水落 真之
Mizuochi Masayuki- 職種
- コンサルタント
5度目の転職で才流に入社した、BtoBマーケティングコンサルタントの水落 真之。
時代の一歩先を読み、積極的に成長業界へ身を置くことで、自身のキャリアをバリューアップさせてきた。
そんな水落は、複数回の転職を経て「中長期的な視点でキャリアを築いていく大事さに気づいた」と語る。
水落が新たなフィールドに才流を選んだ理由とは。
マネージャー職を辞して、いちプレーヤーとしてBtoBマーケティングを極める道を選んだのはなぜか。
才流で働くという選択の裏にあった思い、そしてコンサルタントとしてクライアントを支援するおもしろさを聞いた。
経験を重ねてわかった、価値観やカルチャーフィットの重要性
ーこれまでのキャリアについて教えてください。
水落 才流に入社するまで5社経験していますが、これまでに共通しているのは「成長業界を選び、世の中から求められるキャリアをつくってきた」ということです。
大学卒業時はインターネットビジネスが盛り上がっていた時代。デジタルマーケティングに携わりたくて、コールセンター事業とデジタルマーケティングの融合を試みていたトランスコスモスに入社しました。
しかし、当時のデジタルマーケティング部は狭き門。私はBPOとして提供するヘルプデスクの現場に配属となり、残念ながら社内異動も叶いませんでした。
BPOサービスの立ち上げなど貴重な経験を積ませてもらいましたが、それでも当初の思いを捨てきれず、退勤後にWebの知識を学ぶべく専門学校に通っていましたね。
そこで転職先に選んだのが、クロスフィニティ(現・オプト)でした。当時はWebデザイナーが花形職種でしたが、私が注目したのは需要の高まりに対して有識者が不足していた「SEO」領域。SEOコンサルタントとして入社し、経験を積み上げていきました。
そのうちに、オウンドメディアをはじめとしたWebメディアの立ち上げブームが起きたんです。
「インハウスでSEOができる人材が求められるぞ」と思い、3社目にディー・エヌ・エー、4社目はオールアバウトへ転職。メディア運営やコンテンツマーケティングを手がけました。
そして、SaaSのサービスが勢いを増していく機運を感じて、スマートキャンプへ。コンテンツマーケティング部署の立ち上げやYouTubeチャンネルの運営、チームマネジメントなどに携わりました。
ーこれから成長していきそうなフィールドに飛び込み、求められる知識や経験を身につけてきたんですね。
水落 そうですね。単純に、成長業界へ飛び込むことが、いちばんチャンスが大きいと捉えていたのだと思います。キャリアが浅くても雇ってもらえる余地がありますし、個人としての市場価値を高められますから。
ただ、「何をやりたいか」よりも、「何ができるのか」を重視した転職を繰り返すうちに、このスタイルでキャリアを積み重ねていくのは、そろそろ終わりにしようと感じたんです。
たしかにキャリア戦略としては理にかなっています。若いうちならいいでしょう。でも人って、合理性だけで生きているわけじゃない。
勤めている会社がどんなビジョンを持ち、社会にどのような影響を与えようとしているのか。
どんな人材が活躍し、どのようなカルチャーが根付いているのか。
中長期的な視点でキャリアを捉えたとき、「どんな価値観の会社で、誰と一緒に仕事をしたいのか」をしっかりと考えることがとても大事だと気づいたんです。
成長企業に飛び込み、新しいスキルを身につけながら、求められる領域で力を発揮したい気持ちは今も変わりません。
しかし経験を重ねてきたからこそ、「何ができるか」から少し視座をあげて、「ビジョンやカルチャー、価値観への共感やフィット感」を、より大事にしたいと思うようになりました。
BtoBマーケティングコンサルタントへの転職は想定外の選択だった
ー才流へは、どのような経緯で入社しましたか。
水落 才流から、転職サイトを通じてカジュアル面談のオファーをいただいたことがきっかけです。
もともと栗原さんの本も読んでいましたし、職業柄、才流のことは知っていました。だから「あの才流からオファーが!」と驚いたんですが、少し意外な感じもしたんですよね。
たしかに私自身、SEOやコンテンツマーケティングなどWebまわりの仕事をしてきましたが、その一連の流れのすべてに関わる「BtoBマーケティングコンサルタント」という選択肢は、なぜか自分の中になかったんです。
ですから、「才流が新しいキャリアを提案してくれた」という感覚がありました。
そういうキャリアの選択肢もあるのかと気づいて、わくわくしましたね。
ー最終的な決め手は、何だったのでしょう。
水落 自分のキャリアを考えるうえで、「いつでも独立できるだけの実力をつけていたい」と思っていました。
ただ、会社員で経験を積むと、どうしてもプレイヤーとしての仕事が減り、マネジメントの割合が増えていきます。組織の動かし方や社内での立ち回り方はどんどんうまくなっていく一方、プレイヤーとしての能力が上がっていく感覚がなかった。
