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BtoBマーケティング支援

メソッドを注入し自走できる組織へ。マーケ支援でWebのリード数4倍、展示会経由2.8倍に

株式会社インテージテクノスフィア

https://www.intage-technosphere.co.jp/

業種

ITサービス

従業員数

100名〜499名

課題

マーケティングの基礎力をつけて自走できるようになりたい

写真左から:インテージテクノスフィア 鶴田様、長谷川様、才流 名生
コンサルタント
名生和史

マーケティングリサーチ業界No.1(※)のインテージグループでIT事業を担う株式会社インテージテクノスフィア様。同社の新規事業であるLabel Noteでは、高精度なAIカメラによる動画解析ソリューションを展開しています。

同社にとってプロダクトをつくり、マーケティング活動をするのは初めての試みだったため、マーケティングの基礎を理解し、自走できるようになりたいと才流(サイル)にご相談いただきました。

才流では2023年11月から8か月にわたり、マーケティング戦略の立案と施策の実行支援をしました。

才流のコンサルティングに対する感想や得られた成果について、同事業の長谷川さん、鶴田さんにお話を伺いました。

新規事業にメソッドを注入し、自走できるようになりたい

鶴田 高精度なAIカメラを用いた動画解析ソリューションです。2020年にローンチしたサービスで、お客さまは自動車メーカーや自治体、店舗施設など多岐にわたります。自動車メーカーからは生活者理解に基づく機能開発や安全運転システム、新規事業開発の検討など、R&D(研究開発)の領域でご相談をいただくケースが多いです。車にカメラを搭載し、AIを用いて交通事故が起こるメカニズムやドライバーの分析の支援をしています。

また、昨今ではカメラ以外のIoTデータなどを組み合わせた統合分析、および基盤構築のご支援も増えてきています。自治体からは街のにぎわいを創出したいというご要望を受けて、人流を可視化したり、店舗施設では来店分析を通じてなぜ売れないかを特定したりと、さまざまな分野で活用されています。

写真:インタビューに応じるインテージテクノスフィア 鶴田さん
鶴田 大喜さん/株式会社インテージテクノスフィア 事業シナジーセンター ビジネスアクセラレーショングループ 動画解析事業マネージャー

長谷川 既存事業はグループ向けの開発が4割。残りの6割は長年にわたりお取り引きのあるお客さまによって成り立っており、プロダクトをつくってマーケティング活動をするのは、当社にとって初めての試みでした。

写真:インタビューに応じるインテージテクノスフィア長谷川さん
長谷川 博信さん/株式会社インテージテクノスフィア 事業シナジーセンター センター長

鶴田 Label Noteの強みははっきりしていたのですが、その強みを誰に、どのような施策で、どう伝えればいいのか。マーケティング戦略が曖昧な状況でした。

展示会の出展やWeb広告の出稿と、王道の施策は実施していたのですが、施策ごとの狙いが定まっておらず。成果が出ないと行き詰まりを感じることもあり、試行錯誤をするなかで見つけたのが才流でした。

鶴田 才流のことは書籍『新規事業を成功させるPMFの教科書』で知り、メソッドをベースにしたコンサルティングに魅力を感じました。

メソッドがあれば、マーケティングの仕組みを理解しやすくなります。仕組みがわかり基礎が身につけば応用力もつき、自走できるようになる

支援を通じてLabel Noteを成長させることはもちろん、才流のメソッドを取り入れて社内の他の事業に横展開できればという期待もありました。

顧客・競合・自社。現状を理解し、施策に落とし込む

名生 はじめに行ったのが現状理解です。客観的に見たときにLabel Noteの強みはどこにあるのか。顧客はどのような流れでプロダクトを選定し、何を重視して決定しているのかを整理しました。

現状を整理した後は、施策のブラッシュアップです。Webサイトの改善や広告文の見直し。展示会ではブースのレイアウト変更や装飾へのアドバイス、当日のスクリプトの改善やインサイドセールスとの連携などを行いました。

