ストレスチェックの義務化や働き方改革の流れをうけ、多くの企業が取り組み始めた「健康経営」。中でも「社員の心の健康」にまつわるサービスを展開するのが、株式会社メンタルヘルステクノロジーズ様です。
全国1,400名を超える産業医が登録する「産業医クラウド」をはじめ、カウンセリングやストレスチェックなど、専門的な領域で企業を支援しています。
これまで独自のマーケティング戦略と施策を実践してきた同社ですが、コロナ禍でのビジネス環境の変化を受け、より広く自社のサービスを届ける必要性を感じていたと言います。
そこで、2020年5月からマーケティング戦略立案と伴走支援を才流にご依頼いただきました。代表取締役の刀禰(とね)様と取締役の松本様に、才流との仕事で得られた成果や率直な感想を伺いました。
ビジネス環境の変化に対応するため、第三者視点で施策を整理
ー 才流に依頼をされた経緯を教えてください。
刀禰 才流に依頼をするまでは、広告やウェビナー、メールマガジン、SEOなど幅広い領域のマーケティング活動を自社内で行っていました。
一定の成果も上がっている状況だったのですが、新型コロナウイルスの感染拡大で、状況が大きく変わってしまったのです。特に緊急事態宣言が発出されて以来、リード獲得に課題を感じるようになりました。
業界の競争が激しくなる中、広告のクリック単価はかつての10倍近くまで跳ね上がり、広告以外のチャネルを強化していく必要性が出てきたのです。
そこで、外部の知見を取り入れることを検討し始めました。このような大きな変化に対応するためには、現在行っている施策や課題を第三者視点で整理してもらったほうが良いと思ったからです。
才流のことは、コンサルティングを依頼するために情報収集をする中で知りました。小島さんが登壇されたウェビナーに参加し、「幅広い領域に対して有用な方法論や最新の情報を持っている会社」という印象を持ちました。
また、バックグラウンドに各領域のスペシャリストがいるという安心感から依頼を決断しました。
「現在の施策の課題」や「今後、課題となりそうなリスク」などの短期改善にフォーカス
ー 才流が行ったマーケティング支援の概要について教えてください。
小島 業界の競合が激しくなってきていることを受け、まずは「メンタルヘルステクノロジーズ様がお客様に選ばれる理由」をあらためて明確にしようとご提案しました。
産業医を探されているお客様に対し、デプスインタビューを実施。強みや競合他社との差異を整理したうえで、Webサイトの改善につなげていきました。
その後、各チャネルからのリード獲得状況や改善が見込める領域を探り、もっとも成果に貢献できるだろうと判断したのがSEO領域でのご支援でした。
今回のプロジェクトは、単純に「リードを増やす」ことがゴールではないというところが鍵でしたね。
刀禰 明確にターゲット層を定めており、その中でも単なるリードではなくホットリードを獲得したいという思いがありました。「顧客から選ばれる」ためのアプローチの仕方について、いろいろとご相談させていただきましたね。
小島 メンタルヘルステクノロジーズ様の場合、産業医の質を高めるための取り組みや、非常に有用な資料など、お客様に選ばれる要素を数多く持っていらっしゃいます。
またそれらの取り組みを「どの段階で、どこまで外部に見せていくか」という戦略と指針を持ち、これまでマーケティングでも一定の成果が上がっています。
だからこそ、新たな施策をご提案するよりも、「現在の施策の課題」や「今後、課題となりそうなリスク」を見つけ出し、継続的に改善案を出し続けることに重点を置きました。
刀禰 各施策で注意しなければいけない穴を、常にきちんと見つけてくれるので、信頼して任せられました。
単に「数を増やすこと」だけを目的としない実質的な提案に納得
ー 才流との仕事で、印象に残っていることや良かったことを教えてください。
松本 デジタルマーケティング領域では、アクセス解析などの定量的な分析はもちろん必要ですが、定性的な評価としてデプスインタビューをご提案いただけたことは特に印象に残っています。
顧客の声を聞く必要性は感じていたものの、なかなか実行できていなかったことをサポートしていただけたのでありがたかったです。
またSEOの他に、運用している広告やコンテンツの評価も総合的にご提案いただけたことも良かったと思います。Webマーケティングの支援に限らず、さまざまな情報も豊富にご提供いただいており、非常に頼りにしています。何を聞いても答えていただける心強さがありますね。
刀禰 私たちがこれまで考えてきた指針や戦略をしっかりと理解したうえで、単に「数を増やすこと」だけを目的としない。実質的な提案と支援をいただけるので、私たちも納得して取り組みを進められます。
また、数値的な成果もすでに出ています。当社の強みである「上位表示コンテンツからのリード獲得」にSEOが貢献し、コンバージョン率(CVR)が大きく伸びました。
苦しい緊急事態宣言下ではありましたが、この期間にご支援いただき、しっかりと準備をしておいたことで、今があるのだと思います。リードが増えただけでなく、しっかりと受注までつなげられているので、成果を実感しています。
マーケティングエクセレントな組織で、劇的な成長を目指す
ー これからの才流に期待することはありますか。
松本 ドラスティックで大きなことをやろうとは考えていません。これまでどおり、限られた人数と予算の中でできる「やらなければいけないこと」を、当たり前に積み上げていきたいと思っています。
小島さんには、これから半年、1年と長く伴走していただけるとありがたいです。
刀禰 現在はメンタルヘルスを軸としていますが、今後徐々に領域を拡大していこうと着実に準備を進めています。劇的な成長を実現するためには、マーケティングエクセレントな会社でなければなりません。
今後も才流に伴走していただき、対前年200%を達成できるようなマーケティング支援を一緒に進めていただきたいと思っています。
(撮影/矢野 拓実 取材/伊藤秋廣(エーアイプロダクション) 文/永田 遥奈 編集/安住 久美子)