認知されるタッチポイントを作る
展示会の出展
主な施策見込み顧客インタビュー
顧客情報のデータベース化
CRMの導入 
成果「トラブル事例に関するコンテンツ」が月間10,000PVを達成
約1年でリード獲得数10,000件を達成

産業機器向けの大容量コンデンサを製造するエーアイシーテック株式会社様は、売上を上げるために新たな代理店開拓に挑戦したものの、苦戦。昔ながらの属人的な営業のために、顧客データがデジタル化されておらず、管理・共有ができていない状況でした。

本プロジェクトでは、まずは認知のタッチポイントを作る(広げる)ために、顧客、競合の分析調査に着手。検討段階でWebサイトを活用する顧客が多い、という気付きを得たことからトラブル事例コンテンツを作成した結果、月間10,000PVを集め、リード獲得に大きく貢献しました。

コンテンツ施策だけでなく、顧客データを一元管理するCRMを導入したほか、展示会にも出展。名刺のデジタル化や展示会の実施を経て、約1年でリードは10,000件まで伸びました。

「新規顧客獲得のプロセスを作りあげていくノウハウは、製造業であっても通用する普遍的なものだと実感しました」

(エーアイシーテック株式会社 石川様)

製造業は専門性に特化した商材を扱うため、販路拡大が難しく、既存顧客からの受注に頼りがち。ゆえに、BtoBマーケティングによる見込み顧客へのアプローチが有効になるケースが多いです。

この事例の詳細については、以下の記事でご紹介しています。
※関連記事:BtoB製造業の企業が、自走できるマーケティング組織に変われた理由。

この事例の担当コンサルタント

コンサルタント
岸田 慎平

IBMコンサルティング部門で管理会計コンサルとして大手企業向け業務・ITプロジェクトを経験後、ベンチャー企業へ転職しBtoB製造業向けに約10年間で300社以上のマーケティング領域のコンサルティングから施策実行まで支援。自社プロダクトのマーケティング、営業企画、マネジメントも経験し、株式会社才流へ入社。

コンサルタント
黒須 敏行

株式会社アルコを経て株式会社才流に入社。BtoBマーケティング支援事業のコアメンバー。ハイテク、人材、製造業などの業界の企業を中心に、BtoBマーケティング、成長戦略、デジタルトランスフォーメーションなどの支援を行っている。YouTubeチャンネル「才流・黒須の逆転ルール」ではビジネスモデル分析をテーマに情報を発信中。

「問い合わせは2〜3倍に増加、商談化数は過去最高を記録」【レバレジーズ株式会社】

業種人材
従業員数1,405名 (2020年3月時点)
課題BtoC領域に注力してきたため、BtoBマーケティングのノウハウが不足している
主な提案内容顧客解像度を上げる
顕在層に近いところからリードを広げて、リードナーチャリングを行う
主な施策ユーザーインタビュー
成果問い合わせ件数が2~3倍増加

ITエンジニア・クリエイター専門のフリーランス・転職支援サービスを提供するレバテック株式会社(レバレジーズ株式会社の子会社)様は、コロナウィルスの感染拡大に伴い、ニーズが縮小した企業へのアプローチを画策。

しかし、それまで求職者向けのBtoCマーケティングに注力していたため、BtoBマーケティングに関するノウハウを持っていないという課題がありました。

本プロジェクトでは、まず顧客解像度を上げるためにユーザーインタビューを実施。ユーザーインタビューで得られたインサイトをFacebook広告に反映したところ、CV数は約3倍増加しました。

また、商談化率にフォーカスしたマーケティング戦略を設計し、CVに近い顕在層のリードを集中的に獲得したことが功を奏しました。

「才流さんの支援を受けてから問い合わせは2〜3倍になり、10月には商談化数は過去最高を記録しました」

(レバレジーズ株式会社 山本様) 

この事例の詳細については、以下の記事でご紹介しています。
※関連記事:「顧客解像度を上げることは成果に直結する」才流のメソッドを学び、自走できるBtoBマーケティングチームを最速で立ち上げ