写真:インタビューに応じる才流の名生
名生 和史/株式会社才流 コンサルタント(https://sairu.co.jp/member/38687/

鶴田 見込み顧客や既存顧客にインタビューを行い、顧客をよく理解したうえでWebサイトや広告などの施策に落とし込む。一連のプロセスを知れたのは大きな収穫でした。これまでは顧客理解が抜けた状態で施策に走ることが多かったのだと気づかされましたね。

たとえばWebサイト1つをとっても、そもそも顧客がWebで情報収集をしているかも明確ではなかった。これでは顧客に刺さるWebサイトはつくれません。マーケティングの3C【顧客・競合・自社】をしっかり捉え、施策に落とし込むことが重要だと身をもって感じました。

※関連記事:見込み顧客へのデプスインタビューの効果を高める26のチェックリスト

サイト経由のリード獲得数は4倍、展示会経由は2.8倍に

長谷川 Webサイトと広告の見直しによって、毎月のサイト経由の問い合わせは4倍にまで伸びています。

鶴田 展示会は来場者数が減少したにもかかわらず、名刺獲得数が1.4倍に、QRコードでのリード獲得も含めると2.8倍になりました。

展示会当日のスタッフも昨年はベテランの営業が中心でしたが、今年は営業経験のないメンバーばかり。各メンバーが高いモチベーションで挑んでくれたものの、実質戦略ダウンの状況でした。しかし、これだけの成果を生み出すことができました。

またWeb広告については代理店を変更したことに加え、ランディングページ改善の効果もあり獲得コストが大幅に下がりました

鶴田 展示会にあわせてインサイドセールスを導入したことで、変化が起こっています。以前は展示会でリードを多く獲得しても、フィールドセールスでは対応しきれずにいました。

ところがインサイドセールスを導入したことで、フォローの遅延がなくなり、リソースに応じてフィールドセールスに商談を供給できるようになった。リードから商談までの綺麗な流れをつくれるようになったのは大きな変化です。

長谷川 目に見える成果が出たことで、社内の別の部署で鶴田の取り組みを真似しようという動きもおこっています。

鶴田 今回の才流とのプロジェクトは、他部署でマーケティングを担っているメンバーにも参加してもらったんです。間近で一連の取り組みや成果を見ていたメンバーのモチベーションが上がり「マーケティングって楽しい」という空気が社内で少しずつ広がってきています。

写真:身振りを交えて話すインテージテクノスフィア鶴田さん

※関連記事:インサイドセールスの立ち上げ方と2社の成功事例【SDR・BDR】

迅速なレスポンスと、柔軟な伴走支援が成果につながった

長谷川 実行フェーズの伴走にはとくに価値を感じています。名生さんの柔軟な伴走によって施策を多く実行することができ、素晴らしい成果につながりました

実行すればするほど、結果も出るので課題感が変わっていくんですよね。当初の想定とは違うことが起きても、柔軟に方針を変えながら支援をしてくださったのは印象的でした。

鶴田 そうでしたね。問い合わせ数を増やしたいという課題からWebサイトを改善し、広告を見直した。すると今度は問い合わせが一気に増えて、フィールドセールスが疲弊するという新しい課題が出てきた。じゃあインサイドセールスを入れて、リソースに応じた商談を供給できるようにしようと、課題がどんどん変わっていきました。

長谷川 インサイドセールスの話は、プロジェクトスタート時は一切していなかったんです。ものすごいスピード感で進んだことで、課題がつぎつぎと変わっていった。その一つひとつに迅速に、柔軟に対応してもらえたのは助かりました

写真:笑顔で話すインテージテクノスフィア長谷川さん

鶴田 私がとくに価値を感じたのは、名生さんの圧倒的にハイスピードなレスポンスです。何か質問すると、1分以内に返事がくる(笑)。

当事業は社内でもかなりスピード感があると言われていますが、それを上回るスピード感。営業をしている身として、顧客にとってレスポンスの早さほど価値あるものはないと改めて感じました。

