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5枚のスライドで作成する「アカウントプラン」テンプレート

法人営業
シニアコンサルタント
政次 貴弘

ABM(Account Based Marketing:アカウント・ベースド・マーケティング)や、エンタープライズセールスでは、ターゲット企業に対して「いつまでに・誰に・何を・どのように働きかけるか」を整理したアカウントプランの作成が重要です。

しかし、「あれも書いておきたい」と項目を増やした結果、記載量が膨らんで更新がしづらくなったり、最初に発表して以降は誰にも見られず放置されたりするケースが少なくありません。多くの場合、フォーマットが定まっていない、あるいは項目が多すぎることが原因です。

これらの課題は、アカウントプランのテンプレートで解決できます。そこで本記事では、才流のアカウントプランの基本フォーマットである5つの要素と、その情報をまとめるスライドテンプレートを紹介します。

アカウントプランのテンプレート(PowerPoint形式)をダウンロードする

※個人情報の入力は必要ありません。 クリックするとファイルがダウンロードされます。

なお、アカウントプランの作成からレビュー・運用までをよりくわしく知りたい方は、書籍『ABM 基本と実践』(日本実業出版社)もあわせてご覧ください。

才流では、「ABMに興味があるが、自社に適しているかわからない」「ABMを始めているが、効果が見られない」とお困りの企業さまを支援しています。才流のABMコンサルティングは、マーケティングから営業までを一貫して支援できる点が強みです。ABMのお悩みや不明点がある場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。⇒サービス紹介資料のダウンロードはこちら

なぜ、アカウントプランをつくるのか?

アカウントプランとは、特定のターゲット企業に対して「いつまでに・誰に・何を・どのように働きかけるか」を整理した行動計画です。

営業とマーケティングが受注に向けた次の行動を決めるために使います。作成は営業担当者が行うのが一般的で、アカウントプラン発表会や進捗会議でレビューします。

アカウントプランを作成する2つの目的

アカウントプランを作成し、レビューする目的は大きく2つあります。

1つ目は、リスクを洗い出すことです。とくに大手企業との取引は、決裁に関わる人が多く、それぞれ判断基準や立場が異なります。

リスクは最終的な失注だけではありません。商談の各段階にはゴールがあり、それを達成できなければ案件は前に進みません。たとえば初回面談なら「次回のアポイントを獲得する」「担当者を紹介してもらう」がゴールです。こうした準備を怠ることもリスクです。リスクは1人では見落としやすいため、複数の視点で洗い出すことが重要です。

2つ目は、リソース配分を決めることです。「今後どれだけの売上が見込めるか」を整理することで、どのターゲット企業に優先的にリソースを投下すべきかを判断できます。

打ち手によっては営業だけでなく、経営陣や他部門の協力が必要になります。しかし、すべての案件に同じ力を注ぐことはできません。アカウントプランで整理することで、社内に「ここに力を使ってほしい」と提案する際の材料にもなります。

才流のアカウントプラン基本フォーマット

才流では、案件を前に進めるために必要な項目に絞り、アカウントプランを以下の5つの要素で構成しています。項目を絞ることで、「結局何をするのか」が明確になり、現場が運用できる量と粒度を保てます。

  1. 顧客概要
  2. ゴールと方向性
  3. ポテンシャルマップ
  4. リレーションマップ
  5. アクションプラン

才流が企業を支援する際には、まずこの5枚でつくることを基本に、状況に応じてカスタマイズしています。たとえば以下のような例があります。

  • 長期プロジェクトではマイルストーンを追加する
  • 複数のメーカーが競合する案件ではベンダーマップを追加する
  • 初回提案に向けて、想定課題と打ち手の仮説を追加する
  • 現場が慣れてきたタイミングでより詳細な行動計画を追加する
  • 冒頭に誰が見てもわかる1枚のオーバービューを追加する

ここからは、各要素の作成方法について見ていきましょう。

1.顧客概要

顧客概要は、ターゲット企業の基本情報をまとめたシートです。コーポレートサイトや会社四季報、有価証券報告書などの公開情報から、事実ベースの内容をもとに作成します。まずは、企業の規模や事業内容がわかれば問題ありません。

