ここからはパートナービジネスの成功に向けて、契約を締結したパートナーとのリレーションを強化していくときのポイントを解説します。
まずはパートナーがメーカーに求めることを理解しておきましょう。これまで何度か引用してきた「代理店(パートナー)ビジネスの実態調査」の結果を紹介します。
パートナーがうれしい連絡手段はメールや電話
第1章でも紹介したとおり、「ご自身がある特定のメーカーの製品・サービスの販売に注力する、または頻繁に販売しているとき、その理由は何ですか?」という質問に対するパートナーの回答は、「メーカーとコミュニケーションしやすい・連携が取れている」が最多。
パートナーはメーカーに対して、コミュニケーションや連携のしやすさを求めていることがわかります。
同調査において、「メーカーとのコミュニケーションチャネルのなかで、なくなると困るものはどれですか。最大3つまでお答えください。」という質問に対し、多くの回答が得られたのはメールと電話でした。とくに年齢があがるにつれて、メールと電話を重視する傾向にあります。
メールと電話が多いとはいえ、重要なのはパートナーの営業担当者が日常的に使っている手段でコミュニケーションを取ることです。パートナーの営業担当者に普段のコミュニケーション手段を確認しておきましょう。
信頼できるメーカーの条件は、レスポンスの早さ
調査結果をもう1つ紹介します。
「あなたにとって、メーカーの信頼に繋がると思う要素はなんですか。最大3つまでお答えください。」という質問に対しては、営業担当者のレスポンスが早い、営業担当者が自社の要望を的確に実行してくれるという回答が上位を占めました。
パートナーは企業ではなく、営業担当者個人に注目し、期待を寄せ、信頼感を高めていることがわかります。
また、いずれの回答もパートナービジネスに特化したものではなく、ビジネス全般や営業において求められる普遍的なものです。
とくにパートナービジネスは人と人との信頼関係のうえに成り立つとも言われます。後述する「GIVEの精神」で信頼関係を構築することから始めましょう。