FAQ|パートナープログラムの設計

パートナープログラムの設計について、よくある質問に才流のコンサルタント・桂川が回答しました。


Q.パートナーから顧客への販売価格はコントロールできないと理解しています。しかし、ある程度の水準に抑えるようなことはできないのでしょうか?

桂川

メーカーがパートナーの販売価格(再販売価格)を拘束することは、原則として、不公正な取引方法(独占禁止法第2 条第9 項第4 号)に該当し、独占禁止法上の問題となります。
コントロールはできない前提ですが、ある程度の水準に抑えるために、自社Web サイトで価格を公開する方法はあります。

Q.一般的な契約条件(仕切り率・紹介手数料)はどうなっていますか?

桂川

業界や商材によって異なります。
一般的には、再販の場合は基準価格の20〜30%の卸率、紹介の場合は契約した売上の10〜20%が相場です。

Q.パートナーに対して、どの程度のコミットを求めることができますか?

桂川

一般的には、契約締結時点で案件紹介数や受注数といった数字をコミットするパートナーはほぼいません。これは企業間の力関係の問題ではなく、たとえ大手企業と大手企業の契約締結でもコミットすることは少ないのが実態です。
パートナープログラムの契約ランクを作り、1つ上のランク目標を合意する方法を検討するとよいでしょう。また、パートナーは期待されること自体は嫌がりません。コミットはできなくても、数字面での期待値は伝えるとよいでしょう。

Q.インセンティブ(追加の達成報奨金)は何がいいですか?

桂川

追加の成功報酬の形態はいくつかあります。パートナービジネスの初期フェーズなら「契約直後パートナーの成功体験を最大化する」に寄与するインセンティブ設計がよいです。
例:◯件までは△%を追加キックバックする、 年間で一定件数以上を販売したらマーケティングのための資金をX万分提供する

Q.パートナー同士でコンペが起きることを想定して卸値や条件を統一してほしいと言われます。どうするべきでしょうか?

桂川

卸値は原則、統一したほうがよいです。
理由は、卸値が高いパートナーが先に商談を仕掛けていた場合に、卸値が安いパートナーが商談を受注するリスクがあるためです。
一方で、多く販売してくれるパートナーの卸値や条件を優遇する戦略も考えられます。卸値の変更はパートナーへの説明コストが大きく、パートナーにとって条件が悪化する場合は信用を失いかねません。変更する場合は慎重に検討しましょう。

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