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LPのコンバージョン率を高める5つのセオリー|デザインより先に押さえたいCV最大化の勘所

BtoBマーケティング
シニアコンサルタント
長谷川 智史

「LPのファーストビューは改善したのに、コンバージョン率が上がらない」

この相談を受けたとき、私が確認するのはCV(コンバージョン)ポイントの設計、フォームの入力項目、料金や事例の開示、サンクスページ、表示速度の5点です。ファーストビューを整えたうえで、これらを見直すことで、コンバージョン率の改善をさらに前に進めることができます。

本記事では、広告出稿後のLPのコンバージョン率を高めるための5つのセオリーを、優先順位をつけて解説します。

なお、以下の記事では標準ワイヤーフレームやファーストビュー改善について解説しています。おすすめの進め方は、①標準ワイヤーフレームで基本構成をつくる ②ファーストビューを最適化する ③本記事でCVポイントやフォームなどを最適化する ④広告出稿して効果を検証する、という流れです。

※関連記事

BtoB商材のLP(ランディングページ)の標準ワイヤーフレーム
広告LPのファーストビュー最適化7つの要点|離脱されてしまうLPへの処方箋

LP改善の優先順位

LP改善のセオリーは以下の5つです。優先順位が高い順に並べています。

  • セオリー1:CVポイントの設計を見直す
  • セオリー2:フォーム項目を最小化する
  • セオリー3:料金・事例を開示する
  • セオリー4:サンクスページを活用する
  • セオリー5:ページ表示速度を最適化する

なかでも、「CVポイントの設計を見直す」はもっともインパクトの大きい施策だと考えています。すべてを改善できない場合、まずはここだけでも取り組んでみてください。

次に着手したいのは、「フォーム項目を最小化する」「料金・事例を開示する」です。CVポイントを整えたうえで、フォームの入力項目を減らし、ユーザーが検討に必要な情報を開示することで、コンバージョン率をさらに改善しやすくなります。

最後に、サンクスページ、ページ表示速度を改善します。サンクスページの活用でコンバージョンの先の関係構築を、表示速度の最適化でコンテンツに到達する前の離脱防止を図ります。優先順位に沿って、段階的に改善していくとよいでしょう。

なお、施策は1つずつ実施し、2週間程度データを見てから次に進むのがおすすめです。複数を同時に実施すると、どの施策で効果があったのか判断できません。CVポイントの追加やフォーム項目の削減は予算をかけずに実施できるので、まずはここから始めてみてください。

セオリー1:CVポイントの設計を見直す

お客さまを支援していると、CVポイントが「お問い合わせ」しかないLPをよく見かけます。そのようなLPでは、検討初期のユーザーの多くが「まだ問い合わせるほどではない」と離脱してしまいます。このCVポイントの設計を見直すことが、LP改善でもっともインパクトの大きい施策なのです。

資料ダウンロード、ウェビナー申込み、無料トライアルなど、心理的ハードルの低いCVポイントを追加し、検討段階に応じた複数のゴールを設計することで、さまざまな温度感のユーザーに応えられるようになります。CVポイントを見直すだけで、コンバージョン率が数倍に伸びることもあるのです。

BtoBの購買では、営業に接触する前に、自分で資料や料金を調べて比較検討をある程度終えておきたいというユーザーが多くを占めます。だからこそ、問い合わせをいきなり求めるのは心理的ハードルが高く、多くの見込み客を逃す原因になります。

実際、支援先のLPを見ていても、「問い合わせの前に、まず比較したい」というユーザーの行動を前提に設計されているLPほど、コンバージョンにつながりやすい傾向があります。温度感に応じた複数のゴールを用意し、まず母数を増やしたうえで、その後のインサイドセールスで精度を高めていく、という発想が必要です。

※関連記事:BtoBサイトの役割と重要性

✖ 改善が必要なLPの例

画像:CVポイントが「お問い合わせ」しかないサイトの例

コンバージョン率の目安と効果測定

コンバージョン率はCVポイントによって大きく変わります。一般的には、問い合わせ資料請求ホワイトペーパーダウンロードの順に高くなる傾向があります。

資料請求やホワイトペーパーダウンロードなど気軽にアクションしやすいCVポイントは、問い合わせなどに比べて数倍のコンバージョン率になることも珍しくありません。まず量を獲得し、その後のインサイドセールスで商談化率や受注率を見極める流れが有効です。

