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検索エンジン流入減少事例から見る、昨今のSEOトレンド
村上 薫

検索エンジン流入減少事例から見る、昨今のSEOトレンド

以前まで多くの検索流入を獲得していたサイトが、一気に流入を減らすケースが目立っています。その理由について、SEOコンサルタントの村上薫さんに伺いました。

 

今後、どのようにSEOに取り組むべきか

ここ1年で、検索エンジンの流入を大きく減らしたサイトのタイプがいくつかあります。

 

どういったサービスが流入を落としたのかを見ることで、今後どのようにSEOに取り組むべきかを整理しましょう。

 

検索エンジン流入が落ちたサイトをいくつか見ながら解説します。

 

①圧倒的に強かった旅のキュレーションメディア「retrip」

トリッピース社が運営するretrip

https://retrip.jp/

 

 

ahrefsベースだと、検索エンジン流入を徐々に落としていることがわかります。

 

順位を見ると、エリアの掛け合わせはそこまで変わっていませんが、1年前にとれていた地域単体が落ちているのがわかります。

 

キーワード 2017年 2018年
福岡 4
箱根 2 78
浅草 1
鬼怒川 2 89
大阪 5
秋葉原 6
江ノ島 2 70
吉祥寺 1
嵐山 2
みなとみらい 2

 

エリア単体で上位に出てるのを見て「本当にSEOが強いな」と思った記憶がありますが、こういったクエリでは今は食べログやぐるなびなどの昔からある検索メディアか、大手出版社の記事型メディアが軒を連ねています。

 

②ここまで落ちるのも珍しいGMOのランキングシェア

https://www.rankingshare.jp/

 

 

GMO社がやっていたranking shareというサイトを御存知でしょうか?

様々な切り口でランキングコンテンツを量産していました。

 

また記事はGMOのグループ会社が作っていたようです。

GMOメディア「ランキングシェア」にてキュレーション記事制作

 

こちらも、この1年で大きく流入を落としています。

 

 

ビジネスモデルは不明ですが、こういったサービスはトラフィックが無いと成り立ちません。

 

おそらくトラフィックの大半は検索エンジンに頼っていたはず。

 

最近サービスの閉鎖が発表されました。
https://www.rankingshare.jp/serviceClose

 

retripとランキングシェアに共通する要素は、いくつかあります。

 

①ランキングの根拠が不明

どちらも◯◯のおすすめランキングといったコンテンツを大量に作っていますが、どういった基準のランキングなのがわかりません。

 

②誰が書いてるのがが不明

キュレーションメディア全般にいえることですが、作り手の顔が見えないのも特徴です。両サービスともに著者ページはありますが、ID表記なので本名はわかりません。

 

③記事をとにかく量産

多いときには1日20~30ほどの記事を作るため、年間で1万本近い記事が生産されます。これを数年間運営するとあっという間に数万の記事が掲載されます。

 

何が問題なのか?

例えば3年前に書いた「福岡のラーメンランキング50選」といった記事があった場合に、あるラーメン屋の情報が閉店や移転や番号変更などがあっても、数万記事あると修正が困難になってきます。

 

なので徐々にコンテンツの価値が落ちていき、SEOの効果も低減していく構造になっています。

 

ここで最近の実体験をお話します。

 

検索エンジン流入が停滞していたある大規模なウェブメディアがあり、品質が低いという理由で1万ページ近いURLをnoindexしたところ

 

 

といった改善が見られました。

 

昨今の検索エンジンは大量の情報よりも、少数の品質の高いコンテンツを求めているのだなと感じた事例です。

 

一方で、誰が書いているのかを明確にしていたものの、先月8月のアップデートで大きく流入を減らしたジャンルがあります。

 

それが健康ジャンルです。

 

凄まじくSEO流入が減っている健康ジャンルのサービス

●ドクターズミー

 

 

●スキンケア大学

 

 

この2つのサービスは

 

 

で検索をかけても1位に表示されません。

 

 

両サイトともに

 

 

するというやり方をとっていました。

 

実は私もこういった方法をとっていた医療系のメディアを担当していたのですが、去年の12月から8月までは順調に流入を伸ばしていたものの、8月に大きく減少するという体験をしました。

 

反対に上位に表示されているサイトを見ると

 

 

といったホームページが出ています。

 

またそういったサイトはスマートフォン対応などしてないものも少なくありません。

 

こういった状況を見ると、SEO×医療という方針のサービスにおける検索流入リカバリは、相当困難だと感じます。

 

健康系のジャンルは多くの方にとっては関係の無い話ですが、多かれ少なかれこういった波はまた別の領域に来るでしょう。

 

そのときにどういった対策をとるべきでしょうか?

 

 

というのは当たり前で、重要なのは「コンバージョンすべきキーワードを抑える」ことだと感じます。

 

ビジネスモデルによっても異なりますが、

 

 

といった言葉はビジネス貢献が高いワードです。

 

wantedlyのSEO記事で解説したように、比較や口コミなどは自社では抑えにくいですが、エリア掛け合わせなどはカバーできます。

 

例えばこの健康アップデートの波が住宅ローンジャンル、キャッシングジャンルに来た際に影響が出るクエリは

 

「住宅ローン相場」
「キャッシング借り換え」

 

などでしょう。


これらのクエリはその情報が確かかどうかが問われるので、金融会社のサイトが軒を連ねるのは想像に固くありません。

 

一方で

 

「住宅ローン相談 福岡」
「キャッシング借り換え 関西」

 

といったクエリはコンバージョン貢献が高いですが、コンテンツが場所に関するものなのでアップデートの影響を受けづらいと予想します。

 

実際、健康ジャンルのアップデートでもエリア系のクエリはそこまで大きく動いていません。

 

ただし、これはアクション課金のビジネスモデルに当てはまる話で、大量のトラフィックをもとに純広告をとるといったメディアは意味が無いでしょう。

 

まとめ

昨今の事例を見るとポイントとしては

 

 

といったあたりでしょう。

 

SEOはマーケティングコストがどんどん高くなりますね。

 

それでも広告と比べると安いので用法用量を守って正しく運用していきたいものです。

村上 薫

大学在学中、ITベンチャーを起業。自ら経営者として様々なウェブサービスの運営を行いつつ、コンサルタントとして様々なサービスの改善を行ってきた経験を持つ。 このコラムでは経営者としての目線を元に、“実利になるマーケティングとならないマーケティング”というテーマで情報を発信していく。

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