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「求人ボックス」と「スタンバイ」、どこで差がついたのか?

価格コムの「求人ボックス」と、ビズリーチ運営の「スタンバイ」。同じようなビジネスモデルを採用している2サイトですが、その伸長には明らかな差がついているように見えます。この差はなぜ生まれたのか、コンサルタントの黒須が分析します。

両者の差はどこで生まれたのか

価格コムが運営する「求人ボックス」が伸びています。
https://xn--pckua2a7gp15o89zb.com/

求人ボックス1

様々な求人メディアの情報をまとめ、企業からクリック型の掲載課金を募るというモデルです。

求人ボックス2

https://xn--pckua2a7gp15o89zb.com/%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0%E5%BA%83%E5%91%8A

オリジナルコンテンツではないのでSEO的には厳しいのではと思っていましたが、価格コムのIR資料を見ると月間利用者数が、30万/月から140万/月超と伸びています。

新興メディア・ソリューション

一方でビズリーチ社が運営する「スタンバイ」。
https://jp.stanby.com/

スタンバイ

こちらも「求人ボックス」と同じビジネスモデルのサービスです。

リリース当時は、とにかくメディア記事を量産していましたが、後発の求人ボックスに抜かれてしまっているように見えます。

shrefsオーガニック流入

どうしてこういったことになってしまったのか?

そもそもクロール型のサービスはSEO的にどうなのか?

このあたりを整理しましょう。

なぜ求人ボックスが伸びたのか?