ただし、コンバージョン率だけでなく、商談化率や受注率まで追跡して全体の費用対効果で評価することが大切です。気軽にアクションしやすいCVポイントを増やすとコンバージョン率は上がりますが、その後の商談化率が下がることもあります。

また、SaaSと製造業といった業界の違いや、主な流入経路によってもコンバージョン率の水準は変わります。ただし、一般に公開されている業界別ベンチマークは、集計の定義がまちまちで直接比較するのには向きません。外部の数値を当てはめるより、自社の過去実績を起点に評価することをおすすめします。

コンサルタントの実践アドバイス

長谷川

CVポイントの追加やフォーム項目の削減は実施後すぐに効果が出ますが、統計的に有意な判断をするには、最低でも100コンバージョン程度のデータが必要です。月間コンバージョン数が少ない場合は、判断に時間がかかることを想定しておきましょう。なお、広告運用の観点では、キャンペーンあたり月30件程度のコンバージョンがあると配信最適化(自動入札)が安定しやすいとされています(※)。
※媒体により目安は異なります。

検討段階に合わせたコンバージョン設計

検討段階ごとに、適したCVポイントとコンバージョン率の傾向を整理しました。コンバージョン率の具体値は流入経路や業界によって変動するため、あくまで目安としてとらえてください。

検討段階ユーザーの心理状態推奨CVポイントコンバージョン率の傾向
潜在層課題を認識していないホワイトペーパー、診断ツール高め
準顕在層課題は認識、解決策を探索中ウェビナー、事例集、比較表やや高め
顕在層解決策を比較検討中資料請求、デモ申込み中程度
明確層サービスを認知、導入を検討問い合わせ、見積依頼低め

〇 参考にしたい好例

画像:「マネーフォワード クラウド請求書」LPトップ画面
※出典:マネーフォワード クラウド請求書

セオリー2:フォーム項目を最小化する

よくありがちなのが、入力項目がずらりと並んだフォームを準備してしまう失敗です。入力項目が多いほど、ユーザーは途中で「面倒だ」と感じ、離脱しやすくなります。フォームで取得する情報は最小限にとどめ、必要な情報はその後のフォローで聞き取るほうが効率的です。

会社名・氏名・メール・電話の4項目を基準に、入力項目を見直しましょう。

✖ 改善が必要なLPの例

画像:フォームの入力項目が多すぎるケースのイメージ

EFO(入力フォーム最適化)の基本8ポイント

1. 入力項目の削減

必須項目は会社名・氏名・メール・電話の4項目を基準にします。任意項目は極力削除し、どうしても必要な情報はその後のフォローで取得しましょう。

2. 入力補助の実装

住所自動入力、全角/半角変換、サジェスト機能を実装します。ユーザーが手入力する負担を減らすことで、途中離脱を防げます。

3. エラー表示の改善

入力欄のすぐ近くにリアルタイムでエラーを表示し、赤枠で明示します。「半角で入力してください」のように、修正方法を具体的に提示しましょう。

4. 進捗の可視化

複数ページにわたるフォームの場合は、「ステップ1/3」のような表示で現在位置を明示しましょう。完了までの見通しが立ち、途中離脱を防げます。

1ページで完結するフォームの場合は、スクロールせずに全項目が見える状態にしておくと、「これだけでいいんだ」と感じてもらいやすくなります。

5. 送信ボタンの最適化

「無料で資料をダウンロード」のように、具体的な文言にすることで、ユーザーが得られる価値を明確に伝えます。ボタン周辺に以下のような不安を払拭する文言を配置するのもおすすめです。