この事例の担当コンサルタント

コンサルタント
土山 勇人

インターネット広告代理店にて、営業・マーケティング・サービス開発を経験。外資系大手IT企業のマーケティング部門に常駐。 約15年にわたり、300社以上のBtoB企業のマーケティング活動を支援。マーケティング組織の立上げや、ワークショップファシリテーター、営業マネジメントの経験も有する。

「月に1件だったリードが月60件に増え、売上は約5倍に増加」【株式会社セラク】

業種コンサルティング
従業員数3,350名 (2022年11月時点)
課題自社内にマーケティング経験、ノウハウがない
エンドユーザーからのリード獲得が進んでいない
主な提案内容徹底した顧客理解
潜在層へのアプローチ
主な施策ビザスク経由で見込み顧客にヒアリング 
過去の顧客へのインタビュー
Facebook広告やリスティング広告出稿 
成果月間リードが1件⇒60件に増加
インバンド経由の売上が約5倍に増加

DXコンサルティングによる業務効率化支援、農業ITサービスなどIoT機器を展開する株式会社セラク様とのプロジェクトでは、徹底的な顧客理解のために、ビザスク経由で見込み顧客にヒアリング、過去にサービスを使ったことのある顧客へのインタビューを実施。

また、半年〜1年後に課題が顕在化する層へアプローチするために、Facebook広告やリスティング広告を出稿しました。

「月に1件あるかないかだったリードが月60件に増え、インバウンド経由の売上は約5倍になりました」

(株式会社セラク A・敏宏様)

この事例の詳細については、以下の記事でご紹介しています。
※関連記事:マーケ経験ゼロからの1歩。創業33年のエンジニア集団と才流が目指す、営業とマーケの”最強ハイブリッド組織”とは

この事例の担当コンサルタント

コンサルタント
小島 瑶兵

2013年にWebコンサルティング事業を行う株式会社GENOVAへ入社。営業部長として100件以上のマーケティング支援を行う。その後、新規事業開発を行う部署を立ち上げ、医療メディア「Medical DOC」をローンチ。公開から2年で年商10億円を達成。現在は才流にて上場企業やスタートアップのマーケティングコンサルティングを行う。

「意識や考え方はもちろん、スキルも向上」【伊藤忠テクノソリューションズ株式会社】

業種IT
従業員数4,718名 (2022年4月時点)
課題コロナ禍で商談スタイルがオンラインに移行し、顧客に対する理解度の低下を危惧
主な提案内容既存顧客に対するコミュニケーション設計の見直し
Webメディアやセミナーなどコンテンツによる情報提供
主な施策既存顧客インタビュー
BtoBマーケティング勉強会の実施
成果顧客解像度が向上

通信・金融・製造・公共機関などのITシステムの開発、インフラ基盤の構築など広範なサービスを提供をするシステムインテグレーターである伊藤忠テクノソリューションズ株式会社様。

本プロジェクトでは、「顧客が求めている情報の理解」に焦点をあて、既存顧客へのインタビューを実施。インタビューによって、CTCが得意とするインフラ領域だけでなく、それ以外の情報提供にも需要があることが分かりました。

また、それらの情報を効率的に届けるためのコミュニケーション設計を行うとともに、「BtoBマーケティングの概論を学ぶ勉強会」「コンテンツ企画の勉強会」などの社内勉強会を開催しました。

「(マーケティングに対する)意識や考え方はもちろん、スキルも向上させてもらえたと感じます」

(伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 谷村様)

この事例の詳細については、以下の記事でご紹介しています。
※関連記事:オンライン商談による顧客解像度の低下を懸念。顧客との質の高いコミュニケーション設計を支援

この事例の担当コンサルタント

コンサルタント
金森 悠介

15社以上のBtoB企業のマーケティング戦略・施策立案と実行のサポートを中心に、インハウスマーケティング組織の立ち上げ支援実績も。得意領域はコンテンツを活用した認知拡大・リード獲得、MA・CRMを活用したリードナーチャリングと商談獲得までの基盤整備。個人会社でBtoC企業のマーケティングも支援。

コンサルタント
宮戸 章光

繊維専門商社を経て営業特化のコンサルティング会社にて、個別企業支援、ミドルマネジメント層向けビジネススクール講師、シンクタンクでの講演を実施。営業プロセス設計、営業スキル向上の支援を中心にシニアコンサルタントとして従事。MBA(経営学修士)

