ここまでの内容を踏まえて、展示会出展が向いている企業とそうでない企業を整理しました。
なお、展示会に出展するうえでの前提条件として、見込み顧客が情報を収集し、購入決定を行うプロセスに展示会が組み込まれている必要があります。展示会出展を検討する際は、見込み顧客が展示会に足を運んでいることを必ず確認しておきましょう。
展示会出展が向いている企業
展示会出展が向いている企業は、次の3つのいずれかにあてはまる企業です。
- 保有リード数が1万件未満の企業
- Web施策はやり尽くした、あるいは特定の地域のリードを獲得したい企業
- 新規事業の初期フェーズの企業
1.保有リード数が1万件未満の企業
ターゲットリードを獲得できる展示会に出展し、獲得したリードを商談・受注へとつなげつつ、リードナーチャリングに欠かせないハウスリストの拡充も同時に進めましょう。
本ガイドの内容に沿って、出展準備を進めてください。
2.Web施策はやり尽くした、あるいは特定の地域のリードを獲得したい企業
展示会は、Webでは接点を持てないリードも獲得できます。また特定の地域のリードが欲しい場合、当該地域で開催される展示会への参加は成果を期待できるでしょう。
本ガイドの内容に沿って、出展準備を進めてください。
3.新規事業の初期フェーズの企業
新規事業の初期フェーズは、顧客から商品・サービスへのフィードバックを得ることが重要です。
展示会では、多くの来場者と直接コミュニケーションがとれます。商品・サービスの実機やデモンストレーション、実績を解説したパネルなどを展示し、来場者からのフィードバックを得ましょう。
展示会出展が向かない企業
次のいずれかにあてはまる企業は、展示会出展の優先度は高くありません。ほかの施策も十分に検討しましょう。
- 投資対効果が見合わない企業
- 新しい商品・サービスがない企業
1.投資対効果が見合わない企業
投資対効果が見合わない場合、展示会に出展すべきではありません。リソースの無駄遣いになってしまうからです。
展示会に出展する際は、事前に投資対効果を評価し、その結果に基づいて出展の判断を下すことが重要です。あわせて、展示会で獲得したリードがどれくらい商談や受注につながっているのかも確認しなければなりません。
投資対効果の試算方法は、このあとの第2章でくわしく解説します。
2.新しい商品・サービスがない企業
新しい商品・サービスがなくても、保有するリード数が1万件未満の場合は、出展を検討してもよいでしょう。
ただし、新しい商品・サービスがない場合は、来場者のフィードバックを得る必要性が低いため、ほかの施策にリソースを割くことも十分に検討してください。