不安を払拭する文言の例

  • 入力は1分で完了します
  • しつこい営業電話はいたしません
  • ご記入情報を営業目的で利用することはありません
  • 1営業日以内にご返信します

6. セキュリティの明示

SSL対応、プライバシーポリシーへのリンク、個人情報の取り扱い方針を明示します。とくにBtoBでは、企業の情報を入力することへの不安を軽減する配慮が大切です。

7. 離脱防止の工夫

フォームページからほかのページへの不要な導線を削除し、コンバージョンに集中させます。確認画面は省略するほうが、離脱を減らせます。

8. モバイル最適化

BtoBでもモバイルからの流入が増えています。モバイルのコンバージョン率はPCと比べて低い傾向があり、改善余地が大きい領域です。

なかでも見落としがちなのがボタンサイズです。44×44px未満だと、タップミスが頻発してストレスから離脱が増えます。ボタンサイズは最低44×44px相当を確保しましょう(Apple HIGは44pt、Google Materialは48dpを推奨)。あわせて、入力項目は縦並びにすっきりとまとめ、電話番号項目ではテンキー表示にするなど、キーボードの最適化も効果的です。モバイルのUXを改善してPCに近いコンバージョン率を実現できれば、全体のコンバージョン数は大きく増加します。

コンサルタントの実践アドバイス

長谷川

入力項目を減らすことは重要ですが、減らしすぎると営業が必要な情報を得られず困るケースもあります。その場合は、フォームでは最小限の項目だけを取得し、サンクスページやコンバージョン直後のメールで「より詳しいご提案のために」として会社名や課題をアンケート形式で聞く方法が有効です。初回のハードルを下げつつ、必要な情報を段階的に収集できます。

セオリー3:料金・事例を開示する

ご支援先で、「料金は公開したくない」「事例は出せない」といった声を聞くことは少なくありません。しかし、料金や導入事例を載せていないLPは、それだけでコンバージョン率を大きく下げてしまう可能性があります。

セオリー1で触れたとおり、大多数のユーザーは営業に接触する前に情報収集を済ませたいと考えています。料金や事例がわからないと「問い合わせる価値があるかどうか」を判断できず、離脱してしまいます。とくに競合が情報を開示している場合、自社だけ隠していると比較検討の土俵にすら乗れません。

反対に、料金や事例がわかれば「自社に合うか」を事前に判断してもらえます。その結果、問い合わせの量が増えるだけでなく、その後の商談・受注につながる質の高いリードの獲得も期待できます。

✖ 改善が必要なLPの例

画像:料金・事例を開示していないNG例

おすすめの施策:「料金がわかる資料」をCVポイントにする

LP改善でおすすめの施策のひとつが、「料金表」や「料金の詳細がわかる資料」をダウンロードコンテンツとしてCVポイントに用意することです。料金を全面公開できない場合の次善策になるだけでなく、料金をすでに開示している場合でも、「もっとくわしく知りたい」というユーザーの受け皿として機能します。料金を出す、出さないにかかわらず効果的な施策です。

実際に、価格そのものは明示せずに「料金のわかる資料をダウンロード」をCTAとして設置したところ、コンバージョン率が大きく伸びた支援事例もあります。

価格への関心が高い商材ほど、このCTAは効果を発揮しやすい傾向にあります。ただし、相場からかけ離れた価格を見せてしまうと、興味のないユーザーからの問い合わせも増えかねません。自社の価格帯が相場と大きくずれていない商材であれば、商談化率や受注率を落とさずにコンバージョンの件数を伸ばせるでしょう。

コンサルタントの実践アドバイス

長谷川

CTAごとにフォーム完了率を定点観測しておくと、変化に早く気づけます。ある支援先では、「料金表ダウンロード」のCTAで完了率が下がっていることを定点観測で捉え、文言を見直したことで改善できたケースがありました。

この発想は、料金以外にも応用できます。ユーザーがそのページで「もっと知りたい」と感じる情報の延長線上に、関連するダウンロードコンテンツを自然な受け皿として置くという考え方です。たとえば、導入事例のページには「事例集をまとめてダウンロード」を、サービス紹介のセクションには「サービス紹介資料のダウンロード」を、課題解説やノウハウ系のコンテンツには「お役立ち資料・チェックリストのダウンロード」を配置する、といった具合です。