「営業部門との協力体制を構築できた」【トランスコスモス株式会社】

業種IT
従業員数63,675名 (2021年3月時点)
課題サービスの機能は十分ではあるものの、営業担当者からは売りにくさを指摘されていた
主な提案内容営業担当者が理解しやすく、顧客にも説明しやすい資料の作成
主な施策ユーザーインタビュー競合調査
成果営業部門から理解を得られ、マーケティング部門との協力体制を構築

デジタルマーケティングプラットフォーム「DEC CMS(デック シーエムエス)」を展開するトランスコスモス株式会社とのプロジェクトでは、顧客の購入プロセス、課題感を理解するために、ユーザーインタビューや競合調査を実施。

顧客のニーズをふまえて 「誰に、どのように提供すべきか」を整理し、グロースまでの成長ステップを策定。強い営業力を活かすために、営業担当者が理解しやすく、顧客に説明しやすいリーフレットを作成しました。

「(営業部門からも)『これなら確かに刺さりそう』『この情報量であれば、ご訪問の際に展開できる』など、ポジティブな反応が得られました。(中略)最終的には私たちの取り組み趣旨を理解し、積極的な協力を約束してもらえました」

(トランスコスモス株式会社 田中様)

この事例の詳細については、以下の記事でご紹介しています。
※関連記事:課題は「社内マーケティング」。営業担当に売ってもらうための資料作成や体制構築をご支援

この事例の担当コンサルタント

事業開発
石田 啓

2008年に東京工業大学大学院を卒業後、株式会社ディー・エヌ・エーに入社。EC事業部で新規営業、事業開発グループで中国EC市場やシニア市場の新規事業調査などを経験。その後、株式会社ユニラボを共同創業。BtoBポータルサイト「アイミツ」をリリースし、営業、カスタマーサポート、マーケティングの立ち上げを行う。またベルフェイス株式会社では、コロナ禍においてオンライン商談システムのプロダクトマネージャーを務める。才流では新規事業開発部門の責任者として活動。

採用責任者
中澤 康太

2012年にNTT東日本へ入社。法人SEとして公共・教育機関のDX支援を行う。大規模のプロジェクトにてPMを複数経験。その後、同社採用担当として新卒採用のマーケティングやイベントの企画を実施。株式会社才流ではコンサルタントとして活動。

「施策を前へ前へと進めてくれる」【株式会社イルグルム】

業種IT
従業員数225名 (2022年12月時点)
課題プロモーションチームの人材不足により、目標リード数を安定してクリアできない
主な提案内容ターゲット顧客の整理
主な施策既存顧客インタビュー
見込み顧客インタビュー
事業責任者インタビュー
成果1%前後だったCVRが1.5%以上をキープ

広告効果測定プラットフォーム「アドエビス」を展開する株式会社イルグルム様は、プロモーションチームの人材不足により、目標リード数を安定してクリアできないという課題がありました。

本プロジェクトでは、Webプロモーションの効果を最大化することを見据え、顧客や事業責任者へのインタビューを実施し、ターゲット顧客を整理。ペルソナ像を明確化したことは、サイト改善に大きく寄与しました。

その結果、1%前後だった自然検索からのCVR(コンバージョン率)は1.5%以上をキープするまでに成長し、目標のリード獲得数も達成しました。

「プロモーション施策を前へ前へと進めてくださるのもありがたいです。私が想定していない視点からリードして提案してくださるので、なにより私自身が勉強になっていますね」

(株式会社イルグルム 須賀様)

この事例の詳細については、以下の記事でご紹介しています。
※関連記事:「戦略立案に至るまでの調査・分析の工程、ボリュームに驚いた」才流のメソッドをもとに導きだした施策でリード数とCVRの向上を実現

この事例の担当コンサルタント

コンサルタント
山本 瑞人

株式会社オービックオフィスオートメーションで営業職を経て、株式会社ベーシックに入社。メディア事業部マネージャーとして、マーケティングを中心に事業運営を担う。その後、株式会社キャスターにてマーケティング業務を経験。株式会社才流ではコンサルタントとして活動。

