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才流と築いたカスタマーサクセスの礎が、現場に根づき、顧客コニュニケーションも深化

NTTコミュニケーションズ株式会社

https://www.ntt.com/index.html

業種

ITサービス

従業員数

1000名以上

課題

サービスのトライアルから本格導入が思うように進まない

写真左から:NTTコミュニケーションズ 中見さん、梶川さん、原田さん、才流コンサルタント 武田、高橋
コンサルタント
武田 法子
コンサルタント
高橋 歩

NTTコミュニケーションズ株式会社様は「人と世界の可能性をひらくコミュニケーションを創造する。」をミッションに、新たな価値創出に取り組んでいます。なかでも2021年にリリースしたNeWork(ニュワーク)は、リモートワークによるコミュニケーションの難しさを解消すべく生み出されたオンラインワークスペースのサービスです。

NTTコミュニケーションズの販売網をいかして大手企業を対象にマーケティング活動を進めるなか、カスタマーサクセスを強化する必要性を感じたことから才流(サイル)にご相談いただきました。

才流では2024年2月から3月にかけて、カスタマーサクセス戦略の立案を支援しました。同社の原田さん、梶川さん、中見さんにプロジェクトの成果や感想を伺いました。

図版:NTTコミュニケーションズ様カスタマーサクセス戦略立案の支援事例の概要をまとめたスライド

才流の勉強会で、カスタマーサクセスの重要性に気づいた

原田 NeWorkは離れて働く従業員をオンライン空間に集め、コミュニケーションを活性化する仮想オフィスサービスです。従業員の状況を見える化し、オフィスで立ち話をするようにワンクリックで気軽に会話できるのが特徴です。

写真:NTTコミュニケーションズ 原田様
原田 結衣さん/NTTコミュニケーションズ株式会社 プラットフォームサービス本部 コミュニケーション&アプリケーションサービス部 第三サービス部門

中見 NeWorkはコロナ禍をきっかけに、2020年にベータ版を、2021年に商用版の提供を開始しました。リモートワークが急拡大し、誰もがオンラインでコミュニケーションをとる難しさに直面していました。「人と世界の可能性をひらくコミュニケーションを創造する。」を企業理念として掲げ、通信インフラを担う当社だからこそ、この問題に取り組まなければならない。世の中が直面するコミュニケーションの課題に取り組み、新たな価値を提供しなければという強い使命感から誕生したサービスです。

写真:NTTコミュニケーションズ 中見様
中見 麻里奈さん/NTTコミュニケーションズ株式会社 プラットフォームサービス本部 コミュニケーション&アプリケーションサービス部第三サービス部門(当時) 主査

原田 私たちのチームでは、全員が兼務でマーケティング、営業支援、カスタマーサクセスを担当しています。チームの課題は大きく2つありました。1つは、インフラサービスの販売経験を持つメンバーが多く、アプリケーションサービスを販売するためのノウハウがあまりないこと。

もう1つは2022年の終わりに、大規模導入向けのエンタープライズプランを新設したことに起因します。大手企業に販売する際は、最初に小規模でトライアルをしてから本格導入へと至るケースが一般的です。しかし、お客さまにサービスの魅力が伝わりきらず、トライアルから本格導入までが思うように進んでいませんでした

原田 当社の横断的な取り組みとして、マーケティング手法を調査し、実践するプロジェクトが立ち上がりました。そこで才流の高橋さんによるカスタマーサクセス勉強会が開催され、私も受講したんです。

お客さまがトライアルで効果を実感し、本格導入へと至り、サービスを継続利用いただくにはカスタマーサクセスの取り組みが欠かせません。勉強会を通して改めてその重要性に気づき、NeWorkのカスタマーサクセスも才流と取り組みたいと、支援を依頼しました。

※関連記事:カスタマーサクセスとは? 本質を理解して成果につなげるための18のチェックリスト

カスタマーサクセス戦略を描き現場で使える形に落とし込んだ

武田 プロジェクト期間が2か月と短かったこともあり、前提条件をそろえるべく、高橋による勉強会を改めて開催しました。カスタマーサクセスの基礎知識をインプットし、目線を合わせたうえでプロジェクトメンバーのみなさまと1on1の場を設定。プロジェクトへの期待や現状、課題感をヒアリングしました。