顧客概要を共有することで、アカウントプラン発表会や進捗会議で、マネジャーや関係者から適切なアドバイスを得やすくなります。営業担当者にとっては重要な1社でも、マネジャーは数十社を見ており、詳細を覚えていないことも少なくありません。会議の冒頭でこのシートを見せることで、前提確認ではなく案件を前に進める議論に時間を使えるようになります。

最初から完璧につくり込む必要はなく、マーケティングや営業活動を進めるなかで得られた情報を、その都度更新していきましょう。

顧客概要の作成イメージ

2.ゴールと方向性

ターゲット企業と自社の双方が達成したい状態(ゴール)と、そこに向けてどう動くかの方向性をまとめます。

ゴールとは、数年後にターゲット企業がどんな状態になっていてほしいか、自社との取引がどこまで広がっているかを具体的に描いたものです。たとえば「3年後に取引額を2倍にする」「主力サービスAを全事業部に導入する」といった形です。

方向性をつくるときは、穴埋め式のテンプレートを活用すると、考えるべきポイントが明確になり、必要な情報の抜け漏れを防げます。フリーで記載すると質にばらつきが出がちですが、穴埋め式にすることで、社内関係者間の認識のズレも防げます。

ゴールと方向性の作成イメージ

3.ポテンシャルマップ

ポテンシャルマップとは、ターゲット企業からどのくらいのLTVが見込めるかを可視化する資料です。縦軸にターゲット企業の部門や事業、横軸に自社の主要商材を置くことで、どの領域にどれだけ成長余地があるかを一目で把握できます。

ポテンシャルマップには、2つのメリットがあります。1つは、発表会や進捗会議でLTVを高める余地について議論しやすくなること。もう1つは、数字に基づいて注力先を判断できることです。

各セルに既契約・現在商談中・将来見込みの金額を記入し、状態に応じて色分けします。右側には合計額をまとめます。

ポテンシャルマップの作成イメージ

4.リレーションマップ

リレーションマップは、自社とターゲット企業、あるいはターゲット企業の組織内の関係性と役割を1枚で可視化する図です。「意思決定者は誰か」「誰が推進者で、誰が反対しそうか」「どの担当者がどの関係者と接点をもっているか」を明らかにし、次の一手を具体化するために使います。

作成する際は、「役割」と「関係性」の2軸で関係者を整理します。役割は、次の4つに分類します。

  • 意思決定者:最終的な決裁権をもつ人
  • 準意思決定者:意思決定者以外で、決裁権をもつ人
  • 影響者:決裁権はないが、意思決定に強い影響を与える人
  • カウンター:普段から意思疎通をとっている人

関係性は、自社との接点履歴、ターゲット企業内の力関係、賛否のスタンスを可能な範囲で記載します。まだ接点をもてていない「白地部門」も明示しておくと、アプローチ先の抜け漏れを防げます。

組織図は形式上の上下関係を示すだけですが、リレーションマップは意思決定に関与する人物とその関係性に絞ることで、「誰にどう働きかけるか」という具体的なアクションにつながります。

リレーションマップの作成イメージ

5.アクションプラン

アクションプランでは、ターゲット企業への具体的な活動を計画します。

アクションプランは、長期目標から逆算してつくります。まず、ゴールと方向性で定めた3年後・1年後の目標を確認し、次に3か月後の目標を設定します。そこから1か月目・2か月目・3か月目の具体的な行動に落とし込みます。目標は「○○部で3名以上と面談」「経営層との接点を1件以上確保」など、数字や状態で測れるものにしましょう。

短すぎても長すぎても、細かすぎてもうまくいかないため、直近3か月間の計画に絞ることをおすすめします。3か月なら、営業担当者が目標を達成するための具体的な行動が見えやすく、ターゲット企業の担当者異動や自社の方針変更といった変化にも柔軟に対応できます。

アクションプランの作成イメージ

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アカウントプランのダウンロードはどなたでも個人情報の入力なしでダウンロードできます。

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