「すぐにできる改善案を提示してくれた」【株式会社ネットプロテクションズ】

業種金融
従業員数320名 (2022年3月時点)
課題改善余地のある部分は特定できていたものの、ベストな施策が分からない
主な提案内容施策の全体整理
主な施策WebサイトのCVR改善
メルマガ・ブログコンテンツの改善
効果測定用ダッシュボードの設計
成果リード数が月に100件以上増加

請求代行サービス「NP掛け払い」を展開する株式会社ネットプロテクションズ様。

BtoB決済代行サービス市場ではナンバーワンのシェアを誇る企業であり、さらなる成長を目指して、マーケティング強化を図っていましたが、「最短で成果が出るベストプラクティスがわからない」という課題がありました。

そこで、才流では顧客の状況や事業フェーズに合わせて施策の優先順位を決定し、限られたリソースの中で、注力すべきアクションを絞り込みました。

「すぐに着手できる施策と、時間はかかるけれども絶対にやったほうがいい施策の両方をご提案いただけたのも、ありがたかったですね」

(株式会社ネットプロテクションズ マーケティンググループ 平井様)

また、施策の検証・改善を自社で行うために、効果測定用のダッシュボードの整備や営業プロセスやインサイドセールスの勉強会も実施。月のリード数が100件以上増える成果を上げました。

この事例の詳細については、以下の記事でご紹介しています。
※関連記事:マーケティング成果の「壁」を超えるために、成功の型を組織にインストールする伴走支援。

この事例の担当コンサルタント

コンサルタント
中島 孝輔

SaaS導入事例やBtoBメディアの記事制作・編集を経験後、株式会社才流に入社し、才流のマーケティングコンサルタントとして活動。

コンサルタント
黒須 敏行

株式会社アルコを経て株式会社才流に入社。BtoBマーケティング支援事業のコアメンバー。ハイテク、人材、製造業などの業界の企業を中心に、BtoBマーケティング、成長戦略、デジタルトランスフォーメーションなどの支援を行っている。YouTubeチャンネル「才流・黒須の逆転ルール」ではビジネスモデル分析をテーマに情報を発信中。

ご支援したBtoB企業様一覧

才流では、これまでに180社以上の企業様をご支援してきました。

気になる企業様の事例は、以下のリンクからご覧ください。

会社名業種従業員数
株式会社エヌ・ティ・ティ・データITサービス(非SaaS)1000名以上
マンパワーグループ株式会社人材1000名以上
トランスコスモス株式会社ITサービス(SaaS)1000名以上
株式会社セラクコンサルティング1000名以上
レバレジーズ株式会社人材1000名以上
freee株式会社ITサービス(SaaS)500名~999名
NRIセキュアテクノロジーズ株式会社ITサービス(非SaaS)500名~999名
TikTok For Businessプラットフォーム500名~999名
株式会社JTBビジネス トラベルソリューションズITサービス(SaaS)500名~999名
株式会社リンクアンドモチベーションコンサルティング100名~499名
株式会社ゼンリンデータコムITサービス(非SaaS)100名~499名
株式会社学情人材100名~499名
株式会社うるるITサービス(SaaS)100名~499名
エーアイシーテック株式会社製造100名~499名
株式会社揚羽コンサルティング100名~499名
株式会社イルグルムITサービス(SaaS)100名~499名
株式会社アジアピクチャーズ エンタテインメント動画制作100名~499名
株式会社Surpass営業代行100名~499名
株式会社オフィスバンクオフィス仲介100名~499名
株式会社 メンタルヘルステクノロジーズITサービス(SaaS)50名~99名
ClipLine株式会社ITサービス(SaaS)50名~99名
サトーヘルスケア株式会社ヘルスケア50名~99名
株式会社ディバータITサービス(SaaS)50名~99名
株式会社うるるBPOITサービス(SaaS)50名~99名
株式会社デジタル・アド・サービス制作50名~99名
株式会社M&AコンサルティングM&A仲介50名~99名
株式会社アール・アンド・エー・シーITサービス(SaaS)50名~99名
ペイトナー株式会社金融50名~99名
株式会社ShirofuneITサービス(SaaS)1名~49名
株式会社リンプレスコンサルティング1名~49名
仙田株式会社商社・卸1名~49名
株式会社ダイレクトソーシング人材1名~49名
世界へボカン株式会社コンサルティング1名~49名
SBギフト株式会社ITサービス(非SaaS)1名~49名
株式会社マルチブックITサービス(SaaS)1名~49名
株式会社マルチブックITサービス(SaaS)1名~49名
フルカイテン株式会社ITサービス(SaaS)1名~49名
株式会社マネーコミュニケーションズITサービス(SaaS)1名~49名
サンファーネス株式会社製造1名~49名

