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【不動産業界2社の実例比較】検索結果ページで見るSEOの戦いを分析/LIFULL HOME’S(ライフルホームズ) vs SUUMO(スーモ)

BtoBマーケティング
コンサルタント
黒須 敏行

SEO低下するHOME’S、存在感高めるSUUMO

HOME’Sを運営するLIFULL(ライフル)社の決算資料によると、SEO強化に広告宣伝費を増やすことが記載されています。

簡易損益計算書

https://lifull.com/wp-content/uploads/2018/10/presentation_181022-1.pdf

社名変更以前のネクスト社時代の決算資料だと、SEOは絶好調という時代がありました。

2013年3月期

https://lifull.com/files/ird-result/130514_kikan_4Q.pdf

それと比較すると、SEOのパフォーマンスは落ちているようです。実際に検索結果の順位を比較すると、リクルート住まいカンパニーが運営するSUUMOが検索結果上の存在感を高めているのがわかります。


2016
2018
キーワード
HOME’S
SUUMO
HOME’S
SUUMO
吉祥寺駅 賃貸
1
2
2
1
池袋駅 賃貸
1
2
2
1
高田馬場駅 賃貸
1
2
2
1
立川駅 賃貸
1
2
2
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目白駅 賃貸
1
2
2
1
目黒駅 賃貸
1
2
2
1
小岩駅 賃貸
1
2
2
1
恵比寿駅 賃貸
1
2
2
1
蒲田駅 賃貸
1
2
2
1
葛西駅 賃貸
1
2
2
1

今回はSUUMOが行なってきた施策を元に、検索サイトにおける検索結果ページ(一覧ページ)に対するSEOのあるべき姿を考えてみたいと思います。

  • 検索結果ページのSEOのポイント
  • HOME’S、SUUMO比較
  • 得られる学び

こちらを整理しましょう。

前提:検索結果ページのSEOは、難易度が高い

検索サイトをリリースすると

  • 検索結果にぶら下がるいわゆる詳細(個社)ページの流入は伸びるが
  • 検索結果ページの流入は伸びない

といった現象が共通して見られます。

検索結果ページのオリジナル性が低いことが問題であることが多いため

  • 詳細ページをよりリッチに
  • 検索結果ページに情報を追加

といった打ち手を継続的に行なうことで、検索結果ページのSEOパフォーマンスは上がっていきます。

検索結果ページは

  • ユーザの滞在時間が長く
  • 回遊数も高い

といったコンテンツなので、マーケティング上攻略する価値が非常に高いです。

2015年HOME’SのSEOが好調だったときから、現在に渡ってどのように彼らの検索結果ページが変遷したのかを見ていきましょう。

HOME’S、SUUMOの検索結果ページを比較

ー2012年HOME’SのSEOが圧倒的だった時代

SUUMO

SUUMO

HOME’S

HOME’S

レイアウトが崩れているのでわかりづらいですが、SUUMOのページ構成は

  • h1
  • 検索結果

とシンプルな作りになっているのに対して、HOME’Sは

  • h1
  • 検索結果
  • 周辺エリアで物件を探す

といったリンクがコンテンツとして用意されています。

コンテンツ

ー2015年SUUMOが構造化を強化していることがわかる

SUUMO

SUUMO

HOME’S

HOME’S

見てもらうとわかりますがSUUMOの下部のコンテンツが相当増えていることがわかります。

コンテンツ

ー2018年現在

SUUMO

SUUMO

LIFULL HOME’S

LIFULL HOME’S

SUUMOに賃料相場コンテンツが追加され、SUUMOタウンという記事メディアが連携されています。

名前が変わったLIFULL HOME’Sも賃料相場と口コミ情報が追加されました。

コンテンツ

もともと賃貸相場はHOME’Sが強かったのですが、SUUMOは賃貸物件の検索結果ページに情報掲載を始めており、LIFULL HOME’Sも同様に施策を被せています。

2018年はすでにMFI(モバイルファーストインデックス)なのでこういったデスクトップ画面の施策を比較しても仕方ないのですが、SUUMOはPWAを採用しておりレスポンスが非常に速いです。

ページのロードタイムが大幅削減
https://developers.google.com/web/showcase/2016/suumo

ここは、SEOに好影響を与えていると思います。

得られる学び

SUUMOが行なってきた施策は、一言でいうと「構造化」です。

コンテンツを追加して構造化を強化しており、追加しているコンテンツ種類としては

  • クラウドソーシング系
  • 自社の掲載物件をクロールした自動生成系
  • 編集記事系

と、やれることはすべてやっている印象があります

また通常の編集記事と異なるのは、はてなブックマークで関心の高いライターがコンテンツを作っているため、はてな経由の被リンクが大量に集まっている点です。

はてなブックマーク

この施策の背景は、SUUMOのマーケティング責任者もSEOだと考えているのがわかります。

古澤「もう一点面白いのが、アクセスとクロール頻度の関係です。『クローラーが巡ってくる頻度が高くなることが、SEOに与える影響が大きいのではないか?』と横関さんはおっしゃっていましたが、実際にそのようなお考えですか?」

横関氏「はい。傾向としてもそうなっているため、基本的に全ての記事に関連するエリアへのリンクを入れています。あくまで仮説ですが、ソーシャルでバズった記事からリンクを張ることによって、本体と呼ばれる検索結果ページ(一覧ページ)(例:〇〇市の家賃相場一覧)へ有効なリンクが入っているのではないかと考えています」

https://mieru-ca.com/blog/studygroup201804/

SEOの影響はこういった施策以外にも、掲載されている物件の多寡など、多くの要素があると思いますが、ゼロではないでしょう。

SUUMOの検索結果ページにおけるSEOは

  • 求人
  • トラベル
  • EC

などいわゆる検索サイトすべてで展開ができます。

ぜひ参考にしていただければ幸いです。

※関連記事:BtoB企業のSEOでよくある3つの誤解【体制の事例つき】

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