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プロジェクト推進

経験不足はメンターで補う。弱小部署がメディアで注目される組織に変貌できた理由
管大輔
  • 著者/管大輔
  • 株式会社ガイアックス ソーシャルメディアマーケティング事業部 事業部長

経験不足はメンターで補う。弱小部署がメディアで注目される組織に変貌できた理由

ガイアックス・ソーシャルメディアマーケティング事業部ではアウトソーシングの活用に力を入れているが、これには3つの目的がある。

 

1. 業務効率化 
※クラウドソーシングの活用
2. 自社にないスキルをクライアントに提供する 
※プロフェッショナル人材の活用(デザイナー、Web広告運用、編集など)
3. 自社にない知見・ノウハウを吸収する
※経営者、各分野のトップで活躍されている方によるコンサル・メンタリング

 

1については先日の記事で紹介した。
ガイアックス社は、アウトソーシングをこう活用している

今回は「3」について紹介する。僕らが2年で売上を5倍に伸ばせたのは、短期間でたくさんのノウハウを外部から吸収できたことに大きな要因がある。

 

投資額は人件費の15%。外部の方に育ててもらう仕組み

この2年半で11名、現在は毎月7名の方に社外メンターとして関わっていただいている。経営者、元上場企業の人事責任者、元大手IT企業役員など、経歴も能力も素晴らしすぎて、自社で採用なんてできないレベルの人ばかりだ。

実際に依頼している内容は下記の通り。


−−−−−−
新規事業立ち上げ
ホラクラシー経営
人材マネジメント
営業戦略
企画提案
Web広告
データ分析
※同じ分野で複数名に依頼していることもある
−−−−−−

 

教えていただくのは、主に考え方の部分。毎月の打ち合わせで戦略を練り、次の打ち合わせまでにメンバー内で実行する。そしてそこで得た結果を元にまた戦略を練り直す、というのを繰り返す。また、定例以外の場でも、重要な意思決定を行なう場合には相談に乗ってもらうことが多い。1人あたり月間で約3~4時間ほどのリソースを割いていただいている。

 

組織を変えた、社外メンターからのアドバイス

社外メンターが組織にもたらしたものは、挙げるとキリがない。

 

例えば、うちの部署の特徴であるリモートワークの推進、アウトソーシングの活用、数字目標の排除、ホラクラシー経営など、組織運営の根幹に関わる施策は全て外部メンターに相談しながら進めている。そうすることで、メンバーだけではたどり着けなかったアイデアや見落としていた視点を教えてもらえるのだ。

 

社外メンターからのアドバイスで、印象に残っている出来事がある。あるメンバーが立て続けにミスをして、重要クライアントから途中解約されてしまった時のことだ。

 

僕は焦り、給与は50%減給、毎日朝と夜に日報を提出させ、管理する方針を取ろうとした。自分の中ではほぼ決めたことだったが、そのメンバーとのミーティングの30分前に、外部メンターに電話をかけた。そこでこう言われた。

 

「その気持ちはわかるよ。でも、給与が下がって管理が厳しくなったらガチガチに緊張するし、『また下げられるんじゃないか』とネガティブになって、またミスをしてしまうよね。本当にそのやり方で解決するかな?」と。

 

そこで初めて冷静になれた。僕は、彼に痛みを与えたいのではなく、活躍してほしいと思っている。管理を強めることで本当に活躍してくれるのか?メンターと話す中で考え直し、彼がもっと安心して活躍できる場を作る方が重要だと方針を変えた。結局ミーティングでは、「給与は下げない。あなたにしかできない業務もあるから」と伝えた。

 

今振り返ると、これはうちの組織の文化を形成するとても重要な出来事だった。社員がうまく成果を出せない時に罰則を与えたり厳しく管理したりするのではなく、もっと活躍しやすい環境作りを追求する。そういう方向に思考を傾けるようになった。

