こんにちは、デザイナーの佐藤タカアキです。
Webサイトの制作案件が発生したとき、担当となったデザイナーとは数日から数ヶ月、長ければ数年とコミュニケーションを取っていかなければなりません。プロジェクトを円滑に進めるためにも、トラブルなくお互い気持ちよく仕事を完遂させたいものですよね。
今回は、デザイナー側から見た「仕事がしやすいと思われるクライアントのコミュニケーション方法」について紹介させていただきます。
※プロジェクトスタート前、プロジェクト進行中、修正依頼方法など分割して記事にできればと思います。今回はプロジェクトスタート前のコミュニケーションについての記事になります。
「最初は、直接会って話したい」の落とし穴
「この人となら上手く仕事ができそうだ」「うーん、この人大丈夫かな」などといった関係性は、プロジェクトがスタートする前から始まっています。
まずは顔合わせをして自己紹介してお互いのことを知ってから会議スタートといったパターンが多いです。この「会議」の中にも様々なパターンがあります。
- 直接会って会議(会社に来てもらう)
- Skypeやzoomなどのビデオチャットサービスを使用した、リモート会議
- 電話での会議
- メールやSNSメッセンジャー、slack・chatworkを使用した、テキストでの会議
「最初の印象を大事にするならまずは直接会うべきだ、とりあえず対面・口頭で説明したいから会社にきてほしい」
実はこの考えが落とし穴だったりします。
わかります、顔も知らない相手とは気持ちよく仕事できないかもしれないというその気持ち。
しかし、クライアント側が実際に会ってみないと不安なように、デザイナー側も「案件概要もふわっとしたまま会いに行く不安」もあったりするのです。
実際に会いに行くことがだめなのではなく、そこに「一緒に働くかもしれない仕事相手に、誠意と配慮はあるのか?」ということを言いたいわけです。
「直接会いに来てくれ」と言われれば、ほとんどのデザイナーはそれに応じ足を運ぶでしょう。まだ受注しているわけでもなく案件の概要もふわっとした状態のクライアントの元へ、足を運ぶのです。
さらに言えば、移動の時間・交通費を犠牲にして足を運ぶのです。
直接会う・会いにこさせるのが悪いのではなく、会いに来てもらうならばそれ相応の準備はできているのか?ということが言いたいのです。
最低限準備しておきたい、事前情報と共有タイミング
先ほどの話を踏まえると「デザイナー側が感じている不安」さえ拭えれば、直接会って会議するのも全然OKなのです。
以下、デザイナーが不安にならないようにするための事前共有リストになります。
- 案件概要
- 案件が発生した背景
- 課題感
- ターゲット
- スケジュール感
- 予算感
- 会議当日のアジェンダ(何をどこまで決めるための会議なのか)
最低でも上記を事前に共有しておいてもらえれば、直接会って「ああやっぱり依頼できそうにない」や「それは私だと受けれそうにない」といった無駄を避けれられる可能性がぐっと上がります。
また、案件の内容によっては、自分以外のより適任なデザイナーやパートナーとなるエンジニア、コピーライターなど後々必要になるかもしれない人材を頭から巻き込める、といった先回りする動きもできるようになります。
まとめ
「案件情報は会議で説明すればいいや」
と
「会議を円滑に進めるために、先に案件情報を共有しておこう」
この2つではどちらのコミュニケーションが、制作者・デザイナーから仕事しやすいなと思われるかは一目瞭然です。それはすなわちプロジェクトゴールへのクオリティ、スピードに直結するものだと思います。
なんの難しいこともない、仕事がしやすいと思われるコミュニケーションの根本はシンプルな「思いやり」なのです。
お互いに幸せに仕事ができる環境づくりを、お互いが歩み寄って作れた世界から生み出された制作物はこの上なく良いものとなり、それに関わったお客様も幸せになる。そんな制作物で溢れる世の中になることを願い今後も制作に尽力していければと思います。