前提として、こういった検索サービスのSEO施策のトレンドとして

「エリアページなどの一覧ページを強化するため、メディアを連携して記事を量産」

といった手法がありました。

しかし、こういった結果や他の様々な施策の結果を見ると

「一覧ページに関連のない記事コンテンツはSEOに寄与しない」

ことだと思います。

厳密にいうと、記事単体のオーガニック流入は伸びるが、コンバージョン貢献の高い一覧ページのSEO貢献にはつながらないと感じます。

スタンバイの流入キーワードと求人ボックスのそれを比較すると、スタンバイは記事にトラフィックが集まってますが、求人ボックスは一覧ページのSEOが伸びています。

スタンバイ・ランディングページコンテンツ

#
キーワード
順位
URL
コンテンツ
1
スタンバイ
1
TOP
2
公認会計士
5
記事
3
マンション管理士
3
記事
4
測量士補
3
記事
5
通関士
3
記事
6
図書館司書
1
記事
7
アクチュアリー
4
記事
8

在宅

バイト

4
記事
9
司書
2
記事
10

薬剤師

資格

1
記事

求人ボックス・ランディングページコンテンツ

#
Keyword
Position
URL
コンテンツ
2
アニメ 動画
8
一覧ページ
3
求人
3
検索ボックス
4
在宅ワーク
8
一覧ページ
5
在宅ワーク
9
一覧ページ
6

在宅ワーク

データ入力

1
一覧ページ
7

データ入力

在宅

1
一覧ページ
8
求人ボックス
1
TOP
9
治験 バイト
3
一覧ページ
10
大丸札幌
4
一覧ページ
11

在宅ワーク

パソコン

1
一覧ページ

こういった結果はSEOに対する考え方からきているのと思うのですが、ポイントをいくつか整理しましょう。

①そもそも、どういったコンテンツを作るのか

求人ボックスの一覧ページには、以下のような情報が掲載されています。

青森県の人気の求人検索ランキング

こういった情報は

  • ユーザフレンドリーなのでSEO効果があり
  • 編集コストがゼロ

といった観点で最高のSEOコンテンツです。

あとそもそも、こういったコンテンツはクローリングメディアしかできません。

スタンバイを見ると、人の手を使った編集コンテンツを大量に用意しているのがわかります。

https://jp.stanby.com/contents/detail/koninkaikeishi

これって当然ですが、コストがかかるんですよね。

トラフィックは増えるんですがコンバージョン率が非常に低くなります。

②スタンバイのコーディング

 -インデックスさせるページにnofollow

スタンバイは詳細ページを用意していますが、そのページに対してnofollowをしています。

広報の全国の新着求人1

広報の全国の新着求人2

こういった施策では、詳細ページにcanonicalやnoindexをかけるのですがそういった工夫はありません。

-内部リンクのURL

求人ボックスもスタンバイも内部リンクがありますが、スタンバイは内部リンクのURLと順位を上げたいURLが別々になっているように見えます。

スタンバイの内部リンクURL

https://jp.stanby.com/search?q=%E6%B3%95%E5%8B%99&l=%E5%8F%B0%E6%9D%B1%E5%8C%BA

https://jp.stanby.com/search?q=%E5%AD%A6%E6%A0%A1%20%E4%BA%8B%E5%8B%99&l=%E9%95%B7%E9%87%8E%E7%9C%8C

スタンバイはこのようにsearch?q=というパラメータがついており、canonicalやnoindexもはいってません。

一方で検索結果にランクインしているURLをみるとこのようになっています。

https://jp.stanby.com/r_1dcdd6d07eb0bafb9e3e68119d364450

求人ボックスは、サイト内の内部リンクと検索結果ランクインURLは同じです。

なのでスタンバイは努力しているとは思いますが、方向が少し間違っているのではと感じます。

クロール型のサービスって、SEO的にどうなの?

こういったクロール型求人サービスの親玉にあたるindeedのトラフィックを外部から見ると、半端なく伸びています。

オーガニックトラフィック

またindeedを買収した出木場氏がインタビューで語っているのですが

UU数は、クッキー(Cookie:ウェブサイトがユーザーの利用情報をユーザーのPCに記録して保存する仕組み)の数なので、変な話、コントロールできてしまう。

そこで、UU数に加えて聞くのが、例えば1ユーザー当たりのページビュー(PV)数とかサイトの滞在時間とかです。

いわゆるSEOコンサルタントと呼ばれる方たちに、Indeedと言えばSEOをいろいろやっている会社だよね、とか言われることがあります。

でも、SEOはいろいろな側面があるんです。

要はトリッキーにPVを上げようとして、バックリンクをちょっと小細工して見せるとか、タグを書き換えてユーザー数をコントロールするとか。そういうテクニック的なことが、いっぱいあるんです。

けれど、本当に重要なのは、ユーザーが、いわゆるタイム・オン・サイト、そのサイトに来た時に何分いたかということが大事で、それはコントロールできない。

グーグルの何がすごいかって、1人当たりがたくさんのページを見ていたり、長くサイトにいるということでしょう。だから、そういうことを聞きました。

https://newspicks.com/news/1861216/body/

これを見るとindeedはリクルートから買収される際に

  • 滞在時間が半端なく長い
  • ユーザあたりの遷移数が多い

状況だったことが予想されますし、今も同じ水準かそれを上回っている可能性が高いでしょう。

ちなみにこういったクローリングサービスはビジネスモデル的にGoogleと競合します。

一方で滞在時間が長い、ユーザがサイト内を多く回遊しているという状況は

検索結果に戻ってこない=ユーザが課題を解決できている

というGoogleの理念にとって望ましい状況なので、SEOが伸びているということなのでしょう。

まとめ

結論として、「求人ボックスは凄いが、Indeedはもっと凄い」

以上!

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黒須敏行

著者/ 黒須敏行
株式会社才流 コンサルタント

2006年にIT企業に入社しコンサルタントとしてウェブサービスのマーケティング改善案件に携わる。ラクスル、ベネッセなどの顧客を担当し、SEO経由のMAUを月間200万純増、年間粗利2億創出などの成果を出す。 様々な企業のビジネスモデルやマーケティングを分析した「ちびクロの細かすぎて伝わらないノート」を連載中。

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