大切なのは、文脈と関係のないCTAを一律に並べるのではなく、その場所でユーザーが求めている情報の延長線上にCVポイントを置くことです。文脈に沿ってCVポイントを配置することで、「問い合わせ」のみのLPよりも機会損失を防げます。

開示する情報と見せ方

料金情報の開示方法

すべてを公開するのが難しい場合でも、段階的に情報を出す方法があります。

開示方法ポイント
レンジ表記「月額10万円〜」など最低価格を提示する
プラン別価格「スタータープラン:月額10万円〜」「エンタープライズ:個別見積」と分けて表示する
参考価格「標準的な導入規模(100名)の場合:月額30万円程度」のように、典型的なケースで示す
料金ページへの導線すべてを開示できなくても、「料金」メニューをグローバルナビゲーションに置き、料金ページへ誘導する
インタラクティブツール料金シミュレーターなどユーザーが自分で費用を試算できる仕組みを用意する

導入事例の開示方法

事例の公開にも段階があります。まずはハードルの低い方法から始めてみましょう。

開示方法ポイント
ロゴ掲載のみ詳細は非公開のまま、導入企業のロゴを並べる
業種・規模のみ「IT業界・従業員100名規模の企業で◯◯を実現」のように示す
匿名化製造業A社(従業員500名):「導入後3か月でコスト30%削減」のように示す
実名事例もっとも信頼性が高い。匿名化で効果を確認してから、既存顧客に許諾を依頼する

そのほかの開示項目

料金や事例以外にも、信頼性を高められる情報があります。たとえば、「導入◯社」などの導入実績の数値、「14日間無料」といった無料トライアルの条件、ISO27001などセキュリティ認証です。これらをあわせて掲載することで、ユーザーの安心感につながります。

社内説得の3ステップ

料金や事例の公開は、社内の関係部署との調整が必要になることが多いです。以下の3ステップで段階的に進めると、承認を得やすくなります。

ステップ1:競合調査

まず、競合3〜5社のLPをチェックし、料金や事例をどこまで開示しているかを一覧にまとめます。多くの競合が開示していれば、「自社だけ非開示のままでは比較検討で不利になる」と、社内に対して具体的な根拠を示せます。

ステップ2:小規模テスト

次に、リスクを抑えた小規模なテストを提案します。1か月など期間限定、広告専用LPのみといったURL限定、価格レンジのみといった部分的な開示など、範囲を絞れば、社内の懸念を抑えながら試せます。「まずは小さく試したい」という提案は、関係部署の合意も得やすくなります。

ステップ3:データで実証

最後に、テストの結果を数値で報告します。コンバージョン率の変化に加え、商談化率・受注率への影響や、問い合わせの質の変化までデータで示せれば、本格導入の承認を得やすくなります。

コンサルタントの実践アドバイス

長谷川

「競合に価格を知られたくない」という声をよくいただきます。しかし競合は、営業経由やヒアリングを通じて、すでに自社の価格を把握している可能性が高いです。価格を隠すことで競合から守れる情報は少なく、むしろユーザーが比較検討できずに離脱するリスクのほうが大きいと考えてよいでしょう。

〇 参考にしたい好例

画像:「freee会計 料金プラン」ページから抜粋した画像
※出典:freee会計 料金プラン
画像:才流の事例・実績ページのトップ画像
※出典:才流|事例・実績

セオリー4:サンクスページを活用する

多くの企業のLPでは、サンクスページを「ありがとうございました」のひと言だけで終わらせています。これは大きな機会損失です。

CVを完了した直後は、ユーザーの関心がもっとも高まっているタイミングです。この関心が冷めないうちに次のアクションを提示することで、追加のCVやさらに深い関係づくりにつなげられます。CVは終点ではなく、起点と考えましょう。

✖ 改善が必要なLPの例

画像:サンクスページが「ありがとう」で終わってしまう例

サンクスページ活用の実践ポイント

設置すべきコンテンツ

設置するコンテンツは、大きく3つに分けられます。

種類具体例
次のアクション面談予約、追加資料のダウンロード、ウェビナー申込み、デモ申込み
関連コンテンツ事例動画、導入ガイド、よくある質問、料金シミュレーター
エンゲージメントSNSフォロー、メルマガ登録、コミュニティ参加

