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MAツールで売上を4倍にしたマーケターが語る、MAツール導入が失敗に終わる6つの条件とは?

本記事では、BtoBマーケティング強化のためにMA(マーケティングオートメーション)ツールを導入し、成果をあげているマーケターに「MAツールを導入すべき企業と、導入すべきでない企業の違い」などについてお話を伺いました。

「今後、MAツールを導入すべきかどうか悩んでいる」
「いまMAツールを導入しているがそもそも機能していない」


上記のような悩みをお持ちの経営者の方にとって、課題解決のヒントにきっとなるでしょう。

MAツールの大前提の話(MAの役割・SFAとの違い)

そもそもMAツールに対して、どういったイメージをお持ちでしょうか?
私が考えるイメージは、ろ過されてない真水の中から飲める水を選別するためのツールです。

リードは下記の三つに分けられると考えています。

  • ただのリード
  • 営業に渡す価値があるリード
  • 営業する価値があるリード

MAツールは、「ただのリード」を「営業に渡す価値があるリード」に転換するのが目的です。

そのため、MAについては下記のことが大前提となります。

MAツール

  • ​​​​​​​売上に直結するのはSFA(セールスフォースオートメーション)の役割
  • MAツールを導入しても、そもそものリードがないと機能しない

したがって、仮にリードの受注率が90%であれば、ほとんど取りこぼしがないのでMAツールを導入する必要はありません。対象となるクライアントが極めて少数なら機能しないのです。

そもそも、受注につながる可能性の高い良質なリードは営業が勝手に動くでしょう。
そうではなく、「営業に失敗して積み上がった膨大なリストを管理できない」、このような悩みを解決するのがMAツールの役割です。

MAツールについて押さえておきたい大前提の話はここまでとなります。
それでは下記より、MAツールを導入して大きな成果をあげているマーケターの方にお話を伺っていきます。

ーーどれくらいの期間、MAツールを使っているのでしょうか?

BtoB・BtoC両方で、3年程度利用しています。自社で管理しているリストは、下記の通りです。

  • 会社名:30万社
  • メールアドレス:10万件

このリストはイベントや名刺交換などを通して集めてきたものです。

ーーMAツールでどれだけの成果が上がったのでしょうか?

もちろんMAツールだけのおかげではないと思いますが、MAツール導入による成果は主に4つあります。

  • Web経由の売り上げが1%から70%
  • 売り上げ自体が4倍にアップ
  • リードが10件/月から、8000件/月
  • これまで管理できていなかったリストから、リードが100件以上獲得

このような成果がありましたので、MAツールを導入した意義はあったと思います。

ーーMAツールを導入しても、失敗する会社の共通点とは何でしょうか?

MAを導入しても意味がないと思う条件として三つポイントがあります。「データ・組織・コンテンツ」です。
たとえば、下記のような条件の時はMAツールを導入しても意味がないでしょう。

  • そもそもデータがない
  • 営業組織と連携していない
  • コンテンツが無い
  • クライアントが限定されている
  • 市場が縮小していて、お客さんの数自体が減っているような業態
  • 単価が低すぎてナーチャリングのフェーズが無い商材

ひとつずつ解説します。

MAツールを導入しても失敗する企業の条件その1:そもそもデータがない

MAツールでつまずく理由の大きなポイントは「データマネジメント」です。

まずここに3つ問題があります。

1点目に、顧客データ(メールアドレス)を保有している数が数百、数千程度の場合、導入メリットは低いです。もちろん、MAを通じて行いたいことや顧客単価・LTVにも影響はされます。

理由としては、得られる結果がコストに見合わないためです。たとえば、年間通じてのCVRが仮に5%の場合、その部分が2倍改善し10%になったとしても、最大1万件の10%で1,000件、上乗せ効果500件でコストに見合う成果とは中々言えません。

2点目に、顧客属性のデータが無い場合も導入メリットは低いです。このケースはしばしば見受けられます。現在保有している顧客情報に「会社規模」「住所」「業種・業界」などの情報が入っているか確認してみてください。なぜ顧客属性のデータが必要かというと、顧客のセグメント分けの際に必要となるからです。

