先日、弊社のBtoB事業についての営業計画を立てていた。しかし、『BtoBだから営業する』『売上を伸ばすために営業する』という当たり前の発想が、逆に事業の立ち上げスピードを落としかねないと感じたので備忘録がてら書いておく。
一般的な営業活動といえば
- ターゲットを決める
- 営業資料を作る
- アプローチリストを作る
- アポイントを取る
- 商談する
- 発注書を回収する
という流れだけど、この段階ですでになんかイケてない感、ワクワクしない感が漂ってくる。少なくとも、革新的なアイデアが浮かぶ気はあまりしない。
この一連の活動だけをやっている営業組織、営業パーソンで飛び抜けた成果を出している人ってあまり見たことがない。むしろ、しっかりやろうとすればするほど成果が遠のく印象すらある。
逆に、いろいろなイベントや飲み会に顔を出し、いろいろな人の相談に幅広く乗り、たくさんの人間関係を持っているコネクター的な人には、たくさんの案件が集まっている印象がある。
もしかしたら、「一般的な営業活動」はほとんどの人が苦しんでしまう、根本的な欠陥を抱えたシステムなのではないか。そんな仮説を持って、『いかに営業するか』ではなく、『営業活動は必要ないとして、どういう活動をやりたいか』を考えてみた。
自分たちがやりたいこと
僕らは『才能を流通させる』というミッションのもと、サイル式メソッドの開発・普及とメソッドに基づいた各種マーケティング支援サービスを提供している。
その想いを実現しようと思ったら
- とにかくサイル式メソッドの開発が進む機会(イベント、セミナー、プロジェクト参加、記事執筆)をたくさん作る
- その中で開発したメソッドを様々なチャネル(ブログ、SNS、イベント、セミナー、対面)で発信する
- 「いいなー!」と思ってもらい、結果として、お客さんや応援者、仲間になってもらう
- 対価をもらうサービスだけに限らず、無料の個別相談会やイベント、セミナー、情報発信もがんばる
などの活動に自分たちの時間の大部分を使いたいし、その方が自然で、直接的な気がする。
あまり読まれないカタログを作るのは気が進まないけどw、そういう活動なら喜んでやりたい。
営業しない方が速い
営業ゼロで年間4,000億円を売り上げるAtlassianのCEO スコット・ファークァーは
できるだけ多くのソフト開発者にリーチするには、営業マンが1人1人電話をかけていては間に合わない。
と言っていたけど、僕らのような創業期の企業は、がんばっても微妙な成果になる確率が高い活動で悩んでいては、とても間に合わない。
経営やエンジニアリング、採用など営業以外の分野でも「世の中の当たり前」や「過去の成功体験」から発想するのではなく、自分たちの事業、フェーズ、時代に沿ったやり方をちゃんと考え、勇気を持って実行していきたい。