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コンテンツマーケティングを確実に失敗させる4つの悪手

オウンドメディアは、ブームから文化として定着してきた感がある。一方、ほとんど誰も見ないようなサイトが乱立し、誰も見ないがゆえ可視化されていないケースも多くある。

これまでまとまった数のサイトを見てきたが、きちんとKGIを設定し、それに沿ったKPIを順調にクリアし、マーケティング目的を達成できているサイトは少数派だ。体感ベースだが、8割のコンテンツマーケティングは失敗している気がする。そしてその失敗例は、意外とバリエーションが少ないことに気づいた。

以下の中に当てはまっているものがあれば、施策を再考していただくのもよいかもしれない。
 

1:記事更新が目的化している

オウンドメディアは、効果が出るまで時間がかかる。リソースがリッチならよいが、ほとんどの会社はそうではない。毎日更新すること自体はよいことだが、ペルソナと無関係の記事を更新したり、あるいは単に業者に丸投げしてしまったりする。

外注業者にも得意、不得意がある。肝心なのはハンドリングだ。何らかのマーケティング目的があり、それに沿ったものでなければ、発注する意味はない。そしてどれだけ頑張っても、外注業者「だけ」では貴社の代弁をすることはできない。

CEOがコミットするのが理想だが、そうでなくとも「会社の思想を体現する人物」がコミットしない限り、メディアの個性は出ない。SEOで集客するにせよ、ソーシャルで集めるにせよ、それは変わらない。

2:KGIを決めない

コンテンツマーケティングとは、「コンテンツを使ったマーケティング」である。マーケティングである以上は目的があり、目的はKGIとして数値化されねばならない。

しかし現実には、KGIが決まっていないオウンドメディアがとても多い。決まっていなくとも、オリジナリティが高く、需要の大きいジャンルの記事がそれなりに更新できるのなら、結果的にプラス効果があったりする。だが、往々にしてKGI不在の現場では「PVは最低月10万ほしい」といった意図の薄い要望が降ってきて、意味のない層に向けた記事が作られたりする。

KGIはざっくり「≒戦略(What)」、KPIは「≒戦術(How to)」とも捉えられる。戦略なき戦術に意味はない。 

3:孫受けが制作している

経験豊富な業者に発注したつもりなのに、その業者がさらにもう1段下のレイヤーに発注をかけたり、経験の浅いインターンやアルバイト、新卒に書かせていたりする。これも、よくあるパターンだ。

伝言ゲームは、人を介するほど精度が落ちる。コンテンツマーケティングの特性をしっかり理解し、KGIを設定できたとしても、業者がレイヤーを勝手に作るなら当然意図は伝わらなくなり、学生が一夜漬けで作ったできの悪いレポートのような記事が上がってくる。

こうしたケースを防ぐには、契約書に孫受け禁止の条項を入れたり、サービスレベルアグリーメント(SLA)をしっかり設定することが必要だ。

4:作って終わりになっている

記事をCMSに流し込み、予約投稿し、時間きっかりにサイトにアップされた。ホッと一息つきたいところだが、記事は「納品した/されたから終わり」ということはない。なぜなら、記事が100パーセント完璧であることはまずないからだ。

何らかの不具合(小では誤字脱字、大では事実誤認や権利侵害、名誉毀損など)はもちろん事前に防ぎたいが、どうしても起こってしまう。また、記事をより説得的にするためのリライト(例:事例紹介、客観的なデータの付記、識者が言及している記事の引用、内部リンクを貼って回遊を高める…etc.)は、SEO上でもソーシャル拡散においても有効だ。1記事に対してさえ、やれることは非常に多い。

SNSアカウントやブログなどで記事更新を周知し、アナリティクスで数字をモニタリングし、流入経路を把握し、PDCAを回していく。アップ時点での環境は千差万別だが、やる作業自体にそれほど大きな差異はない。数字を見て次の打ち手を考え、実行し、検証する、それの繰り返しだ。

グーグルは「他記事より質が高く」「アップデートされた記事」を好む。競合が弱いキーワードなら、タイトルやディスクリプションをよりふさわしいものに変えるだけで順位が大きく上昇することはよくある。また、読者は過去記事の紹介にネガティブではない。内容が古びていなければ、一定条件がそろえば過去記事がバズることだってよくあるのだ。

失敗のバリエーションは限られている

他にもあるとは思うが、オウンドメディアの失敗は概ねこのパターンで収まるケースが多い。そうしたサイトの運営者に限って意外と真面目で、「続けることに意義がある」と奮闘するものの、実際はコストの垂れ流しになっているパターンが結構ある。

われわれには、時間もリソースも限られている。どれか1つに当てはまっていれば、施策の妥当性を検証してみてはいかがだろうか。放置し続ければ、貴社のオウンドメディアもまたビットの海の中に親指を立てて沈んでいくことになるかもしれない。

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澤山 大輔

著者/ 澤山 大輔
WEB編集者

大手ポータルなどでWEB編集を13年、コンテンツマーケティング参入後は100社以上の施策に従事。

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