CVポイント別の優先順位

直前にどのCVを完了したかによって、次に提示すべきアクションは変わります。

直前に完了したCV次に提示するアクション狙い
ホワイトペーパーダウンロード関連資料のダウンロード、ウェビナー申込み興味を引き上げる
資料請求面談予約、デモ申込み商談につなげる
問い合わせ導入ガイド、事例動画検討中の不安を払拭する

ただし、選択肢は2〜3個に絞りましょう。多すぎると迷いが生じ、結局何もアクションしないまま離脱してしまいます。

サンクスページは実装の負担が比較的軽く、それでいて差別化につながりやすい施策です。実際に、サンクスページ経由で月20〜30件の商談を創出している企業もあります。

セオリー5:ページ表示速度を最適化する

ご相談を受けたLPで表示速度を測ってみると、想像以上に遅いことがよくあります。どれだけ内容のよいLPでも、表示が遅ければ、ユーザーは中身を見る前に離脱してしまいます。

とくにBtoBでもモバイルからの流入が増えており、通信環境が不安定な場所からアクセスされることもあります。表示速度の影響は、思っている以上に大きいと考えておきましょう。

✖ 改善が必要なLPの例

画像:表示速度が遅いページのイメージ

表示速度改善の実践ポイント

目標と測定

目標は3秒以内、理想を言えば1〜2秒でファーストビューを表示することです。まずは現状を把握するために、以下のような無料ツールで定期的に測定しましょう。

ツール特徴
Google PageSpeed InsightsGoogleが提供する無料ツール。表示速度のスコアに加え、実際のユーザーの計測データや具体的な改善提案も確認できる
GTmetrixどのファイルが読み込みを遅くしているかを図で確認でき、定期的な計測やアラートにも対応している
WebPageTestテスト地点や端末、通信環境を細かく設定でき、実際のユーザーに近い条件で検証できる

即効性の高い対策

まず取り組みたいのが、画像の最適化です。LPは画像が多くなりがちで、ファイルサイズが読み込み時間を大きく左右します。WebP形式へ変換し、表示に必要なサイズへリサイズするだけでも、効果が大きく出ます。

次に、不要なスクリプトの削除です。使っていない計測タグやプラグインが残っていると、その分だけ読み込みが遅くなります。定期的に棚卸しして、不要なものを削除しましょう。

あわせて、CDN(コンテンツ配信ネットワーク)の活用も有効です。静的なファイルをユーザーに近いサーバーから配信することで、表示を高速化できます。

中長期的な対策

すぐには手をつけにくいものの、腰を据えて取り組みたい対策もあります。これらはエンジニアの協力が必要になることも多いため、優先度を見ながら進めましょう。

対策内容
ブラウザキャッシュの設定一度読み込んだファイルをユーザーの端末に保存し、再訪問時の表示を速くする
レンダリングブロックの解消表示の妨げになっているJavaScriptやCSSの読み込み順を見直す
サーバーのレスポンス時間の改善サーバー側の処理を見直し、最初の応答までの時間を短縮する

表示速度の改善をさらに深く学びたい場合は、以下が参考になります。

よくある失敗パターンと改善の方向性

ここまで5つのセオリーを紹介してきましたが、実践の場面では、思わぬところでつまずくこともあります。ここでは、実務でよく見られる3つの失敗パターンと、その改善の方向性を紹介します。

パターン1:CVポイントを増やしたら、導線が混乱した

コンバージョン率を上げようと、CVポイントを複数用意したものの、「問い合わせ」「資料請求」「ホワイトペーパーダウンロード」「無料相談」をすべて同じ画面に並べてしまうケースです。選択肢が多すぎると、ユーザーはどれを選べばよいか迷い、かえって離脱してしまいます。

改善するには、主役となるCTAを1つに絞り、それ以外は控えめに配置しましょう。併用する場合も、「問い合わせ」と「ホワイトペーパーダウンロード」のように、検討段階が明確に異なるCVポイントに限定し、ページの文脈に合ったものを配置するのがポイントです。

