最後に、契約を締結したパートナーとの関係を深めるための具体的なアプローチ方法を解説します。
アプローチ方法には、接点を広げるためのアクションと接点を深掘るためのアクションの2つの種類があります。
1.接点を広げるためのアクション例
1つ目はパートナー内での接点を広げるためのアクションの例です。まずは目の前の担当者にファンになってもらうことを目指して取り組みましょう。
一人でも接点を持てるのであれば、その方をきっかけに接点を広げていきましょう。何もないところから取り組むよりも工数がかからず、成功する可能性も高いです。参考として、各アクションの工数・コスト・効果の目安を整理しました。
アクション | 工数 | コスト | 効果 |
---|---|---|---|
上司・他部門・同僚の紹介を依頼する | 小 | 小 | 大 |
現在の窓口担当者だけでなく、将来の後任候補者を推測し関係を構築する | 小 | 小 | 大 |
組織図を印刷して組織や関係性をヒアリングする | 小 | 小 | 大 |
パートナー個社別の取引実績集を作る | 中 | 中 | 大 |
パートナー個社別の1枚紹介スライドを作る | 小 | 中 | 中 |
パートナーの営業が登壇するパートナー社内事例共有会を企画する | 大 | 小 | 大 |
勉強会を企画する | 中 | 小 | 中 |
パートナーの社内ポータルに情報(資料や問い合わせ先)を掲載する | 小 | 小 | 中 |
代理店主催の展示会、イベントに出展する | 大 | 中 | 大 |
※評価は企業により大きく変動するため、目安で記載
2.接点を深掘るためのアクション例
2つ目はパートナーとの接点を深掘るためのアクションの例です。ここで大切なのは、相手の興味・関心を知ること。相手の興味・関心に沿った企画を立案しましょう。
パートナーとのリレーション強化のために特定の業界や部長職以上などに限定したクローズドのイベントを開催している企業は意外と多くあります。著名人を呼んで役員全員に来てもらうのも有効でしょう。
ほかにもSFAが導入されている場合は疎遠になっているキーパーソンと定期的に接触する、3年後を見据えた仮説ベースの提案書を持っていくなども効果的なアクションです。
営業担当者との10分面談は単純に接触効果を狙うものですが、10分あれば新たな情報も収集できます。「お繋ぎいただけますか?」と聞いて、面談をセットしてもらうこともできるでしょう。
アクション | 工数 | コスト | 効果 |
---|---|---|---|
上司・役員にミーティング同席を依頼する | 小 | 小 | 大 |
戦略ミーティングを実施する(半期/年) | 大 | 小 | 大 |
顧客との商談に同席する | 小 | 小 | 中 |
案件を紹介する | 小 | 小 | 大 |
パートナー社内での商品・サービスの利用を推進する | 大 | 中 | 大 |
共同で導入事例を作る | 大 | 中 | 大 |
パートナーの営業が登壇する、パートナー社内事例共有会を企画する | 大 | 小 | 大 |
ネットワーキングを含めた企画を行う | 大 | 大 | 大 |
パートナーの営業と1on1で10分面談を行う | 小 | 小 | 小 |
月に2回、パートナー向けメルマガを送る | 大 | 小 | 中 |
キーパーソンと定期で接触する(疎遠になっていることがわかるようCRMを整備) | 中 | 小 | 大 |
3年後を見据えた仮説ベースでの提案書をもっていく | 中 | 小 | 大 |
メールの開封・クリック履歴、Webサイトの閲覧履歴が追えるツールを導入する | 大 | 中 | 大 |
パートナー先に常駐・出向する | 大 | 中 | 大 |
ゴルフコンペの企画をする | 大 | 大 | 大 |
会食を設定する | 大 | 大 | 大 |
スポーツのVIP席を契約し、案内する | 大 | 大 | 大 |
※評価は企業により大きく変動するため、目安で記載
これらを通して、パートナーとのリレーションを強化し、取引額の最大化を目指していきましょう。