また私をお客さまに見立ててカスタマーサクセス定例会のロープレも実施いただき、日頃のコミュニケーション状況を把握しました。

顧客特性や営業シナリオを把握するため、NeWorkの代理店にヒアリングも実施。ここで一度、短期施策としてサービスと料金プランへのフィードバックを行いました。

写真:才流コンサルタント 武田
武田 法子/株式会社才流 コンサルタント(https://sairu.co.jp/member/1521/

武田 その後はカスタマーサクセス活動全体の課題を抽出し、お客さまにとってのゴールは何か?を議論。2か月目にはお客さまに提示するゴールと、それを達成するための小さな成功(スモールサクセス)を定義、設計しました。スモールサクセスに向けてミーティングのアジェンダの型化も行いました。

この他にも参考となる他社事例の共有や、解約フェーズでやることの設計、施策の設計と優先順位づけを支援しました。

原田 カスタマーサクセスが目指すゴールコンセプトについて議論し、設定し直したことが印象的でした。これまでNeWorkでは「オフィス以上の価値を、ツールで作り出す」ことをゴールに置いていました。

ところが才流のお二人から「オフィス以上の価値が何か、お客さまはイメージできないのでは?」「ゴール認識があいまいなため、出社とNeWorkのメリット比較が正しくできないのでは?」と指摘されたんです。

たしかにそのとおりだと目から鱗でした。そこで改めて、目指すべきゴールコンセプトは「オフィスと同じ状態をつくり出すこと」に設定。その先に「オフィス以上の付加価値」を目指すことにしたんです。

アジェンダの型化とゴールの見直しで顧客との関係性が深化

梶川 私が役立ったと感じているのは、ミーティングアジェンダの構築です。サービス導入後のお客さまとの定例はこれまでも開催していましたが、毎回、お客さまの状況に合わせてアジェンダを組み、資料を作り直していたんです。準備に手間がかかる割にサービス利用がなかなか継続しなかったり、効果が見えなかったりと、自前でのカスタマーサクセス活動に課題を感じていました。

写真:NTTコミュニケーションズ 梶川様
梶川 詩央さん/NTTコミュニケーションズ株式会社 プラットフォームサービス本部 コミュニケーション&アプリケーションサービス部 第三サービス部門

梶川 そこで才流の支援のもと、トライアルから本格導入までの各ステップでお客さまの成功を支援するための戦略を一目で把握できる「CSサクセスマップ」を作成。CSサクセスマップに基づき、利用段階に応じた各ミーティングアジェンダを型化しました。すると、準備にかかる工数が削減されたのはもちろん、お客さまとのコミュニケーションもとりやすくなりました。ミーティングの型には、召集メンバーや互いに共有すべき情報も盛り込まれていて、チーム内で効果的な使い方を共有をしながら、今も積極的に活用しています。

原田 ミーティングのアジェンダも、最終報告会の資料も、とにかく現場で使える実践的な提案・支援をしてもらえたと感じています。

中見 お客さまや関係者へヒアリングを行い、私たちメンバーとディスカッションを重ねて解像度を高め、そのうえで才流の持つメソッドを他社事例を交えて惜しみなく提供してくれる。実務ですぐに使えるノウハウばかりなのは、才流の支援ならではだと思います。

原田 これまではトライアル開始前にお客さまと最終ゴールのイメージをすり合わせできていなかったのだと、才流の支援によって改めて感じています。ゴールの設定があいまいだと振り返りもできません。NeWorkの導入効果をお客さまに感じていただくことが難しかったんだな、と実感しました。

今はトライアル前にお客さまとしっかりコミュニケーションが取れるようになり、話を進めやすくなりました。

高橋 お客さまによってゴールが違うので、最終ゴールを自分たちから提案することに抵抗がある、というご意見もありましたよね。実際にお客さまと会話をして、やり辛さを感じたことはなかったですか?

写真:才流コンサルタント 高橋
高橋 歩/株式会社才流 コンサルタント(https://sairu.co.jp/member/17799/

梶川 私はむしろ、やりやすさを感じています。今まではゼロから一緒にゴールを描くところからスタートしていたのですが、今はゴールのたたき台がある。たたき台をベースに、「ここはイメージと違う」などより具体的なご意見を拾えるようになりました。

高橋 こちらで用意したものをベースに話を進められるようになっているんですね。

原田 ゴールの指標をお客さまにお伝えすると「そこまで考えてくれたんですね」と言っていただきました。お客さまからの信頼を得て、一緒にゴールを目指すというメッセージがしっかり伝わるようになったと感じています。

