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売れる法人営業と、売れない法人営業は何が違うのか?ポイントは3つ

最近読んだブログに、このような記事がありました。

ハイスペ営業職というのは、分析機能と同時に、人と会い、人に気に入られ、隠された情報を引き出すため、様々な仮面を使い分ける役者としての才能も求められます。雰囲気、言葉遣い、駆け引きのセリフ、その全てが営業力を形作ります。

これは正に、インテリジェンスとアートの総合芸術であり、筆者は、営業こそがこの世で最も尊敬されるべき仕事の1つであろうと考えています。

某有名戦略コンサルのパートナーの方から伺った話ですが、数億円規模の受注が見込める太客を落とすときは、まずは対象会社の市場環境や中期計画などではなく、意思決定ラインの人間模様を徹底的に分析するそうです。そして、溢れる知性と役者としての演技力でキーパーソンを啓蒙(洗脳?)し、「〇〇さんの言うことはぜったーい」状態にしてしまうと、あとはもう流れ作業なんだそうです。


このように、営業が重要であるということは誰もが認識していることでしょう。しかし、「売れる営業」と「売れない営業」の違いを体系化できている人は少ない印象があります。

本記事では、様々な法人から営業を受けてきて、自身でも営業経験が長いBtoBマーケターにこれまで受けた営業の中から、

  • 買いたいと思った営業
  • 買いたいと思わなかった営業

両者の違いや、売れる営業のポイント、そして微妙だと感じた営業の実体験について語ってもらいました。

営業担当個人の云々ではなく、会社としてどういった営業組織が理想的かについて言及されていることが多くなっています。その意味で組織を率いる方にとっても有用かと思います。

ーーそもそも、どれくらいの金額の商品を決裁したことがありますか?

SFAツール導入の際、年間数億円の予算のサービスの決定に携わりました。

私が良いと思ったサービスを役員に対してプレゼンし、予算を確保して導入させました。

これ以外にも、数多くの法人営業を受けてきた経験があります。

また私自身、日本で有数の営業が強い会社で営業マンだった経験があります。

ーーこれまで体験してきた中で、思わず買いたいと思った営業について聞かせてください。

結論から言うと、過去の経験を振り返ると下記の三つがポイントになります。

  • 会社として、売る仕組みが洗練されているかどうか
  • 資料
  • レスポンスのスピード

ひとつずつ説明します。

売れる営業のポイント①:売る仕組みが洗練されている

自身が受けていて気持ちが良いと思える営業は、初めて会ってから売れるまでのステップが洗練されている印象があります。まるでベルトコンベアにのせられたような感じで、ゴールまで連れて行ってくれる感覚なんですよね。

今までで一番良い営業だと思ったところは、様々な営業プロセスが体系化されているので以下のようなことが自然にできているのです。

  • アポの定義と目的が明確
  • 訪問の目的をきちんと伝えてくれる

また、営業プロセスが体系化されている会社の営業マンは一方的に喋ることをしません。最初の30~40分間は、相手からヒアリングしているのです。

ヒアリングの時間を取ることで営業を受ける側が何に困っているかを伝えているので、押し売りな感じもありません。

さらに、手間のかかる稟議を通す作業を一緒にやってくれます。
そもそも、できる営業は稟議のフローを確認していますよね。

  • 経理を挟むのか挟まないのか
  • 部内予算でおさまるのかどうか
  • この決裁担当はどれくらいの予算を持っているのか

信頼関係が出来上がった上で、こういったことを「ちなみに村上さんは100万円って買えるんですか?」といった質問で、きちんと聞いてきます。

売れる営業のポイント②:顧客が稟議を通しやすい資料作り

売れる営業は、稟議を通しやすい資料も作ってくれます。課題にあわせた事例をリクエストすると、下記のような資料をすぐに作って出してくれるのです。

  • 同業界の事例
  • 同じような課題の事例

売れる営業は、事前に稟議フローを知っているため、どういった資料が必要かが分かるからです。


たとえば、導入の目的が明確なケースだと、ROI(Return On Investment)が分かる資料、つまり効果が定量的に示されていることが非常に有益だと思います。

売れる営業のポイント③:期待値を超えるスピード感がある

売れる営業は、メールを送るとだいたい5分から10分でメールが返ってきますし、携帯電話も通じます。そもそも、スピード感があると感じるのは自分が抱いている「期待値」より早いからです。

営業を受ける側も受注活動までの流れ(特にスケジュール)を把握しているので、必要なタイミングで連絡がすぐに取れることが重要になります。

他にも、必ず「いつ」までに返信するか明記してくれると好印象につながります。

ーー微妙だと感じた営業の実体験を教えていただけますか?

いくつかあります。

たとえば、とある名刺管理サービスの会社から営業を受けたときのこと。完全否定するわけではないのですが、営業マンと会って得られる情報は、こちらが知っているものがほとんどで、価格交渉をしただけで終わってしまいました。

他にも、外国産のMAツールを提供している、とある会社の営業は微妙でしたね。実際に会って話をしても、こちらが聞いてもいないスペックの話ばかり。事例や活用方法を聞いても答えられないんですよね。こちらから仕様について質問をしても、「本国に問い合わせしないとわからない」とのこと。後日、問い合わせしてみても返事が何日も返ってきませんでした。

個人的な考えですが、商品がオーバースペック(性能が高すぎること)だった際に、営業の力量が問われるのだと思います。

【まとめ】売れる営業になるために

大切なことは、下記のことを把握してそこに合わせた提案をすることです。

  • お客様はなぜこの商品が欲しいのか?
  • どういった課題解決をしたいのか?

さらに、お客様は「ドリル」が欲しいのではなく「穴」が欲しいので、これらを提案する必要があります。

  • その穴を作るのに、なぜこのドリルがいいのか?
  • どうやって使ったら良いのか?

そのために、お客さんが求める理想となる事例を持っている必要があります。

たとえば、前職での経験ですが、ある商品を欲しがっているお客様がいました。単純に、そこだけを切り取って見たら汎用的なものを提案するでしょう。ただ私が「何故その商品が必要なのですか?」とお客様に聞くと、「提供したものが不良品だったために、返品が出てしまった」とのこと。このようなケースだと精度が一番重要になるので、不良品を100%検知できる、より価格帯が高価な商品の提案をしていました。

このような感じで、何故お客様がその商品やサービスが必要としているのかに合わせて、営業は提案を変えることが必要なのです。付加価値を感じてもらえれば、より高価な商品の提案をすることもできるのです。

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村上 薫

著者/ 村上 薫
SEOコンサルタント

大学在学中、ITベンチャーを起業。自ら経営者として様々なウェブサービスの運営を行いつつ、コンサルタントとして様々なサービスの改善を行ってきた経験を持つ。 このコラムでは経営者としての目線を元に、“実利になるマーケティングとならないマーケティング”というテーマで情報を発信していく。

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