正直なところ、「一体、自分は何屋なんだろう」と悩む瞬間が増えていったんです。
BtoBマーケティングのコンサルタントなら、クライアントのビジネスに向き合い、戦略立案から実行までを手がけられます。いわば、ビジネスの正攻法を体得できるわけですよね。いつでも独立できるだけの実力をつけるという目標に近づけると考えました。
また、「ビジョンや価値観、カルチャーフィットの大事さに気づいた」という話をしましたが、近しい業界にいた者として、才流が目指しているものにシンパシーを感じていました。
日々発信しているアウトプットからコンテンツの質を重んじている姿勢が伝わってきましたし、なによりも社長自身がコンテンツが持つ価値を理解して、誰よりも率先して発信している。
そんな企業姿勢や才流が目指す姿に共感し、入社を決めました。
クライアントワークと事業会社の管理職、両方の経験が武器になる
ー現在は、BtoBマーケティングのコンサルタントとして活動しています。どのようなところに仕事のおもしろさを感じていますか。
水落 複数のクライアントを担当してみて、「資本はある」「人もいる」「でもBtoBマーケティングのやり方や施策の優先度がわからない」という企業が多いという印象を持っています。
そんな悩みを抱えた企業に対して適切なプロセスで戦略から実行まで関わり、課題の解決ができたときには、ビジネスの成長に貢献できた実感がわいてきて、やりがいを感じます。
とくに私自身はクライアントワークだけではなく、事業会社でのマネージャー経験もありますから、現場の気持ちがよくわかるんです。
いくら正しいやり方でも、「経営者は喜ぶけれど、現場のエンジニアや営業は反発しそうだ」とか、「このフローでは途中で止まってしまうリスクがあるな」とか。組織の動き方を見ていると、ある程度、先を予測できるんです。
才流が提供しているコンサルティングの型に、自身の経験を合わせて伝えることで、クライアントの納得感をより高められる。実際にクライアントから「期待以上の仕事をしてくれた」という言葉をいただいたときには、うれしかったですね。
あとは、単純に“知らなかったことを知れる”おもしろさが、この仕事にはあります。
これまでに関わることのなかったビジネスの舞台裏を垣間見たり、市場調査やインタビューを通して、さまざまな業界事情や人の行動のインサイトを知れたり。
BtoBマーケティングの戦略立案からリードナーチャリングのプロセス構築、サイト改善、ときにはカスタマーサクセスの構築やインハウスマーケティング組織の立ち上げまで、とにかく仕事の幅が広いです。
才流に入社したことで、自身の知見やスキルセットの幅が広がっていると感じます。
時代にあわせて新たなコンサルティングの型をつくっていきたい
ー才流の社風や働き方の印象はいかがですか。
水落 私にとって働きやすさとは「本業にどれだけ専念できるか」なんです。
才流はメソッドカンパニーという明確なビジョンがあり、「顧客に貢献すること」「その中からメソッドを見つけ出してコンテンツ化すること」に専念できます。それ以外のことに、時間や労力を奪われないのが働きやすいですね。
加えて、テキストコミュニケーションを得意とする人が多く、言語化能力も高いので、やり取りもスムーズです。
リモートワークを導入している企業のなかでも、ここまでストレスのないオンラインコミュニケーションをとれる人が揃っている会社は、珍しいと思いますよ。
ー水落さんは、副業として「音楽制作の仕事」もしているそうですね。
水落 はい。10代のときからバンド活動をやっていて、社会人になってからも年に10回以上はベーシストとしてライブに出演しています。
現在は音楽制作も手がけていて、登録者40万人以上のYouTuberにチャンネル専属のBGMを提供したり、TV番組のBGMをつくったり、音楽出版社と契約してアルバムを配信したりしています。
才流は残業なしを推奨していますし、週4. 5日勤務で、毎週水曜日は14時に退勤できます。副業にも取り組みやすい環境ですよね。私も、つい最近まで水曜の夕方に、楽曲制作のレッスンを受けていました。本業でも副業でも、学びやインプットの時間をつくれるのはありがたいです。
ー最後に、これから才流で実現したいことを教えてください。
水落 BtoBマーケティングのコンサルタントではありますが、「BtoBマーケティングしかやりたくない」とは思っていません。スキルをアップデートし、守備範囲もどんどん広げていって、さらなる価値を提供していきたいです。
また最近では、新たな市場をつくっていこうとしている企業や、先行事例がない取り組みにチャレンジする企業が増えています。才流がつくりあげてきたメソッドやコンサルティングの型に当てはまらないプロジェクトも、今後増えていくでしょう。つねに型を更新していく、もう一度型をつくりあげていくようなつもりで取り組んでいきたいです。
そして、そのベストプラクティスを新たにメソッドとして発信していければと考えています。
(インタビュー・文:猪俣奈央子 編集:水谷真智子)