高橋 素晴らしいですね。カスタマーサクセスで大切なのは、お客さまの成功を支援することで、自社も成果をあげること。そのためには顧客視点と、自分たちの得意領域にお客さまを巻き込む視点が欠かせません。まさにカスタマーサクセスが目指す形を実現されていて、嬉しくなりました。

NeWorkのカスタマーサクセスの礎を築いてもらえた

原田 定量的な成果はこれからですが、定性的な成果は大きく2つあります。1つは、お客さまと共に目指すゴールはどこにあるのか、NeWorkに関わるメンバーが共通認識を持てたこと。もう1つは、先ほどもお話しした、お客さまとのコミュニケーションがより深く、スムーズになったことです。

ゴールが明確になり、共通認識を持てたことで「このタイミングではこういうことをやったほうがいいのでは?」と、メンバー同士でのサポートもし合えるようになりました。

写真:和やかに談笑するNTTコミュニケーションズ様と才流

中見 私も「NeWorkのカスタマーサクセスかくあるべき」という礎を築くことができたのが一番の成果だと感じています。私たちが手探りで進めてきたことを言語化し、資料に落とし込み、こんなポイントでお客さまとコミュニケーションをしましょう。ミーティングのアジェンダはこれですよ、と指針をつくってもらいました

高橋 お客さまも「どうお考えですか?」と聞かれるより「この中だとどれが考えに近いですか?」と聞かれるほうが答えやすい。コミュニケーションの変化はお客さま視点でも1つの成果と言えそうですね。

武田 今回のように期間の短いプロジェクトでは、礎はつくれても、実用段階まで持っていくのは難しいことが多いんです。でも今回は、みなさまとかなりの量のディスカッションを重ねたことで、実用できる状態にまで落とし込むことができましたね。実際に現場で役立っている様子を伺えて嬉しくなりました。

サービスやメンバーへの深い理解で、議論も活発に

原田 NeWorkのことをここまで深く知ってくれるんだ!というのが、すごく印象的でした。理解が深いからこそ、提案内容が完成されていて議論もスムーズで。

コンサル会社はお願いした部分に特化してフィードバックを提供してくれる印象でしたが、才流は全然違う。NeWorkを実際に使ってみてどうだったか、サービスに対してもフィードバックをもらえたのが嬉しかったです。

中見 サービスはもちろん、当社のオペレーションやメンバーの状況をしっかり踏まえたうえでディスカッションし、提案をしてくれた点が印象的でした。

プロジェクトが始まった時に武田さんとの1on1があって。メンバー一人ひとりのキャラクターや状況を把握し、その後の議論が活発になるようにしてくれたんだなと。ここまでやってくれるんだ!と嬉しいサプライズでしたね。

原田 武田さんはいつも笑いを交えて、皆が意見を出しやすい雰囲気をつくってくれたのも助かりました。

梶川 本当に、毎回のミーティングが楽しみな2か月間でした。才流のメソッドはWebサイトでも公開されていますが、直接コンサルいただくとまた違うものがあって。期待値を超えてくるんですよね。想像とは違う、これまで考えてこなかった提案をもらえたり、話が横道にそれたときもそこから新しい話につながったり。学びがたくさんあって、充実した時間でした。

中見 あと細かい話ですが、毎回のミーティングはアジェンダが明確で5分前には終わるようにハンドリングされています。進め方がクリアで素晴らしく、私も武田さん方式を真似るようになりました(笑)。

武田 嬉しいお話をたくさん、ありがとうございます。今日はぐっすり眠れそうです(笑)。

原田 NeWorkは2023年度から大企業向けの大規模導入に注力していますが、まだまだ上手くいっていないところもあります。今回取り組んだカスタマーサクセスの考え方や方法論をメンバーに浸透させ、しっかりとお客さまと対話することで、より多くの方にNeWorkの価値を感じていただきたいです。

武田 コロナ禍でリモートワークを余儀なくされた状況から一変。今はまた出社する潮流が復活しつつありますよね。でも働く社員はフルリモートやハイブリッドワークを望む人が多い。NeWorkを活用すれば会社と社員、双方が望む姿を実現できると思うんです。売上を上げながら、社員はワークライフバランスを保ちつつご機嫌に働ける世界。

1社でも多くの企業様にNeWorkの価値を感じてもらい、ハイブリッドワークやフルリモートが当たり前の世の中になったらいいですね。

写真:談笑するNTTコミュニケーションズ様と才流

(撮影/関口達朗 取材・執筆・編集/藤井恵)

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