
展示会で1億以上の受注を作ったBtoBマーケターが語るノウハウとは
BtoBマーケティングを始めると
☑ WEB広告がすぐに限界がくる
☑ オフライン広告も成果がすぐに出ない
☑ イベントや展示会を企画しようと思うも何から手を付ければいいかわからない
といった問題に直面することは少なくないはず。
今回は1回数百万円規模の展示会をこれまで6回以上実施し、合計で1億を超える受注を作ったBtoBマーケターの方に成果をだしたポイントを語ってもらいました。
これから展示会やイベントマーケティングを実施するBtoBマーケターの方にとって参考になる内容です。
是非ご一読ください。
展示会・イベント施策の投資はすべて回収
ー自己紹介をお願いします
ソフトウェア製品のマーケターをしています。
もともと営業だったのですが、自社の顧客リストが増えてしまい、失注案件が競合に結構流れてしまっているのに気が付きマーケティングの重要性に気が付きました。
といっても社内にそもそもマーケティングの組織がなかったので、私が旗振り役となってマーケティングの機能を会社に作っていった経緯があります。
BtoBマーケティングにとってイベント、特に展示会は大きなチャネルです。
私自身過去複数回の大規模展示会を運営して相当な金額の受注に貢献しました。
1回あたりの投資費用は600万円前後ですが、すべての展示会で投資をペイしています。
ー凄いです。なぜうまくいったのかを教えて下さい。
結論は無いのですが、今までやってきた細かい改善を話します。
まず意識していたのは展示会をやっている3日間はずっと出店することと良い立地に出すことです。
3日間良い場所を押さえるだけで600万円近くかかりますが、作れる商談数が段違いに変わるので場所と日数ははじめから大きく投資をしていました。
展示会を実施してから3ヶ月以内にコストを回収するのを目標だったので、3件の受注を目標に行動を組み立てています。
展示会では大量の名刺交換して、営業担当一人あたり6商談/日を目標に掲げていました。
6商談したなかで案件化するのが30%、受注率はそこから10%前後です。
20人の営業が6商談をすると120件の商談が生まれるので、3ヶ月以内に3件、1年で6件受注といった成果です。
ー名刺交換はどれくらいするのでしょうか?
1回目の展示会イベントは3,000枚でしたが、試行錯誤して6,000枚集められるようになりました。
ポイントは身もふたもないですが気合です。
ちょっとした工夫のポイントとしては
- 呼び込みをするスタッフを任せきりにしないで声をかけてフィードバックする
- 呼び込み担当を一人にせずに商談担当メンバーとペアにする
といったことをしていました。
また展示会イベントを実施したことがある方はわかると思いますが、商談につながる見込みのない来場者は一定度います。
来場者の属性(見込みあるなし)の首にかけるフダを予め用意しておき、商談化した際にそのフダを来場者にかけてもらっていました。
これによって見込みの無い方に取れられる時間を削減できます。
フダの条件は目標数に応じて絞ったり、広げたりといったことができます。
またその場で名刺交換をして5~10分商談した、その場でアポイントをとることを徹底させていました。
2倍に増えるわけではないですが、若干アポイントの数を増やすことができます。
ーブースの作り方で成果は変わるのでしょうか?
結論そこまでかわらないのですが、明らかに失敗した作りだったという経験はあります。
よくセミナーコーナーをつくって来場者に一方的に情報提供する企画を目にすると思います。
あれを試したことがあったのですが失敗でした。
セミナーを受ける方は情報収集目的の方が多く商談につながらないのと、そもそもセミナー中は来場者の情報をとりづらいので、商談への誘導トークがしづらいのです。
セミナー施策にトライをして失敗してから、ほぼ商談設定をゴールに運用しています。
商談設定をメインにした運営でも途中でやり方を変えました。
もともと各商談テーブル毎に弊社ソリューションを見て使用できるようにしていました。
これによって回転率が悪くなる問題が発生したので
- ソリューションが見れるテーブル
- 商談テーブル
を切り分け、見たい人はテーブルをうつるといった運用に切り替えたところ改善されました。
正直商品やプロダクトを説明するだけであれば商談スペースはいらないです。
ゴールがあくまでも商談獲得だったのでこういった運用に落ち着きました。
ーブースにどれくらいのコストをかけてますか?
相当安いと思います。
300万円いかないくらいです。普通は400万円以上かかるのではないでしょうか。
安いブースでも目立たせるコツがいくつかあります
- 電気を沢山つかう
- いい場所をおさえる(1年前から)
- 壁に事例ロゴを掲載する
- 常にたくさん人がいるように社内のスタッフをつかってにぎやかせる
参考にしてみてください
ー名刺交換後のフォローを教えて下さい
名刺に検討してるかどうかとマーケ予算のマトリクスで属性をわけてます。
- 検討してる
- 予算がある
はその日にアポ
- 検討してる
- 予算がない
もしくは
- 検討してない
- 予算がある
はポテンシャルはあるので、次にアプローチ。
展示会は3日間連続するので、1日目で収集した名刺はその日のうちにデータ化をして、夜のMTGにはディスカッションできるようにしていました。
次の日に社内のコール舞台がアプローチします。
どれだけ早くやるかがポイントですが、展示会で大事なことは商談につながらない来場者に時間を使わないことです。
脈なし顧客には2分で切り上げができるように
- 座る椅子を高くする(検討する顧客は座らないため)
- トークするはじめに「すぐに終わります。3分で終わります」といってしまう
- 案内する際に来場者の紙袋を少し離れた場所に置いておく
メインターゲットとは異なるお客様が商談ブースにいらっしゃった場合には
長々と話しても案件に繋がりづらいため簡易版の説明トークを準備していました。
といったことをして自然に商談が終わるようにしていました。
ー販促商品・ノベルティはどう思いますか?
非効率だと思うので用意していません。
むしろ重要なのは事例の企業ロゴが外側からみれるように壁ではりつけることです。
ー展示会には営業だけ参加するのでしょうか?
営業メンバーではない人にも参加を促していました。
マーケットを理解するために重要だと感じているからです。
あと会社のなかで名刺交換や商談化させる流れは練習してからのぞんでいます。
営業メンバーとそうではないメンバーで相互チェックをしてフィードバックできるとよいですよ。
展示会実施事例のまとめ
ヒアリングは以上です。
- 案件につながらない顧客に時間を使わない
- 安く目立たせるためには明るくして壁にロゴを掲載する
- 展示会の練習を社内で実施
などは参考になると思います。
展示会の運営単価は年々上がっており、顧客接点チャネルの価値も高くなっています。
是非今後の展示会運営に役立ててみてください。