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詳しく伺ってみると、こうした課題を抱える会社の多くが、業務遂行をメンバーの属人的なスキルに依存し、個人が持つ業務の情報や知識を体系化する仕組みがないことがわかりました。
課題を解決するためには、個人が持つ業務の情報や知識を、メンバー全員が使える汎用的なメソッドとして型化する必要があります。
才流では、これを「業務プロセスの体系化」と呼んでいます。
業務プロセスの体系化に取り組むことで、再現性の高い業務遂行が可能になります。プロジェクトの成功確率は上がり、経験値の浅いメンバーでも最短ルートで成果を出せるようになるのです。
例えば、才流が提供する「マーケティング戦略・施策の立案」サービスでは、クライアントへの提供プロセスをすべて体系化しています。そしてプロジェクトを重ねる度に、全コンサルタントがプロセスを磨く仕組みを作っています。
また「業務プロセスの体系化」を始めるタイミングは、早ければ早いほど良いと考えています。事業や組織の成長に伴い、蓄積される情報や知識は指数関数的に増えていくからです。
本記事では才流の社員用マニュアルとして活用している「業務プロセスの体系化 9つのチェックリスト」を紹介します。
業務プロセスの体系化に取り組みたい、体系化の方法を知りたい、と考えている方の参考になれば幸いです。
著者紹介
早稲田大学政治経済学部卒業後、2016年に組織人事のコンサルティングを行う株式会社リンクアンドモチベーション入社。社内初のマーケターとしてHR Tech領域の新規事業「モチベーションクラウド」のマーケティングチームを立ち上げ、領域横断でBtoBマーケティング全般を担う。2020年8月、株式会社才流に入社。コーポレート側のグロース担当として才流の「経営強化」や「事業開発」に従事。
@msykmatsushita
体系化の手順は課題設定、内容作成、実行改善の3つに分けられます。また、各々3つのステップがあり、合計9つのステップがあります。
それでは、各ステップの内容を解説していきます。
参考:リンクアンドモチベーション社が提唱する人材要件フレーム
○ 例)因数で分解する方法
「マーケティング調査= 顧客の調査 × 競合の調査 × 自社の調査」のように、マーケティング調査に必要な要素を因数で捉える
○ 例)プロセスで分解する方法
「売れるロジック=問題提起+原因の深掘り+解決策の方向と結果+解決策としての商品紹介+信頼+安心+行動の後押し」のように、売れるロジックを考えるために必要な要素をプロセスで捉える
例)
才流のBtoBマーケティング担当の業務プロセスにおいて、重要な要素は?
ビジネスゴールを「売上げを上げる」ことに置いているので、売上げの因数分解をすると商談数が最も影響を与える要素である
→よって「商談を生み出す力」が最も注力すべき要素だと判断
実際に活用いただく際は、チェックリストの各項目を往復しながら考えることをおすすめします。①~⑨までの項目は相互補完の関係にあるため、独立して1つずつ考えることは難しい場合があります。例えば、全くの事例理解なしに課題設定をすることは難しいでしょう。
また、本チェックリストは、これから業務プロセスの体系化を目指す方には基本の手順を確認するものとして、既に体系化に取り組まれている方には抜け漏れを見直すものとして活用いただければ幸いです。
本記事を執筆した背景には、才流の「体系化の方法を体系化する」ことへの挑戦があります。社内では「メソッド開発のメソッドを開発する」という言い方をしています。
メソッドカンパニーとして、どんな顧客課題も再現性の高いメソッドに基づいて解決したい。
この想いを実現するために、本記事では「業務プロセスの体系化」というテーマを2つのアプローチで捉えました。
1つ目のアプローチは、これまで偉大なメソッドを開発した人たちはどのようにメソッドを開発したのか、という帰納的な視点です。公文式のような個人向けの事例から、トヨタ生産方式のような組織向けの事例まで、メソッド開発に至る思考の共通項を探りました。
2つ目のアプローチは、「人はどうすればメソッドを効果的に学習できるのか」という演繹的な視点です。メソッドという学習コンテンツを開発するために、1つ上のレイヤーに位置する"あるべき学習体験"から逆算して開発することにしました。これは「ワンランクアップの法則」に沿った考え方です。
海外では学習体験デザイン(Learning Experience Design)と呼ばれる領域の研究が進んでおり、それらを参考に学術的な視点も踏まえました。
参考:NovoEd Foundations of Learning Experience Design
業務プロセスの体系化を目指す方々に、活用いただければ幸いです。
才流では、特定の手法やツールにとらわれず再現性の高いメソッドに基づき、戦略の立案から実行まで関わりたい方を募集しています。
詳細は募集要項をご覧ください。
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