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SFAを活用して受注額を100倍にした人に、根掘り葉掘り聞いてみた

法人営業
SEOコンサルタント
村上 薫

友人がある営業組織の売上規模を100倍にしたというので、何をやったのかを根掘り葉掘り聞いてみました。最初に言ってしまいますが、聞いて思ったのは「すごすぎて真似できなそう」ということ。

そこで「もう少し簡単に真似することはできないか?」と質問したところ、回答をもらえたので記事の最後に紹介します。

以下はすべて友人の言葉です。

1.顧客管理はとても大事

入社当時から会社にはSFAがすでに導入され、ツールに年間数百万円をかけていた。しかし、まったく活用されていなかった。

SFAを導入する価値は、「売れるエース営業でなくても、アポ率・受注率が向上する」こと。

売れる営業の頭のなかには「どういった顧客であれば受注できるか」「どういったトークならアポがとれるのか」が入っている。しかし、そんな人は少数だろう。

SFAを使うと、顧客の過去情報がわかるので

  • 以前アポを断られた会社→電話をかけるのをやめよう
  • 以前不在だった会社→担当者と話せればアポをとれるかもしれない

といった判断ができるようになる。

チリツモだが、こういった積み重ねは大きい。

2.顧客管理を導入するときに起こりがちな問題

結論からいうと「入力するのが面倒」という反発と、「不正入力」の2つ。営業に負担をかけることなので、「なぜやらないといけないのか」というリアクションになる。

そこで上司にかけあって、「入力をしないとそもそも評価をしない」という制度に切り替えた。

そして次に起こったのが、不正入力の問題。

電話の数は目標達成しているのに、アポ率が極端に低い。電話を録音して音声を確認したところ、そもそも電話をかけていないことがわかった。

当該人物に警告をし、最初は目をつぶったが、最終的には辞めてもらうことに。顧客管理を導入するときは、こうした事態に陥ってしまう可能性がわずかにでもあることを念頭においた方がよい。

3.KPI乱立問題

SFAツールの固有の問題でもあるが、本当にたくさんの切り口で分析ができる。

マネージャークラスはさまざまな数字を見たがるが、営業パーソンは「どの数字を追いかければいいか」わからなくなり、疲弊することがある。

そこで以下の3つの数字だけを追いかけるようにした。

  • 架電数
  • アポ数
  • 受注件数

4.BtoBマーケターの業務が膨大に

営業が顧客管理をしているかどうかをチェックするには、以下のような地道な工夫が必要になる。

  • 数字を点検し、おかしいところがないかを確認する
  • アポ率が低いところは録音した音声を聞く
  • 営業に結果をフィードバックする

これは、営業が片手間で対応するのはむずかしい。顧客管理を徹底するフェーズでは、残業時間が100時間を超えることもあった。

5.顧客リスト問題

顧客管理が回ってくると、営業のコール数が格段に増える。ここで起きるのが、顧客リスト問題だ。

以下のような事態に陥る。

  • 同じリストに、複数の営業パーソンが電話をかける
  • そもそも電話をかける先がなくなる

コール対象の決定は営業個人ではなく、組織で解決したほうが生産性が上がる。外部の会社からリストを購入し、コール担当にリストを渡すのもよい。

6.MA設計問題

顧客管理ができて、ようやくMAツールの検討が始められる。

MAツールは、どの観点でデータをとるかで、最終的なリターンが決まる。しかし、どの観点でデータをとるのかを検討する時はそもそもデータが無いので、判断が難しいという矛盾がある。

これは売れる営業にヒアリングを徹底的にかけて、仮説を立てるしかない。

7.データクレンジング問題

気がつくと、顧客リストが20万件を越える規模になっていた。

MAツールの分析では以下のように見るが、顧客行動は導入初期はcookieの量が少ないので使えない。

顧客属性(エリア、規模、業種)×顧客行動(クリック率、閲覧コンテンツ)

また、顧客属性はデータの入力精度が低いとできない。MAツールを導入してつまずくのは9割がデータマネジメント。私が所属する会社でも、以下のように命名規則がめちゃくちゃな状態で、顧客属性のデータに点数をつけられなくなっていた。

  • 全角半角が混在
  • 会社の規模が「100人程度」「50~100人」のように人によって表記が異なる
  • 電話番号のハイフンの有無

そのため6か月かけてデータクレンジングを実施した。4人の派遣の方に協力をしてもらい、1,000万円近くのコストがかかった。

もちろん命名規則も決めた。

8.リスト問題を解決するために

ランドスケープ社のサービスなら15分ごとに、綺麗なデータとの同期ができる。

数百万円程度と、データクレンジングにかかったコストを考えると安い。

9.インサイドセールス問題

私がいる会社は、インサイドセールスとフィールドセールスが混合する組織。

インサイドセールスの立場が弱くなりがちだったので、以下の取り組みでチーム内のモチベーションを保つ工夫をした。

  • 双方向の事例共有会を週一実施
  • フィールドセールスチームに、インサイドセールスの取組内容をメールで定期的に送る

すべては真似できないという人がやるべき3つのこと

これらをすべて実施するのは大変なことです。取り扱う商材の手離れがよい場合は、以下の3つに取り組みましょう。

  • 外部から2万社程度のリストを購入
  • FAXDMを実施
  • スプレッドシートで管理
    ⇒不在、到達、アポ可否、フリーコメント

FAXDMを送るのは、電話をかける理由ができるからです。SFAを入れると管理工数が増えるため、スプレッドシートで代替します。また、フィルタリングをしたいため、以下の3つはかならず管理しましょう。

  • かけたかどうか
  • つながったかどうか
  • 担当者がなんといったか

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