パターン2:フォーム項目を減らしたら、リードの質が落ちた

コンバージョン率を優先してフォーム項目を極端に減らした結果、ターゲット外のリードが増えてしまうケースです。

たとえば、あるBtoB SaaS企業では、メールアドレスのみでトライアル登録できるようにしたところ、フリーメールからの申込みが急増し、有料契約につながる割合が大きく下がってしまいました。フォーム項目を適切に増やして会社名などを取得するようにしたところ、コンバージョン率は下がったものの、有料契約に至るリードの割合は改善しました。

別の企業では、サービスの強みを前面に押し出す訴求にしたところコンバージョン数は増えたものの、想定より小規模な企業からの問い合わせばかりになり、商談の質が低下しました。そこで、ターゲット企業の規模にあわせて訴求を調整したところ、コンバージョン率は下がったものの商談の質と効率は大きく改善しました。

改善のポイントは、コンバージョン率だけを指標にしないことです。BtoBでは最低限「会社名・氏名・メール・電話」の4項目を確保し、必要に応じて業種や従業員規模などの選択式項目を加えて、ターゲット外を見極められるようにしましょう。そのうえで、商談化率や受注率まで追跡し、全体の費用対効果で評価することが大切です。

パターン3:社内調整を後回しにして、公開直前に差し戻された

料金や事例の掲載について社内承認を得ないまま進めた結果、公開直前に法務や広報から差し戻され、スケジュールが大幅に遅れるケースです。

これを防ぐには、企画の段階で法務、広報、営業などの関係部署に相談しておくことが重要です。セオリー3で紹介した社内説得の3ステップのように、小規模なテストを提案してリスクを抑えたり、競合の事例を示して機会損失を数値で説明したりすると、調整を進めやすくなります。

LP改善チェックリスト

自社のLPを見ながら、各項目に当てはまるかをチェックしてください。チェックが入らない項目が、改善の余地がある部分です。

セオリー1:CVポイントの設計

 ☐ 検討段階に合わせた複数のCVポイントを用意している
 ☐ ホワイトペーパーダウンロードなどの心理的ハードルの低いCVがある
 ☐ コンバージョン率を、商談化率・受注率まであわせて評価している

セオリー2:フォームの最適化

 ☐ 入力項目は4項目(会社名・氏名・メール・電話)を基準にしている
 ☐ 任意項目を極力削除している
 ☐ 住所自動入力などの入力補助を実装している
 ☐ 入力欄の近くにリアルタイムでエラーを表示している
 ☐ 複数ページのフォームは「ステップ1/3」など現在位置を表示している
 ☐ 送信ボタンの文言が具体的である
 ☐ SSL対応・プライバシーポリシーへのリンクを明示している
 ☐ 不要な導線を削除し、離脱を防いでいる
 ☐ 確認画面を省略している
 ☐ モバイルでCTAが見えやすく押しやすい(ボタン44px以上)
 ☐ 入力項目が縦並びで見やすい

セオリー3:料金・事例の開示

 ☐ 料金情報の開示可否を検討した
 ☐ 掲載できる事例の有無を確認した
 ☐ 小規模なテストから提案した

セオリー4:サンクスページ

 ☐ 面談予約、追加資料ダウンロードなど次のアクションを設置している
 ☐ 関連コンテンツへのリンクを配置している

セオリー5:表示速度

 ☐ 表示速度は3秒以内である ※PageSpeed Insightsで確認
 ☐ 主要なブラウザで表示崩れがない
 ☐ 画像が最適化されている

まとめ

LPのコンバージョン率を高めるには、ファーストビューのデザインや訴求だけでなく、CVポイントの設計、フォーム、料金・事例の開示、サンクスページ、表示速度といった部分の見直しが効果的です。本記事では、その5つのセオリーを優先順位順に紹介しました。

すべてを一度に改善する必要はありません。まずはチェックリストで現状を確認し、もっともインパクトの大きい「CVポイントの設計」から着手しましょう。CVポイントの追加やフォーム項目の削減は、予算をかけずにすぐ取り組めます。

施策は1つずつ実施し、効果を測りながら段階的に進めるのがおすすめです。広告の運用データを見ながら、少しずつ改善を続けてみてください。

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