武田 法子
Takeda Noriko- 職種
- コンサルタント
大手企業とベンチャーで、さまざまな経験を積んできた武田 法子。
やりがいを感じる日々を過ごしていたが、悩みもあった。それは、自分の強みをいかした仕事をしながら子育てをするために、どのようなキャリアを描けばよいのか?ということ。
そんなときに出会ったのが、才流だった。
自分の持つ幅広いスキルがいかせる環境に、柔軟性と許容度が高い組織風土。そして、誰にとっても働きやすい仕組みに惹かれて入社。現在は、産休・育休を経て、BtoBマーケティングコンサルタントとして活躍している。
武田に、自身のキャリアアップと子育ての両立ができる才流の働く環境について、リアルな声を聞いた。
仕事と育児の両立を見据え、将来を模索していた日々
─これまでのキャリアを教えてください。
大学卒業後、リクルートキャリア(現・リクルート)に入社し、人材紹介の営業や営業企画、スカウトサービスのプランナー・商品企画などを担当しました。
その後、SaaSベンチャーを経て、弁護士ドットコムに転職。クラウドサインのチームで、カスタマーサクセスチームの企画やプロダクトアライアンス、マーケティングなどに携わり、最終的にはプロダクトマーケティングマネジャーをしていました。
ただ、「いろいろ任せられる器用なメンバー」と多様な機会をいただく一方で、何が自分の専門なのかがわからない、という悩みもありました。
世の中がジョブ型雇用へ移行しようという気配があるなかで、私のスキルはジェネラリスト的。キャリアとして弱いのではないか?と感じていました。
将来、子育てをするタイミングが来ても、自分らしく価値を発揮できる仕事を続けていたい。そのために、今後はどんなキャリアを歩んでいきたいのか。今までの経験をどう活用していくか?と、考えていたんです。
そんなとき、とあるマーケティングプロジェクトのリーダーを務める機会があって。その様子を見ていた上司から「君はマーケティングに向いている」と言われたんです。
上司は、大手外資系企業のマーケティング責任者のキャリアを持つスペシャリスト。思いもよらないアドバイスでしたが、説得力を感じ、「マーケティングを突き詰めるのも、おもしろいかもしれない」と意識するようになりました。
入社後すぐの産休・育休もブランクにならない
─才流に転職した経緯を教えてください。
以前の職場の先輩が才流へ転職し、たまに副業で仕事を手伝っていたんです。その縁から「一度カジュアル面談を受けてみない?」とお誘いをいただきました。
ただ、仕事は充実していましたし、転職する気はなかったんです。メソッドカンパニーのイメージが湧かず、「才流って何の会社?あやしい……」と思っていたくらい(笑)。
でも話を聞くうちに、少しずつ気持ちが傾いていったんですよ。
─才流のどんなところに魅力を感じたのですか?
まずは、キャリアの面でプラスに働くと感じたことです。
才流のコンサルティングは、「戦術」というより、もっと前段階の「戦略」を考える仕事が中心。さまざまな部門で仕事をしてきた自分の経験がいきるし、マーケティングを突き詰めていくことができそうだと思いました。
働きやすさや条件面も魅力でした。フルリモートで働けるし、水曜日の午後は休み(※)で、残業時間も少ない。これなら業務外の時間に副業もでき、ダブルでキャリアを積んでいけそうだなと。
※毎週水曜日の14時から18時の4時間は、労務上みなし労働時間と定義しています。
─将来像が描けるオファーだったんですね。
そして最大の決め手は、女性の働き方に対する才流のスタンスでした。
実は内定が出たあとに、妊娠がわかったんです。
正直なところ、「転職の話はなくなったかも」と思いました。人材紹介の仕事をしていたとき、転職の支援をしていた方が入社直前で妊娠し、入社が取り止めになってしまったのを目の当たりにしたことがあったからです。
「これはご縁がなかったな」と思い、妊娠がわかった事実をお伝えしたところ、「ぜんぜん大丈夫ですよ」と言われて。
この対応には、とても驚きました。
子育てをしながら働くことには、さまざまな不安があるものです。保育園に入れなかったら。子どもが熱を出したら。時短でバリューを出せるのか。
そもそも、子育てに限らず、家族の転勤や介護、自分自身の病気の治療など、何が起きるかわかりませんよね。前もって対策を考えておくことにも、限界があります。
でも懐が深い才流なら、どんなことが起きても、どうにかできそうだと思い、入社しました。
性別問わず、子育てと仕事の両立が当たり前
─武田さんは、2023年の4月に復職しました。子育てと仕事の両立はいかがですか。
今は、8時から16時の時短で働いています。
才流では1つのプロジェクトを2人のコンサルタントが担当します。現在は、5件のプロジェクトを担当しています。
お客さまごとに異なる課題に対し、お客さまの環境や文化にあわせて、最適解を見つけていく。フルタイムより就業時間が1時間短いぶん、他のコンサルタントと遜色ないパフォーマンスを出せるよう集中して働いています。
働きやすさは、入社前の想像以上ですね。
私は才流初の産休取得者でしたが、法令上必要な準備を含め、しっかりと体制を整えていただきました。バックオフィスメンバーからの手厚いサポートが、とても嬉しかったです。
また、まわりの子育てへの理解も心配はいりませんでした。なにしろ、社員の半分近くが子育て中なんです。高校生、中学生のお子さんがいるメンバーもいます。
フルリモートなので、急なお迎えも対応しやすいですし、以前は出勤に使っていた時間を掃除や洗濯などの家事にあてることもできます。