名生 レスポンスの早さは、個人的にもこだわりがあるんです。当社の代表、栗原の言葉に「1日早くやれば、1日早く儲かる」があります。疑問が湧いた瞬間に答えがわかれば、すぐに手を動かすことができる。でも1時間後だったら、1歩目を踏み出す速度は確実に落ちてしまいます。

知りたいと思った時、すぐに返答をすることでプロジェクトも前に進みますし、私の存在価値を感じていただきやすくなる。実行フェーズでは、迷った時にすぐに答えてくれる人が近くにいることが大切だと考えています。

PDCAが高速になり、チャレンジをする風土が醸成された

鶴田 才流の持つ知見を、余すことなく提供してくれたと感じています。定例が終わるごとに、才流社内で情報がしっかり共有されている。メイン担当の名生さんとサブ担当の黒須さん、おふたりの知見を裏で統合してくれているので、コンサルタントの腕に依存しない体制に安心感を感じました。

また一般的にコンサルタントというと、実行フェーズに関与しない会社も多いですが、名生さんは違う。いつも私たちと同じ目線でいてくれるので、展示会の打ち上げには名生さんもお呼びしたんです。「一緒に戦った仲間」だと感じています。

写真:机を囲んで話すインテージテクノスフィアのお二人と才流の名生

鶴田 サービスの強みはありながらも、それをどう世の中に伝えていけばいいのかわからなかった当社にとって、体系的にマーケティングの知識やメソッドを得られたことは大きかったと思います。外部の意見が、新しい風を吹き込んでくれたと感じています。

長谷川 新しい風によって、チャレンジをする風土が醸成される兆しを感じています。これまでは半年かけて考え、半年かけて実行し、翌年振り返るというスピード感でした。それが鶴田の特異性であるスピード感に、名生さんのハイスピードなレスポンスが組み合わさって、PDCAが高速になった。即実行し、失敗をしたら次の施策を考える。むしろ、失敗をするなら早いほうがいいと気づけたことは、当社にとって大きな財産になりました。

名生 嬉しいですね。Label NoteはAIの精度が非常に高く、強みが明確でした。強い競合もいないからこそ、見せるべきものを見せて、露出する場所を選べば確実に伸びるサービスだと感じていました。

だからこそ、少しでも早く手を動かして、手応えを感じていただきたかった。手応えを感じると、もっと知りたいもっと学びたいと、マーケティングに対する興味関心も広がり、事業は更に前に進みます。実際、鶴田さんも才流の講座に出て学んでいただき、そこから質問の量も幅も広がっていきました。良いサイクルを皆さんとつくれたと感じています。

※関連記事:階段設計とは?BtoBマーケティングで商談・受注数を最大化するポイントを解説【ワークシート付き】

鶴田 競合との差別化を図りたい企業や、マーケティングがうまくいっていない企業にはおすすめだと思います。あとは私たちのように、もともと持っていたアセットをいかして、プロダクトアウトのサービスを立ち上げた企業にもおすすめしたいです。いかにマーケットの課題にフィットさせていくか、支援してもらえると思います。

長谷川 才流の支援の良さは、現場がしっかり動けるようになる点にあると思います。ですからマーケティングに自信がない企業や、どのように動いたらいいかわからず行動に移せない企業におすすめしたいです。社内を説得するための資料が欲しいというニーズより、事業を前に進めて成果を出したいニーズにフィットするように思います。

鶴田 当社グループは2023年10月に、NTTドコモの傘下に入りました。そしてLabel Noteでは人流解析の領域で完全なパッケージ型のプロダクトをリリースするなど、変化がおきています。こうした変化をチャンスと捉え、今後は代理店販売にもチャレンジしていきたいです。

長谷川 今回、Label Noteを通じて学んだマーケティングのノウハウや成功のエッセンスを他事業に横展開することで、更なる事業成長を推進したいと考えています。そして鶴田と名生さんのようにスピード感のある動きやチャレンジする姿勢、挑戦をする文化を社内に醸成していきたいです。

写真:談笑する3名

(撮影/関口達朗 取材・執筆・編集/藤井恵)

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