
SEO会社が決して教えてくれない、失敗しないSEO会社の選び方。
BtoBマーケティングを行う上で、キーファクターの一つとなるSEO対策。内部にリソースがない場合外注となるわけですが、SEO会社の選定に苦労する方も多いのではないでしょうか。
業界内で有名な会社であっても、その得意分野はさまざま。今回は、SEOコンサルティングを専門とする村上薫さんに、BtoBマーケティングにおけるSEO会社の選び方を指南していただきました。
村上薫と申します。私は、普段様々なウェブサイト・ウェブサービスにおいて、SEOのコンサルティングとして改善案件に携わっています。今回は「もし私がクライアントの立場にたったら、どのようにSEO会社を選定するのか」についてお話します。
ポイントは以下の通り。
・SEOの定義がバラバラだと、問題が起こりやすい
・ウェブサイトの形によって、成果が出る・出ない施策がある
・「評判の良い会社」だから成果が出るとは限らない
・肝心なのは、流入が増えた後どうするか
ひとつずつお話しましょう。
SEOの定義がバラバラだと、問題が起こりやすい
SEO対策を発注するとき、どんなイメージをお持ちでしょうか?
・コンテンツ作成
・キーワード調査
・内部改善
状況によって、何をすべきかは変わってきます。多いのは、「とりあえず内部改善をやってほしい」で依頼したものの、成果が出ないというケースです。
SEO=内部改善 というだけだと失敗の可能性は高くなるでしょう。
ウェブサイトの形によって、成果が出る・出ない施策がある
はじめに理解したいのは、ウェブサイトの形によって成果が出る施策・出ない施策があるということです。
大きく整理するとウェブサイトは
・大量の情報を探せる検索型(例:モノタロウ)
・製品情報が載っている製品ページ(例:サンサンの製品ページ)
・製品情報や検索サイトの集客を強化するメディア(例:freeeの経営ハッカー)
この3つに分けることができます。以下のように整理できます。
効く |
効かない |
|
MonotaRO (モノタロウ)のような検索型 |
・ディレクトリ構造の整理 ・リンク構造の改善 ・重複ページの解消 ・低品質ページの解消 ・詳細ページのコンテンツ強化 ・一覧ページのコンテンツ強化 ・メディアを組み込む |
既に内部改善のレベルが偏差値55であれば、より細かい改善をやっても見込める成果は限定的 |
サンサンのようなカタログ型 |
・コンテンツを増やす ・メディアを作って連携させる |
細かな内部改善 |
経営ハッカーのようなメディア型 |
コンテンツを増やす |
細かな内部改善 |
よくある失敗例としては、
・カタログ型やメディア型にもかかわらず、細かい内部改善を提案され成果がでない
・ある程度の内部改善ができているのに、より細かな内部改善を提案され成果がでない
といったことが見受けられます。私は「A社から細かい内部改善がでたものの、さっぱり成果が出ない」という相談を過去何度か受けていますが、
・コンテンツが必要なケースなのに内部改善をやっている
・ある程度内部改善ができているのに、さらに細かい内部改善をやっている
・内部改善が必要にもかかわらず、担当者がコスパの良し悪しを整理できていない
結果、プロジェクトが停滞してしまうというケースがありました。
「評判の良い会社」だから成果が出るとは限らない
たとえ世間的に評判が良いとしても、得意領域と不得意領域が各社あります。
私が発注側の立場だとして、相談をしたいパートナーをウェブサイトの形態ごとに紹介しましょう。
※あくまで筆者の周囲の評判をもとにした私見です
相談する会社 |
|
MonotaRO (モノタロウ)のような検索型 |
・アユダンテ ・アイレップ ・ナイル ・Speee ・ウィルゲート |
サンサンのようなカタログ型 |
・ルーシー ・モルツ ・株式会社note ・forUSERS ・株式会社猿 ・ソウルドアウト株式会社 ・フリーランスの元事業会社マーケター |
経営ハッカーのようなメディア型 |
・ルーシー ・モルツ ・株式会社note ・forUSERS ・株式会社猿 ・ソウルドアウト株式会社 ・フリーランスの元事業会社マーケター |
検索が絡むテクニカルな領域であれば、上記の会社に発注するのがおすすめです。
肝心なのは、コンテンツ作成が絡む領域をどのパートナーと取り組んでいくのかになります。
toCサービスであればクラウドソーシング会社も含め、検索型に強い会社も候補に上がりますが、btob領域の情報はライティング人材が簡単に外部化できません。
そのため、コンテンツ作成のインハウス化を支援してくれるようなパートナーが必要になります。
そういった点でルーシー社や、ルーシー出身のコンサルタントが在籍するモルツ社はおすすめです。
実際、btobメディアである「ボクシル」はモルツによって成果を出しているようです。
もしくは事業会社出身(価格コムやリクルートなど)でコンテンツマーケティングの経験があり、今はフリーランスという方をビザスクで見つけ、常駐してもらうことも検討します。
肝心なのは、流入が増えた後どうするか
monotaroのような検索型サイトであれば、流入が増えればCVや売上は増えるでしょう。
ただしカタログ型やメディア型は、コンテンツを追加すればGoogleアナリティクス上のユーザー数は増えますが、最終的なCVや売上につながるとは限りません。
BtoB領域において、ビジネスの成果につなげるためには
①SEOで流入を増やし
②カスタマーボイスを見てもらい
③問い合わせの必要性を作るためのホワイトペーパーを用意し
④問い合わせしてくれたお客様に架電やCRM活動
ということを行なう必要があります。
SEOで解決できるのは①だけなので、②~④をどうするのか始めに考えなければなりません。こういったパートナーを検討するのが良いでしょう。
■相談する会社
○カスタマーボイス作成:株式会社カスタマワイズ、株式会社グラペイン
○ホワイトペーパー作成:ワンマーケティング株式会社
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