16時以降はすべて子育ての時間になっていますね。時間を切り替えて、仕事と子育ての両立が実現できていると感じます。
また、日中は活発に動いているSlackが、18時になるとピタッと止まる。時短だから残業がないのではなく、組織全体で残業をしないという意識が高いです。
─安心して、復職ができたんですね。
とはいえ、不安がなかったわけではありません。復職にあたって、働き方が変わることへのモヤモヤをSlackに書いたところ、先輩パパさんたちから、いろいろなコメントをいただいて。
驚いたのは、「仕方ないよね」「不安だよね」のような共感ではなく、「自分はこうだったよ」という、経験談が多かったこと。そのうえで、転ばぬ先の杖として対策まで出してくれる親切さまである。
やはり、子育てしながら働く以上、まわりの人に迷惑をかけてしまうかもしれない。だったら、自分はメインでプロジェクトを担当せずに、みんなのサポートに徹したほうがいいのかなと思うこともありました。
でも才流には、「子育てしながら仕事をするなら、困りごとはあるもの」「困りごとが起きたら、その都度解決していこう」という姿勢がある。
男女問わず育休を取得していますし、代表の栗原も「保育園のお迎え当番なので、30分抜けます」とあるくらいです。
だから私も、「何かあったら、迷惑をかけてしまう。リカバリーできる範囲で仕事をしよう」と小さくまとまることなく、「全力で価値を発揮していくぞ!」というマインドで臨めています。
社歴や経歴に関係なく、自由に意見が言える環境
─才流に入社し、印象に残っていることを教えてください。
才流は、Slackでのやり取りが非常に活発です。仕事やトレンドのビジネス情報だけでなく、おすすめの家事代行サービスの紹介など、各自が思い思いに発信しています。皆さんオープンで、テキストコミュニケーションが上手ですね。
ミーティングもカメラオンが基本で、顔を見ながら参加しています。
また、Slackのスレッドで意見を交わす、「わいがや」の仕組みも特徴的です。大人数のミーティングでは、話す人が限定されてしまいがち。そこに「わいがや」があると、誰でも自由にコメントで参加でき、議論が進みます。
リアルでほとんど会ったことがないのに、みんながどんなことを考えているのかがわかる。フルリモートなのに寂しくありません。
また、私は才流で初めての女性コンサルタントだったので、多少身構えていたんです。「女だから」というバイアスがかかっている人は、まだまだ多いので。
でも、そんな心配はまーーーーったくいらなかったですね。なにより、「言える環境」にびっくりしました。
─「言える環境」というのは?
先輩コンサルタントは業界でのキャリアが長く、ある領域の有名人だったり、MBAホルダーだったりと、経験豊富な人たちばかり。その人たちと、気兼ねなく意見を交わせます。関係性がとてもフラットですね。入社した頃からそうでした。
さらに驚いたのは、先輩コンサルタントの商談に同席すると、「今の商談に関して、フィードバックをください」と言われることです。年下を相手に「自分の改善点を教えて」と言えるのは、なかなかできることではないと思っていて。
「この質問には裏があるんじゃないか!?」と思いながら、遠回しに気になった点を伝えてみたところ、「確かにそうだ」「じゃあこの資料はこう変えよう」と、私の提案をパパっと取り入れてくれたのです。「私を試そうとしているわけではなく、ピュアにフィードバックを聞いているんだ」と感じました。
私自身も、いろいろとフィードバックをいただいています。前職ではベテランのポジションになっていたので、指摘してもらえることがなかなかありませんでした。
才流のメンバーは前職でマネジメントをしていた人が多く、言葉選びや言うタイミングが絶妙。皆さんから的確なフィードバックをしていただけるので、若手の頃よりも成長スピードが上がり、成長の手応えを感じています。
─フィードバックに関しても、Good&Moreという現時点の良い点と改善できる伸びしろへの言及が中心ですよね。ダメ出しではない。
皆さん良い人ばかりだし、お客さまへ価値を提供するという共通の目的に向かって活動しているので、「あちらの部署を立てて、こちらをフォローして」のようなストレスを感じる業務が一切ありません。本当に大人の集団です。
一般的な企業の組織はピラミッド型ですが、才流は「パズル」のような組織。いろいろなピースが平面で組み合わさっていて、ピースの大小はあるけれど、そこに上下はありません。
入社前は才流でスキルを磨いて、他の会社へ──なんてことも思い描いていましたが、あまりに働きやすくて。もう他社では働けないかもしれません(笑)。
─では、今後の抱負を教えてください。
お客さまが抱えるあらゆる問題を紐解き、解決の道筋を見つけられる人になりたいです。
才流といえばBtoBマーケティング支援というイメージがありますが、今やご支援するお客さまの課題はさまざま。新規事業支援や営業支援と支援内容も幅広いですし、ときには難しい課題に向き合うこともあります。
正解を伝えておしまいではなく、お客さまにあった最適解を考えて、伴走し、一緒に喜びあう。そんな才流らしいコンサルティングで、どんなお客さまの期待にも答えられる存在でありたいと思います。
才流で働いていると、「これは私の強みかも」と気づく瞬間があるんです。さまざまな案件に取り組みながら、自分の得意なことを深掘りしていきたいですね。
(撮影:ヤマダヤスヒコ インタビュー・文:杉山直隆|オフィス解体新書 編集:水谷真智子)