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営業組織の受注額を100倍にした人に、根掘り葉掘り聞いてみた

友人がある営業組織の売上規模を100倍にしたというので、何をやったのかを根掘り葉掘り聞いてみました。

聞いて思ったのは「凄すぎて真似できなさそう」だったので、「簡単に真似するにはどうすればいいのか?」という質問をしてみたところ回答をもらえたので記事の最後に紹介します。


以下は友人の言葉です。

①顧客管理は超大事

彼が入った会社はSFA(営業支援システム)がすでに導入され、ツールに年間数百万円をかけているものの、全く活用されていなかった。

SFAの価値は売れるエース営業でなくても、アポ率/受注率をアップできること。

売れる営業は頭のなかに「どういった顧客であれば受注できるか」「どういったトークならアポがとれるのか」が入っているが、多くのケースはそうではない。

SFAを使うと、顧客の過去情報がわかるので

  • 以前アポを断られた会社→電話をかけるのをやめよう
  • 以前不在だった会社→担当者と話せればアポをとれるかもしれない

といった判断ができるようになる。

チリツモだが、こういった積み重ねがでかい。

②顧客管理を実行する時に起こる問題

結論からいうと「入力するのが面倒」という反発と「不正入力」の2つ。

営業に負担をかけることなので、「なぜやらないといけないのか」というリアクションが出る。

上司にかけあって、「入力をしないとそもそも評価をしない」という制度に切り替えた。

次に起こったのが、不正入力の問題。

電話の数は目標達成しているのに、アポ率が極端に低い。

電話を録音して音声を確認したところ、そもそも電話をかけていないことがわかった。

当該人物に警告をし、最初は目をつぶったが、最終的には辞めてもらうことに。

3ヶ月に1人はそういった人間が出ることを予測したほうがいい。

③KPI乱立問題

SFAツールの固有の問題でもあるが、本当にたくさんの切り口で分析ができる。

マネージャークラスは様々な数字を見たがるが、営業は「どの数字を追いかければいいか」わからなくなり、疲弊することがある。

そこで

  • 架電数
  • アポ数
  • 受注件数


この3つの数字のみを追いかけるようにした。

④BtoBマーケターの業務が膨大に

営業が顧客管理をしているかどうかをチェックするために

  • 数字を見ておかしいところがないかを見る
  • アポ率が低いところは録音音声をヒアリング
  • 営業に結果をフィードバックする


といった地道な工夫が必要になる。

これは、営業が片手間でやることはできない。

顧客管理を徹底するフェーズでは、残業時間が100時間を超えるのは珍しくない。



⑤顧客リスト問題

顧客管理が回ってくると、営業のコール数が格段に上がる。

そうすると起こるトラブルが、顧客リストだ。



  • 同じリストに、複数の営業が電話をかける
  • そもそも電話をかける先がなくなる


こういった問題が起こる。

コール対象は営業個人で考えさせずに、組織で解決したほうが生産性があがる。

このケースは外部の会社からリストを購入し、コール担当にリストを渡すのが良い。

⑥MA設計問題

顧客管理ができて、ようやくMAツールの検討に移れる。

MAツールは、どの観点でデータをとるかで、最終的なリターンが決まる。

しかし、どの観点でデータをとるのかを検討する時はそもそもデータが無いので、判断が難しいという矛盾がある。

これは売れる営業にヒアリングを徹底的にかけて、仮説を立てるしかない。

⑦データクレンジング問題

気がつくと、顧客リストが20万件を越える規模になっていた。


MAツールの分析は

  • 顧客属性(エリア、規模、業種)

×

  • 顧客行動(クリック率、閲覧コンテンツ)

で見るが、顧客行動は導入初期はcookieの量が少ないので使えない。


そして顧客属性はデータの入力精度が低いとできない。MAツールを導入してつまずくのは9割がデータマネジメント。もれなく、私が所属する会社でも

  • 全角半角が一緒に
  • 会社の規模の記入に「100人程度」「50~100人」と記入
  • 電話番号のハイフンありなし


など命名規則がめちゃくちゃになっており、顧客属性のデータに点数をつけられなくなっていた。

そのため6ヶ月かけてデータクレンジングを実施した。

4人の派遣の方に協力をしてもらい、1000万近くのコストがかかった。

もちろん命名規則も決めた。

⑧リスト問題を解決するために

ランドスケープ社のサービスなら15分毎に、綺麗なデータとの同期ができる。

数百万円程度と、データクレンジングにかかったコストを考えると安い。

⑨インサイドセールス問題

私がいる会社は、インサイドセールスとフィールドセールスが混合する組織。

インサイドセールスの立場が弱くなりがちだったので


  • 双方向の事例共有会を週一実施
  • フィールドセールスチームに、インサイドセールスの取組内容をメールで定期的に送る


などを実施してチーム内のモチベーションを保つ工夫をした。

すべて真似できないという人へ

これを全てやるのは大変、という方へ

取り扱う商材が手離れが良いという前提なら

  • リスト屋から2万社ほどのデータを購入
  • FAXDMを実施
  • スプレッドシートで管理
    ⇒不在、到達、アポ可否、フリーコメント


だけで良い。

FAXDMを送るのは、電話をかける理由が欲しいから。
SFAを入れると管理工数があがるだろうから、それをスプレッドシートで代替。

フィルタリングをしたいので

  • かけたかどうか
  • つながったかどうか
  • 担当者がなんといったか



​​​​​​​を管理するようにする。

これで大分変わるはず。

村上 薫

著者/ 村上 薫
SEOコンサルタント

大学在学中、ITベンチャーを起業。自ら経営者として様々なウェブサービスの運営を行いつつ、コンサルタントとして様々なサービスの改善を行ってきた経験を持つ。 このコラムでは経営者としての目線を元に、“実利になるマーケティングとならないマーケティング”というテーマで情報を発信していく。