過去の事例についてはコチラ

BtoBにおけるコンテンツマーケティング事例3選

コロナ禍以降は展示会やセミナーなどオフラインでの集客が難しくなったこともあり、BtoB企業におけるコンテンツマーケティングの重要性が増しています

しかし、コンテンツマーケティングはBtoC商材で有効な手法というイメージが強く、これまで注力してこなかったBtoB企業は多いのではないでしょうか。

ここでは、才流代表の栗原がコンテンツ発信に成功している企業へ取材する連載『コンテンツマーケティング探訪』の中からコンテンツマーケティングの成功事例を3つご紹介します。

コンテンツマーケティングを実践する際の参考にしてください。

「インバウンドの思想に基づいたマーケティングの実践において、コンテンツは肝」【HubSpot Japan株式会社】

マーケティング、営業、カスタマーサービスなどを支援する各ツールが統合されたプラットフォーム「HubSpot」。

HubSpot 日本語公式ブログではHubSpot本社が生み出したSEO戦略「トピッククラスターモデル※」にもとづいて記事を制作。トピック候補は市場のトレンドや競合の動き、HubSpotが注力したい製品などから洗い出すだけでなく、顧客の声も参考にしているといいます。

※トピックスクラスターモデル・・・特定のトピックを中心に、関連性のあるブログ記事をグループ化することで検索エンジンからの評価を高めるSEO戦略

HubSpotはインバウンドの思想を提唱している会社であり、その思想を体現する上でも成果を伸ばす上でも、ブログは重要な役割を果たしています。

「インバウンドの思想に基づいたマーケティングの実践において、コンテンツは肝です」

(HubSpot Japan株式会社 水落様)

ブログの運営に関しては、KPI関連の数値はチェックしているものの、「ビジネス成長に携わる人たちへ課題解決のヒントになるようなTIPSを提供することに徹する」という方針のもと、良質なコンテンツを生み出す仕組み、体制作りに重きを置いているのも特徴のひとつ。

いいコンテンツを作るために大切なこととして、1つ1つの原稿に対して地道に細かくフィードバックを入れることを挙げています。

この事例の詳細については、以下の記事でご紹介しています。
※関連記事:「インバウンド」なマーケティングの体現者であれ。HubSpotブログの裏側

「本数にフルコミットした」【株式会社キーワードマーケティング】

Web広告代理店・株式会社キーワードマーケティングが運営する「キーワードマーケティングのブログ」は、立ち上げ3年で営業利益258%UPに貢献するなど、事業を支えるオウンドメディアとなっています。

現在の問い合わせの半数以上がブログ経由であり、質の高いコンテンツ発信によって、新たな顧客接点を創出するだけでなく、高い信頼を獲得しています。

ブログが成功した要因として、コンテンツの質はもちろんのこと、「公開本数」を挙げています。

「『公開本数』というシンプルな指標にフルコミットしたこと、ですね。一定のクオリティを満たした記事を年間100本ペースで公開しきったことが一番の成功要因だと感じます」(株式会社キーワードマーケティング 瀧沢様)

立ち上げ当初は毎月2〜3本だった公開本数を毎月8本前後公開するようになってから、ブログが問い合わせにつながっていることを実感したといいます。

また、コンテンツ作りの方針として「わかりにくいをわかりやすく」を掲げているように、わかりやすさを追求したコンテンツもブログの魅力となっています。

この事例の詳細については、以下の記事でご紹介しています。
※関連記事:業績258%UPに貢献した「キーワードマーケティングのブログ」が凡事徹底する5つのこと

「なにがあってもブログは “続ける” と決めている」【株式会社グッドパッチ】

デザイン会社として初の上場を果たした株式会社グッドパッチは、オウンドメディア「Goodpatch Blog」を10年以上続けていることで知られています。

グッドパッチでは、「とにかくまずは続けよう」とブログを立ち上げ、PVやブログ経由の問い合わせ件数はコンテンツ改善の材料にはなるものの、指標としては追っていないといいます。