自分の未熟さを痛感すると同時に、状況を理解して的確なアドバイスをくれる存在の重要性を思い知った。

 

社外メンターがリーダーの経験不足を補ってくれる

改めて、社外メンターを依頼するメリットをまとめてみる。

 

1:経験不足を補える

僕の場合は、マネジメント経験が全くない状態で事業部長になったので、わからないことだらけだった。

 

マネジメントに関する本もたくさん読んだが、一番効果的だったのは、過去に経験があり、かつ僕が置かれている状況を的確に把握した上でアドバイスをくれるメンターの存在。

 

多くの方がアドバイスをくれたからこそ、大きなチャレンジに対しても迷うことなく意思決定して突き進むことができた。

彼らの存在なくして、2年で5倍の成長は絶対にありえなかった。

 

2:自分の能力・考え方が組織成長のボトルネックになってしまうことを防げる

うちの組織には営業メンバーが少ないため、提案書のチェックなどは僕が担っている。


 
ある時気づいたのが、僕のフィードバックレベルが組織の提案力の天井になってしまっていること。たった数年の営業経験しか積んでいない僕のレベルが組織のトップ水準になるということに、強い危機感を覚えた。


 
そこで、企画提案のプロフェッショナルに外部メンターとして入ってもらった。もう1年以上サポートしていただいている。組織としての提案力は僕の能力を超え、圧倒的に成長している。

 

3:個々のメンバーの成長につながる

2と連動するが、組織として成長するためには個々人の能力向上が必須。でも、事業部長やマネージャーのような立場にいる人は社内のメンバーからフィードバックをもらいにくい。


そのため、外部の方に依頼し、率直なフィードバックをお願いすることで、立場に関わらず全員が成長し続ける環境を作れる。

 

外部メンターの活用は、費用対効果の高い投資

最後に注意したいのだが、社外メンターを依頼するときには「しっかりと対価を支払うこと」が重要だと思う。報酬を払ったほうが安心して頼れるし、対等に関わってもらえる。

 

冒頭の見出しにもあるとおり、僕の組織では人件費の15%を外部メンターへの報酬が占めている。一見高いように思うかもしれない。しかしながら、本やネットでは手に入らない「生きた知見」を得られることには、計り知れない効果がある。

 

見栄やプライドよりも組織が大切

この話をすると、知り合いの経営者やマネージャーの人たちに「それって、リーダーとしての力のなさを露呈してることにならない?」と驚かれることがある。そんなことをしていると、メンバーへの求心力が落ちるのではないか、と。

 

僕は全くそう思わない。リーダーの見栄やプライドなんて何の価値もなく、それよりも一緒に働いている仲間にとって、また僕らを信頼してくれているクライアントにとって適切な意思決定をすることに価値がある。

 

一人で何でもできるリーダーがすべてを統括する中央集権的な組織運営は、限界に来ている。ある程度先が見通せる世の中では機能するだろうが、これだけ複雑になっている現代において、カリスマ性を持ったトップダウン思考のリーダーの存在は逆にリスクになりかねない。

 

それよりも、リーダーでありながらも弱さを見せ、相互に補い合い、状況に応じて誰もがリーダーのように振る舞えるような組織を作りたい。

 

※7月24日(火)に寄稿させていただいている「DOER NOTE」のイベントに登壇します。経営者・事業責任者限定のイベントとなりますが、よろしければ、ぜひご参加ください。

https://sairu.co.jp/event/

管大輔
  • 著者/管大輔
  • 株式会社ガイアックス ソーシャルメディアマーケティング事業部 事業部長

(株)ガイアックス所属。2013年新卒入社。SNSマーケティングのコンサルタントとして従事した後、2015年9月に事業部長に就任。クラウドソーシングの活用、リモートワークの推進など働き方の多様化を積極的に進めた結果、2年間で離職率を40%から0%に、売上が5倍に成長。2017年上半期ガイアックス全社MVP受賞。働き方改革関連の取材、イベント登壇実績多数。

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