投資対効果を試算し、獲得すべきリードの数が明らかになったら、展示会で獲得するリードの判定方法と、フォローの優先度や内容といったフォロールールを策定します。
展示会では多くの来場者と接触できますが、リードの有効性を正確に評価し、フォローの優先度を決定するプロセスが重要です。このプロセスを怠ると、競合他社に先を越されたり、重要な商談や受注の機会を失ったりするリスクがあるからです。
展示会に出展する際は、獲得したリードを効率的に分類し、事前に定めた優先順位に基づいて迅速にフォローすることが欠かせません。そのために、事前にリードの判定方法とフォロールールを策定し、リードを獲得したタイミングで即座に評価できる体制を整えます。
展示会が終わってから獲得リードを一つひとつ評価していては、タイミングが遅すぎるのです。
展示会におけるリード獲得の流れ
展示会でのリード獲得プロセスは、集客スタッフがブースの前で来場者をひきつけ、インセンティブと引き換えに来場者のバーコードをスキャン、あるいは名刺交換をしてリードを得るところから始まります。
その後、ブース内で説明員が名刺交換を行ったうえで商品・サービスの詳細について説明し、購買意欲や予算などの重要な情報を収集します。ここで説明員は収集した情報をもとに、フォローの優先度をA〜Cのランクで分類します。
購買意欲が高いリードは即フィールドセールスに引き継ぎ、そのほかのリードはインサイドセールスやマーケティングのフォロー対象にするためです。
展示会でのリード獲得時によくある失敗
このフェーズでよくある失敗が、次の3つです。
- 説明員がそれぞれの主観でフォローの優先度を判定していて、ばらつきが生じる
- 説明員の判定と実際のリードの購買意欲が乖離している
- リードの判定に時間がかかり、フォローが遅れてしまう
これらの失敗は、説明員にリードの判定方法が正しく共有されていないために起こります。
リードの判定方法が共有されていない場合、説明員の判定が属人化し、基準も説明員ごとにばらつきます。判定のばらつきは、チーム全体として一貫性のある対応ができなくなるため、展示会を通じて得られるリードの質に大きな影響を及ぼします。
とくにリードの購買意欲を見誤ると、適切なタイミングでのフォロー機会を逃し、商談・受注を獲得するチャンスも損なうでしょう。判定に時間を要していては競合他社の後手に回り、同様に商談・受注を獲得するチャンスを逃します。
こうした状況に陥るのを防ぐために、リードの判定方法やフォロールールを策定し、あらかじめ説明員を含む関係者全員に共有しておく必要があるのです。