「なにがあってもブログは “続ける” と決めているから、ですね。(中略)うちはそもそもブログをやめるつもりがないので、KPIをベースにした存続可否判断をする必要がないんですよ」

(株式会社グッドパッチ 土屋様)

また、ブログのコンテンツは約3万件のナレッジが溜まった社内wikiを活用することもあり、多くの社員がコンテンツ制作に携わっています。

この事例の詳細については、以下の記事でご紹介しています。
※関連記事:Goodpatchが10年間「デザイナーを魅了する記事」を出し続けられる理由

成功事例にみるBtoBマーケティングにおいて大切なこと

顧客理解を深めて、ペルソナを設定する

toB、toC問わず、マーケティング戦略を立てる上で顧客の理解を深めることは最も重要です才流では「顧客解像度を高める」と表現しますが、以下のような方法で顧客の調査・分析を行います。

・見込み顧客インタビュー
・既存顧客インタビュー
・受注・失注分析
・ユーザーテスト
・CRM・SFAのデータ分析

これらの調査結果をまとめ、ペルソナを設定します。

ペルソナの記入例

ペルソナは、上図のように課題や役職に応じて複数設定しましょう。ペルソナを複数設定することで、戦略および施策の幅が広がります。

※関連記事:
BtoBマーケで役立つペルソナ作成3つのステップ【テンプレート付き】
BtoBマーケティングで重要な「顧客理解」を深める12の方法

課題と目標に対して、社内で共通認識を持つ

BtoBマーケティングは、他部署との連携が必要になるケースが少なくありません。しかし、BtoBマーケティングは課題が分かりにくく、目標も曖昧になりやすいため、その重要性が理解されにくいことも多いでしょう。

社内からの理解を得るためには、まずは課題を整理し、BtoBマーケティングによって、どのような結果が得られるのかを言語化する必要があります。社内で課題と目標に対する共通認識が芽生えると、コミュニケーションも円滑になるため、高い成果を創出しやすくなります。

とはいえ、BtoBマーケティングにおいて課題を特定するのは難しいものです。才流では、前述した顧客理解をはじめ、事業理解や競合調査を実施し、マーケティング課題を分析、抽出します。

BtoBマーケティングで成果が出ないという企業様はもちろん、「どこから手を付けていいの分からない」という方もぜひご相談ください。

「BtoBマーケティング戦略・施策の立案」を才流に相談をする

指標に囚われ過ぎない

BtoBマーケティングにおいては、課題や目標を決めることが重要である一方、KPI(またはKGI)の設定が難しい側面があります。

とくにコンテンツマーケティングにおいては、先ほどの事例でご紹介したキーワードマーケティング社が「公開本数」というシンプルな指標を設定したり、グッドパッチ社が「とにかく続ける」ことを目標にして成果を上げているように、PVや問い合わせ件数といった細かい指標を追っていないケースもあります。

BtoBマーケティングを成功させる上で適切な指標を設定するのは大事ですが、色々な指標を追い過ぎると、作業効率が落ちて、目標から遠ざかってしまう可能性もあります。マーケティング活動においては、追うべき指標と追わない指標を明確にするのがよいでしょう。

才流では成果が実証されたメソッドにもとづき、マーケティング戦略立案から施策実行まで支援しています。マーケティング活動で課題を感じている方はお気軽にご相談ください。⇒才流のサービス紹介資料を見る(無料)

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監修

株式会社才流 代表取締役社長
栗原 康太

東京大学卒業。2011年に株式会社ガイアックスに入社し、BtoBマーケティング支援事業を立ち上げ。事業部長、経営会議メンバーを歴任。「メソッドカンパニー」をビジョンに掲げる株式会社才流を設立し、代表取締役に就任。著書に『事例で学ぶ BtoBマーケティングの戦略と実践』(すばる舎)、『新規事業を成功させる PMFの教科書』(翔泳社)など。

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