「社名」と「メールアドレス」だけですと、One to One(1対1)のコミュニケーションを取るための情報がないため、コミュニケーションの効率が低くなります。

もし無い場合は、どういったセグメントで顧客を分けた方が良いのか、営業体制も加味しつつフォーム設計など含めた準備が必要になります。

3点目に、営業の行動データがデータとして存在していない場合も導入メリットは低いです。セグメントに使う観点で必要であることはもちろん、MAの本格導入後にPDCAを回していくにあたり、必要不可欠となる情報だからです。MAを通じたリード獲得、ナーチャリングを経て、売り上げというゴールを目指す中、最終プロセス部分が見えなければ施策の効果も可視化できないので、改善ができなくなります。

MAツールを導入しても失敗する企業の条件その2:営業組織と連携していない

ずばり、営業組織とマーケティング組織の関係が悪いと成果がでません。先述したことと重なりますが、獲得したリードを受け取り、商談に結びつけるためには営業の力が必要になります。


この際、よくあるケースは「無視」です。


マーケティング担当が苦労してコストをかけて、広告を出したり、LPでリードを獲得したりしても、営業担当が一切フォローしてくれないといったケースがよくあります。

しかも、フォローどころか、「マーケティング担当者は現場をわかっていない」、「マーケティング担当者は余計なことをしている」などと心無い言葉を浴びることさえあります。

なぜこのような事態が起きてしまうのでしょうか?それは「温度感の低いリードを営業に渡しているから」です。こういったリードですと、そもそも営業が相手をしてくれません。運良くフォローしてもらったとしても、それは営業先が無くて困っている新人の営業となるでしょう。

MAツールを導入しても失敗する企業の条件その3:コンテンツが無い

最後に、社内に「コンテンツ」と呼べる事例や資料などが無いケースも多く見られます。

ここまで紹介してきた内容をクリアしていたとしても、肝心のコンテンツが無いと目の前の顧客に何もアプローチできません。アプローチできたとしても顧客の関心を掴むことは困難です。

顧客の関心を掴むためには、営業組織からヒアリングしたホットリード(興味関心の高いリード)の要素をもとにペルソナを描き、そのカスタマージャーニーに合わせたコンテンツを用意します。優良顧客を特定し、その顧客が購入に至るまでに必要な情報をコンテンツ化しましょう。

MAツールを導入しても失敗する企業の条件その4:クライアントが限定されている

特殊な状況ですが、商材単価が数百億など超高単価でターゲットとなるクライアントがそこまで多くなく、限定されているといった状況です。このようなケースではMAツールにかける分のコストを、クライアントとの接待に充てるべきです。

MAツールを導入しても失敗する企業の条件その5:市場が縮小してお客さんの数が減っている

リードを管理するのがMAツールの価値なので、市場が縮小して、そもそもリードが取れないような状況ではMAツールを入れるべきではありません。

MAツールを導入しても失敗する企業の条件その6:単価が低すぎてナーチャリングフェーズがない

単価が低すぎてナーチャリングフェーズがない場合、受注を逃したクライアントを追いかける必要が無いのでこちらも対象外になります。

ーーでは、どういった会社がMAツールを導入すべきでしょうか?

取りこぼしているリードが大量にあるような会社は、MAツールを導入すべきです。

たとえば、下記のようなケースです。

  • 月に100件ずつ継続してリードが増えているが、営業担当は5人のみ

このような状況だと1年後には、1200件のリードを5人で管理することになります。これでは、放置してしまうリードが大量に発生することになるでしょう。

他にも、下記のようなケースでもMAツールを導入すべきでしょう。

  • 5000社を超えるリストがあるが営業担当は10人のみ

このようなケースでもすべての会社に対応できていない可能性が高いでしょう。
もしくは大量の問い合わせがあって対応すべきかどうかがわからないといった状況も有効です。

まとめると。

  • リードが安定的に増加しており、ゆくゆくは営業担当が手に負えないほどにリードが増えていくケース
  • 大量のリストが既に社内に存在しているものの、取りこぼした顧客に対応できていないケース
  • 大量の問い合わせがあって、対応すべきかどうか不明なケース

このようなケースの際は、MAツールの導入を検討されてみてはいかがでしょうか?

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村上 薫

著者/ 村上 薫
SEOコンサルタント

大学在学中、ITベンチャーを起業。自ら経営者として様々なウェブサービスの運営を行いつつ、コンサルタントとして様々なサービスの改善を行ってきた経験を持つ。 このコラムでは経営者としての目線を元に、“実利になるマーケティングとならないマーケティング”というテーマで情報を発信していく。

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